「コロナ専門病院」設置も 東京都医師会が会見で説明

 東京都医師会は30日に都内で緊急記者会見を行い、宿泊療養施設とPCRセンターの運用状況、新たな取り組みとして「コロナ専門病院」設置についての提言を述べた。
「緊急事態宣言の延長を信じて疑わない」と尾﨑治夫会長
 新型コロナウイルス感染症の軽症者を受け入れる宿泊療養施設には、症状が回復した患者の受け入れ施設として東横イン東京駅新大橋前、東京虎ノ門東急REIホテル、新規感染者の受け入れ施設として品川プリンスホテル・イーストタワーに加え、新たにthe b 八王子、アパホテル&リゾート〈両国駅タワー〉を1日から運用する。

 重症化の恐れがある新規感染者の受け入れ施設では、血中酸素濃度を測定するパルスオキシメーターを1人につき1台配備。27日からは、東京都と連携して宿泊療養者に対するストレス電話相談を行っていることも発表した。なお、厚生労働省は家族間感染や自宅療養での重症化が深刻な事態となる中、23日に軽症者も自宅ではなく宿泊療養を基本とするよう方針を転換している。

 また、PCRセンターの設置状況は30日時点で都内12カ所に上るとし、設置予定や検討中も含め今後も増えていく見通し。さらに、新たな取り組みとして「コロナ専門病院」の設置を提案していることも明らかにした。これは新型コロナウイルス感染症の移行期・蔓延期の緊急医療体制を確保する目的で、主に中等症の陽性者に対する重点医療機関を設置するもの。

 東京都医師会の尾﨑治夫会長は、新型インフルエンザ等対策の基本方針を図で示しながら「感染者数が増えなければ、PCR検査も治療薬も必要ありません。緊急事態宣言が延長されることになったら、感染症対策の基本に立ち返ってできれば現在営業中の店舗や施設をすべて閉鎖し、政府には休業補償を含め8割以上の人の流れを制限する対策をぜひ行っていただきたい。都民や国民の皆さんにもさらなる自粛をお願いしたい」と改めて訴えた。