新型コロナ、感染者数の増加に「第2波」懸念 東京都医師会

 新型コロナウイルスの感染拡大による「緊急事態宣言」が全国で解除されておよそ1カ月半。東京都の新規感染者数が連日100人を超え、「感染拡大要警戒」として不要不急の他県への移動や夜の街に外出を控えるよう注意が呼びかけられている。新たな局面を迎えた新型コロナ対策だが、医療現場からはどう見えているのか。公益社団法人東京都医師会の角田徹副会長に話を聞いた。
東京都千代田区神田駿河台の東京都医師会館
 東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数が連日100人を超えています。ここ数日の新規感染者数を聞いて率直にどうお感じになりますか?

角田徹(以下、角田)「個人的には『第2波』が始まってしまったかもしれない、と懸念しています。新規感染者数の増加傾向が『第1波』の時と似ていて、違っているのは20〜30代の人たちの感染率が高いことです。今、陽性になっている人が実際に感染したのは1週間〜10日前ですから、その頃を振り返ってみると繁華街にけっこう人が出ていたんですよ。若い人を中心に感染が広がっているな、という感じがします。

 6月24日あたりから50〜60人で推移していて、このまま高止まりしていると良くないと考えていたところで100人を超えました。欧米の文献では一旦感染が収まった後、8月くらいに一度小さな波が来るかもしれない、というのもあったんですよ。夏は呼吸器感染のウイルスが流行る時期ではないのですが、発表数を見ていると『第2波』が始まった、と考えて対処したほうが良いのではないかと思います」

 現在の医療体制はどのような状況でしょうか。

角田「7月6日19時の時点で入院患者数が419人、入院時の重傷者数は8人で重傷者は全体の2%程度です。現在の入院病床確保数は1000床で、今週3000床まで増やすことになっていますので、受け入れ態勢は十分にあります。高齢者のほうが重症化して入院する確率が高いと考えると、現在は高齢者への感染は広がっていないのかもしれません。今回、特徴的なのは『第1波』に比べて若年の感染者が非常に多いことです。今後、介護や医療施設でスタッフが感染して施設に持ち込んでしまうと、集団感染や重症化の危険性が高くなりますので、若い人は高齢者に感染させないように気をつけていただきたいですね。

 東京都の病床数は精神科病床を除いて約10万6000床、通常の稼働率は80〜85%ですので、入院病床がすぐに圧迫されるということはありません。問題は感染者数が増えて発熱する患者さんが増えると、コロナ感染者かどうか分からないのでまず救急外来がひっ迫します。医療のひっ迫が始まるとすると救急外来からではないでしょうか」
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