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長島昭久のリアリズム
緊急提言!「あるべき秘密保護法制とは何か」

2013.12.09Vol.606COLUMN
 およそ主権国家である以上、国家の存立と国民の安全を保障するため一定の秘密は必要であり、一定期間秘匿しておく必要性も認めます。実際、そういった認識に基づいて、民主党政権下で秘密保護法制の立法作業に着手しました。しかし、私は今回提出された政府原案を見たとき、残念ながら私たちが策定しようとした秘密保護法制とは根本的に認識が異なると感じました。基本的な制度の「設計思想」が異なるのです。  議論の大前提として、「行政の情報は、主権者たる国民のものである」という民主主義の根幹に関わる認識を今一度強調せねばなりません。だからこそ、私たちは、情報公開法と公文書管理法の改正案も併せて提案しました。民主主義社会において、「情報公開」と「秘密保護」という二つの公益のいずれも重要なのです。時間をかけて二つの重大な公益を満たす「一致点」を見出すというのが筋だと考えたからです。  その意味で、法案の致命的欠陥は、秘密の指定や運用について、他の先進民主主義国が持つような政府を監察する「第三者機関」の設置を想定していなかったことです。野党の指摘を受けまとめられた修正案では「付則」に秘密の指定や解除の基準等を検証し、監察できる新たな機関の検討が書き込まれましたが、いつまでにどのように検討するのか、本当に設置されるのか、まったく保証の限りではありません。これでは、実際に行政が決めた秘密が適正に運用・管理されているのか、国民の側から客観的に確認する方法がないままに「見切り発車」することになりかねません。  民主党は、独立行政委員会である「情報適正管理委員会」を設置して、政府が秘密を適正に管理するように監視するために、秘密の指定や解除、秘密を扱う公務員の適格性確認など運用基準の決定、調査・勧告、苦情の申出への対応、国会への報告など、その任務や権限なども具体的に規定した法律案を提出しました。秘密を取り扱う公務員が、不当な秘密指定の存在を知った場合、委員会に通報する義務も定めています。さらに、この委員会の独立性を担保するために、委員は国会が指名することとなっています。  政府は拙速を避け、秘密の指定、管理、解除、公開の適正性を担保する仕組みの充実に真摯に取り組み、国民の間に広がる不安や懸念を払拭すべきです。(衆議院議員 長島昭久) (お断り:今回は、「集団的自衛権」についてのシリーズを中断して、緊急提言とさせていただきました。)  

『黒執事』試写会に15組30名 

2013.12.09Vol.606映画
 シリーズ累計発行部数1600万部(海外分含む)を突破し、世界42の国と地域で翻訳されている超人気コミックが、待望の映画化。主人公の“黒執事”セバスチャン役に水嶋ヒロ。その主人であり、ある理由から男として生きることを選んだ幻蜂家当主・幻蜂清玄伯爵役に剛力彩芽。清玄の理解者である叔母役に優香。清玄のメイドに山本美月。他、栗原類、城田優、伊武雅刀、岸谷五朗ら豪華キャストが集結。  万能にして完璧。忠実にして無礼。その男“あくま”で執事—。性格の悪さ以外はすべて完璧な幻蜂家の執事・セバスチャン。その主人は、巨大企業の若き総帥にして伯爵である、幻蜂家当主・幻蜂清玄。絶対的な主従関係で結ばれているセバスチャンと清玄。しかしそこにはある秘密があった…。女王からの密命を受ける“女王の番犬”という裏の顔を持つ清玄は、大使館員が奇妙な死を遂げる連続怪死事件を捜査することになるが…。  2014年1月18日より新宿ピカデリーほか全国公開。

STAGE 12月はスズナリ三昧!?

2013.12.09Vol.606演劇・ミュージカル
モダンスイマーズ『死ンデ、イル。』  作・演出を担当する蓬莱竜太の作る作品は人が生きていく中で避けることのできない機微、宿命、時代性にあふれている。  その物語は時に重々しく、時に切ない。登場人物たちの背負わされた業の深さに、思わず前のめりになってその世界に引きずり込まれる感覚だ。  今回は消えてしまった「彼女」をめぐる物語。その「彼女」を演じるのは新劇団員となった坂田麻衣。劇団としては“無骨な男たちの集団”というイメージがあった彼らだが、今回初めて新劇団員として女優を迎えた。  これまで大規模なプロデュース公演や映像の世界での経験をホームである劇団公演にフィードバックしてきた蓬莱。劇団員としての女優の誕生で、製作過程に置いてより幅広い選択が可能になるに違いない。  また今回の公演から「より多くの方々にモダンスイマーズを、演劇を、知ってもらいたい」という思いからチケット代を一律3000円とするという大きなチャレンジを始めた。「一度演劇を見て見たかった」なんて人はもちろん、チケット代高騰でついつい演劇から足が遠のいている人にも朗報だ。  古山と小椋がWキャストでの出演となるので両バージョンを楽しんでもらいたい。 【日時】12月12日(木)〜22日(日)(開演は平日19時30分、土日15時。18日(水)と20日(金)は15時の回あり。21日(土)は19時30分の回あり。開場は開演30分前。当日券は開演の45分前)【会場】ザ・スズナリ(下北沢)【料金】全席指定 3000円【問い合わせ】モダンスイマーズ公演事務局(TEL:070-5556-2722[HP]http://www.modernswimmers.com/)【作・演出】蓬莱竜太【出演】古山憲太郎、津村知与支、小椋毅 西條義将、坂田麻衣【客演】松本まりか、西井幸人、宮崎敏行/高田聖子

プロが直接指導未来のプロ野球選手がここから生まれる!?

