ミキ・昴生の入院で話題になった「結腸炎」とは?【気になる医療キーワード】

 お笑いコンビ「ミキ」の昴生さんが「結腸炎」のために入院し、先日復帰を果たして話題となった。「結腸炎」とはどのような病気なのか、公益社団法人東京都医師会の角田徹先生に解説してもらった。
原因によって「感染性腸炎」や「潰瘍性大腸炎」「クローン病」などに分類される(写真はイメージです)

「結腸炎」とはどんな病気?



 結腸とは、大腸のうち直腸を除いた部分を指します。その部分に炎症を起こすことを「結腸炎」と呼ぶのですが、原因によって「感染性腸炎」や「潰瘍性大腸炎」「クローン病」などさまざまな病気に分類されます。通常の大腸炎は通院による治療も可能ですが、出血がある場合や比較的若年層で発症しやすい難病の「潰瘍性大腸炎」「クローン病」などは、入院治療を必要とすることもあります。

「結腸炎」の原因は?



「感染性腸炎」は細菌やウイルス、寄生虫などの病原体が原因です。発症の原因が分からず治療法が確立されていない疾患を難病と呼ぶのですが、「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」はこの難病に指定されています。自己免疫性の疾患ではないかと言われていますが、原因は明らかではありません。

「潰瘍性大腸炎」「クローン病」どちらも腸の粘膜が炎症を起こしてびらん(ただれ)が生じます。「潰瘍性大腸炎」では大腸全体に炎症が起こることもあれば、直腸炎型・左側大腸炎型など部分的に起こる場合もあり、「クローン病」では大腸だけでなく小腸、胃など全消化管に炎症が起こる可能性があります。びらんから潰瘍ができて出血し、悪化すると穿孔が生じることもあります。

「結腸炎」の症状は?



 腸の炎症ですので下血と腹痛、下痢、発熱などが起こります。
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