月経、更年期、フェムテック…女性の健康課題を学ぶオンライン展示会「Office Trip Woman’s Week」

 オフィスの今と未来を知ることができるオンライン展示会「Office Trip Woman’s Week」開会式が19日、都内にて行われた。

 創業110周年のオフィス構築やサプライ事業を行う「オカモトヤ」が主催する「Office Trip Woman’s Week」。「女性の健康課題について理解を深める旅」をコンセプトに、性差に関係なく働きやすい環境を作るための知識を、フェムテック市場や医学の最前線で活躍する10名の講師から学ぶもの。コンテンツはオンライン展示会、セミナー、ワークショップで構成し、イベント中に学校に無料の生理用品を提供するレッドボックスジャパンへの1クリック募金も行う。

写真左から「Office Trip Woman’s Week」開会式に登場した森田舞氏、鈴木美樹子氏、中村寛子氏

 開会式では「働き方の、今とこれから。」をテーマに、ゲストにfermata株式会社 CCOの中村寛子氏、株式会社オカムラ ワーク研究所 所長の森田舞氏を迎え、ファシリテーターの株式会社オカモトヤ 専務取締役の鈴木美樹子氏と共にトークショーを開催。現代日本における働き方の課題やコロナ前後のオフィス環境の変化について意見を述べた後、本題となる女性の健康課題について語り合った。

 中村氏は「大きく取り上げられる課題は月経が多い」としながらもリアルに聞こえる声として「ひとつは“産後うつと職場復帰うつ”。産後うつは施策を整えている企業が多いが、その後の職場復帰うつに対してまったく施策がなく、それによって離職率が増えている。もうひとつは“更年期”で、女性活躍の数値目標が女性管理職30%として、女性管理職に推奨されるメインの年齢層は40〜50代。更年期期間と重なっているうえに、5人に1人は更年期の症状によって断っているという現実がある」と問題提起。

 中村氏が取り組んだ事例に、当事者の声を聞くセミナーを挙げ「産後うつや職場復帰うつで悩んだ方にご登壇いただき、どのような気持ちになってそれをどう克服したか、企業に対してどういう思いを持っていたかなどをすべてお話しいただくと生々しいので自分事化しやすい。今は男性更年期というのもピックアップされていて、同僚や上司など異性の更年期に対してどう対応していいか分からない場合にも、コミュニケーション術をみんなで考えるワークショップを行なってものすごく反響があった」と話した。

 鈴木氏は「私も更年期期間に入ってきているんですけど、第2次ベビーブーム世代で人口が多く、働くのが当たり前な女性も男性も多いので社会問題として向き合わなければいけない」、森田氏は「女子学生に質問したことがあって“椅子を黒くしてほしい”“汚れを目立たないようにしてほしい”というリアルな声をいただくことがあった。お話ししているうちに“そういう意見を会社に還元したことがないな”と気付き、これからは伝えていこうと思いました」と打ち明ける。

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