豊島区に必要なものは何?小学生たちが「住み続けたくなる未来の豊島区」テーマにプレゼン〈国連を支える世界こども未来会議 〉


発表が終わると次々に質問が飛ぶ

 区役所内の議場に会場を移して行われたプレゼンテーションでは大人たちを喜ばせる内容も多数。

「住み続けたくなる未来の豊島区」を実現するために必要なものとして各グループが挙げたのは「自然と生命」「思いやり」「挑戦と思いやり」など様々。「挑戦と、価値観の理解」が大事だとし「挑戦することによって、新しい発見があるし、相手の価値観を理解して、行動することによって、平和で、安心して暮らせる豊島区に近づく」と説明したBグループには大人はもちろん、高際みゆき区長も「いいね!」と大絶賛。そのために明日からできることは「失敗を恐れず、前に進むこと、謙虚になること」としていたが、「謙虚になる」とした理由は、「WIN-WIN、お互いが得する、お互いが良い気持ちになるというのがあるんですけど、そうするために自分が負けに行って相手を勝たせる、謙虚になって相手を知るということが大事だと思いました」と説明すると大人たちは黙り込んだ。子どもたちから「どうしたら失敗を恐れないようにできるのか?」といった質問が上がると、「ひとりで怖いと悩むのではなくて、周りの人に相談してみたりすると自分が思っていたよりもいいアドバイスや、考えられなかったことがってくるかもしれない」という答えだった。


「私たちはチームEです!」と手でEの形を作ってプレゼンを始めた

 各チームの提案は審査員と子どもたちによって審査され、優秀賞はEチーム(野村倫花さん、藤原愛梨さん、金田悠花さん、佐藤美海さん、栗原舞佳さん)だった。

 豊島区にとって「価値観の理解と挑戦」が大事だとし、「自分から価値観の理解に挑戦することでより深い関係を築くことができ、理解して認め合うことで住みやすく居心地の良い街になる」と説明。そのためにも、誰もが自分の思いを言葉にして伝えていくべきとし「だれでもディベート」をすることを提案。世代が異なる人、国籍が異なる人などバックグラウンドの異なる人と意見を交換するというもので、「話題は、たけのこの里ときのこの山、どっちが好きかとかそういうことでいいんです」とアピールすると、会場のあちこちから拍手と笑い声が上がっていた。


初対面とは思えないほど、自由に意見が飛び交っていたEチーム

 Eチームには、2024年3月に開催される第4回国連を支える世界こども未来会議への参加権と副賞が贈られた。

 感想を聞くと、金田さんは「賞をもらってうれしいし、初めて会った友達ともうまくやれたので良かったです」。佐藤さんも「賞をもらえると思っていなかったので、グループの名前を呼ばれたときは、本当にうれしかったです。みんなでテーマを決める時、いろいろジャンルに分けてどれが一番いいか決めていったのが一緒に残っています」。藤原さんも「いろんな話しをしていろんな意見をもらって優秀賞をもらってうれしかったです。みんな絵がうまくてびっくりしました」と、笑顔。 野村さんは「グループでディスカッションをしている時に出てきた意見で、優秀賞を取れてうれしかったです」と喜んでいた。

 プレゼンテーションでは他のグループからも驚くようなアイデアも。栗原さんは「コンビニにジュースサーバーを置く意見がすごかった」と素直に感心していた。