経産省、新型コロナの消毒に「界面活性剤」と「次亜塩素酸水」が有効と最終判断

 新型コロナウイルスの感染拡大によるアルコール消毒液の不足で、経済産業省が家庭や職場における消毒方法の選択肢を増やすために独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)に要請して行なっていた有効性評価で26日、新型コロナウイルスに対し有効な消毒物資の最終結果として一部の「界面活性剤」および「次亜塩素酸水」が発表された。
経済産業省は新型コロナウイルスに有効な消毒物資を界面活性剤および次亜塩素酸水と発表した
 新型コロナウイルスに対して有効と判断されたのは界面活性剤の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)、アルキルグリコシド(0.1%以上)、アルキルアミンオキシド(0.05%以上)、塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)、塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)の7種類に加え、純石けん分の脂肪酸カリウム(0.24%以上)、純石けん分の脂肪酸ナトリウム(0.22%以上)の2種類と次亜塩素酸水(有効塩素濃度35ppm以上、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを水に溶かしたものについては有効塩素濃度100ppm以上)。今回の評価事業を通じ、新たに物品の消毒に家庭用洗剤等や次亜塩素酸水が有効と確認されたことになる。

 これに伴い有効と判断された界面活性剤を含む家庭用洗剤のリストを更新し「パックスナチュロン お風呂洗い石けん」および「パックスナチュロン トイレ洗い石けん」など住宅家具用洗剤6種類、ヱスケー石鹸「うるおい台所用せっけん」および「しっとり台所用せっけん」など台所用合成洗剤10種類を新たに掲載。同時に「『次亜塩素酸水』を使ってモノのウイルス対策をする場合の注意事項」を公表し、拭き掃除には有効塩素濃度80ppm以上、流水でかけ流す場合は有効塩素濃度35ppm以上のものを使用して汚れをあらかじめ落とす、拭き掃除は十分な量の次亜塩素酸水で表面をヒタヒタに濡らして20秒以上時間をおいてきれいな布やペーパーで拭き取る、かけ流す場合は流水で消毒したいものに20秒以上かけ流しを行って表面に残らないようきれいな布やペーパーで拭き取るなどのポイントを紹介している。
経産省が公表した「新型コロナウイルスに有効な消毒・除菌方法一覧」
「微生物制御」の観点から「次亜塩素酸水」を読み解く 三重大・福﨑教授【前篇】
https://www.tokyoheadline.com/500554/

なぜ「次亜塩素酸水」が問題とされているのか? 三重大・福﨑教授に聞く【中篇】
https://www.tokyoheadline.com/500602/

「次亜塩素酸水」空間噴霧の安全性と注意点は? 三重大・福﨑教授に聞く【後篇】
https://www.tokyoheadline.com/500608/
新しい除菌方法の選択肢 注目の「微酸性次亜塩素酸水溶液」とは?【withコロナ】
https://www.tokyoheadline.com/499288/

除菌方法で話題の「次亜塩素酸水」違いはどこから生まれるの?【withコロナ】
https://www.tokyoheadline.com/499512/

次亜塩素酸水はアルコールや塩素と何が違う?はじめて使う人が知るべきこと【withコロナ】
https://www.tokyoheadline.com/499602/