都医師会、新型コロナ感染最多に「マスクを外して密接な状態が一番危険」

 東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数が1日あたり過去最多の243人となった10日、公益社団法人東京都医師会は都内で記者会見を行い、問題となっている「夜の街」クラスターへの見解や「第2波」に向けての医療提供体制を説明した。
公益財団法人東京都医師会の尾﨑治夫会長
 尾﨑治夫会長は感染者数の増加の原因のひとつに、感染が収束していない「夜の街」に人の流れが戻ったことを挙げた。「『緊急事態宣言』解除後に一般の方も歌舞伎町などに行くようになった。ホストクラブを中心とした地域に、そこで働いている人だけではなく大学生やフリーター、会社員などのさまざまな職業の方も行っている。そういう方に知らないうちに感染が広がって、その方たちからさらに周囲に感染を広げているのではないか」としたうえで、「歌舞伎町や池袋など、地震で言えば震源地にあたる地域をどう対策していくか、市中感染を広げつつある部分をどう予防していくが大きなポイント」と述べた。

 尾﨑会長は、政府に対して「歌舞伎町や池袋などの感染拡大地域にあって、ホストクラブだけが街の構成要素ではなく、他の飲食店やクラブなどが隣り合って存在している。地域を限定して補償を伴う休業要請を行い、その間に徹底したPCR検査が必要なのではないか」と提言し、医師会としてPCRカーの派遣や、経営者への感染予防講習の開催などで積極的に協力していく構えを見せた。また、市中感染の予防には「マスクを外して唾液が飛び交うような密接な状態が一番危険」と指摘、「23日から連休が始まりますが、繁華街を中心にお酒を飲むような飲食に注意して、なるべく行かないようにすることが感染予防につながる」として、繁華街での飲食を2〜4週間程度控え、どうしてもという場合には「感染拡大予防ガイドライン」を守っている店舗を利用するよう呼びかけた。
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