9月3日は「秋の睡眠の日」Withコロナ時代の〈脳眠〉プロジェクトが始動

 9月3日は睡眠に関する正しい知識を普及・啓発する「秋の睡眠の日」。3月18日の「世界睡眠デー」に対し、「ぐっ(9)すり(3)」の語呂合わせから睡眠健康推進機構が制定した日本独自の記念日である。そんな3日に「最高の睡眠で、最幸の人生を」をミッションに掲げる株式会社ブレインスリープが、世界で一番睡眠時間が短い日本人に向けた「脳眠プロジェクト」をスタートした。
9月3日からスタートする「脳眠プロジェクト」
 米スタンフォード大学で睡眠医学を研究し、書籍『スタンフォード式 最高の睡眠』の著者としても知られる西野精治教授が代表を務めるブレインスリープ。プロジェクトのメディア発表会では、道端孝助共同代表が冒頭で「ひと言で言うと“スリープイノベーション”を大事にしている。『睡眠負債』という言葉であったり、今ヘルスケア分野で睡眠が注目される中で、これまでの歴史や常識を睡眠医学に基づきながらITと連動させて革新していきたい」と挨拶。同社では睡眠障害やSAS(睡眠時無呼吸症候群)治療に特化したオンラインクリニック、睡眠特化型のオンラインメディア「スリーペディア」やオンラインセレクトショップ「ズーランド」、さらに3日には睡眠に関する問診とそれを可視化したデータから、企業と従業員の健康やエンゲージメントを高める健康経営サービス「睡眠偏差値 for Biz」を新たにローンチすることを紹介した。
ブレインスリープ「新型コロナウイルスの影響による働き方の変更に伴う実態調査」より
 次に西野教授が「WITHコロナ時代に必要とされる日本の新しい睡眠知識」について説明。日本人の睡眠時間は、2018年のOECD(経済協力開発機構)の調査によると世界一短く、東京では理想的な睡眠時間と現実の睡眠時間のギャップがニューヨークやパリに比べても大きい。また、NHK放送文化研究所による調査では1960年代から年々睡眠時間が短くなっているという。同社で新型コロナウイルス感染症が睡眠に与えた影響を調査したところ、特にリモートワークに移行した場合に睡眠時間は増えたものの、就寝時間が遅くなったことで睡眠の質が悪化した人が多いという結果も出ている。西野教授は「睡眠のミッションは休息や記憶の定着、ホルモンバランスの調整、免疫力を上げたり脳の老廃物を排出するなど、睡眠中にしかできない重要な役割を果たしている。〈脳眠〉とは新しい言葉ですが、定義は熟睡できて脳も体もリフレッシュされるより良質な睡眠を指す」と、同社の目指すところを提示した。
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