2013.12.09Vol.606スポーツ
元プロ野球選手で現在、野球解説者・評論家として活躍する工藤公康氏が毎年この時期に開催している「チャリティ・キッズ・ベースボールスクール2013」(主催:二十一世紀倶楽部、夢の課外授業実行委員会)が1日、東京・神宮室内野球練習場で行われた。都内の10チーム約100人の未来のプロ野球選手たちが参加した。

山下健二郎 Monthly Column All the Best!! 「第8回 魂が詰まったアルバムリリースします!!」

2013.12.09Vol.606エンタメ
今回は、来年1月1日に発売になる、僕ら三代目J Soul Brothersのベストアルバム『THE BEST』と4thアルバム『BLUE IMPACT』の紹介をさせていただきます!!  デビュー3周年を迎え、一つの節目の作品。そして、7人の魂が詰まったアルバムになってます!! 新しいステップを踏み出せるように、そして年明けからスタートするツアー「三代目J Soul Brothers LIVE TOUR 2014“BLUE IMPACT”」のキックオフアルバムの意味を込めた、渾身の4thアルバムとなってます!! 4thアルバムは、未発表曲も多数収録しています。このアルバムを聞いてから、1月8日から始まるライヴに来ていただくとより一層楽しめる内容になってます!! 映像は、今までのミュージックビデオに加えて、ミュージックビデオ撮影のドキュメンタリーも収録されています。いつもとは違うメンバーの素顔などを見ることができるので、ぜひチェックしてほしいです!! 三代目J Soul Brothersのことを知らない方も、このアルバムを見て聴いていただいて、少しでも僕たちのことを知っていただけたら幸せです!!  このアルバムを引っ提げ、全国の皆様に最高のエンターテイメントをお届けしたいです!! よろしくお願い致します!!

『ザ・イースト』試写会に15組30名 

『光にふれる』生演奏 特別試写会に15組30名

日本初にして最大のNEW YEAR’S DANCE MUSIC FESTIVAL!

2013.12.09Vol.606音楽
 留まることを知らないEDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)の勢い。次々にニューアーティストが飛び出し、今や全世界を席巻している。そんななか、2014年年明け早々、日本初にして最大のEDM系ニューイヤーダンスミュージックフェスティバルの開催が決まった。関東と関西で行われ、関東では幕張メッセが会場になる。出演は、日本でも大人気のLMFAOのレッドフーを始め、国内外からトップアーティストたちが集結。最先端の音楽で、最高のパーティーを演出してくれそうだ。新年のスタートにはぴったり。いち早くチケットをゲットして! 

KEYWORDでみるニュース

12万6720人

 新年恒例の一般参賀が1月2日、皇居で行われ、天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫妻をはじめとする成年皇族方が宮殿「長和殿」のベランダに計5回立ち、手を振って応えられた。宮内庁によると、平成で最多だった6年(計8回で11万1700人)を上回る12万6720人の参賀者が訪れた。天皇陛下の譲位日が31年4月30日と決まってから初めての新年一般参賀で、国民の関心の高まりが要因とみられる。

39.4%

 平成29年の大みそかに放送された「第68回NHK紅白歌合戦」の第2部(午後9時から11時間45分)の関東地区平均視聴率が39.4%にとどまった。前年と比べて0.8ポイント減。二部制になった平成元年以降では3番目に低い数字。テレビ東京の「第50回!大晦日恒例 年忘れにっぽんの歌」が8.4%と大健闘。民放では日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しスペシャル!」が17.3%でトップ。

2万2764円

 平成29年最後の取引となる大納会を迎えた12月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は2万2764円94銭と、年末の終値としては3年末(2万2983円77銭)以来26年ぶりの高値水準となった。前年末の終値(1万9114円37戦)を3650円57戦(19.1%)上回っており、年間ベースでは6年連続の上昇。昭和53年~平成元年に12年連続で上昇して以来の長さで、バブル経済が崩壊して以降では最長となった。

口座維持手数料

 銀行口座の維持にかかる費用。海外の商業銀行はほぼ全て導入しており、「無料」は日本のみ。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、日銀のマイナス金利政策で利益を出しにくくなったことから、この口座維持手数料を預金者から徴収できるか検討を始めた。平成30年度中にも結論を出すもよう。三井住友銀行子会社のSMBC信託銀行は、米国系シティバンク銀行が日本で手掛けていた個人向け事業を買収したのに伴い、27年から残高が一定額を下回ると、月2000円の口座維持手数料を徴収している。

世田谷一家殺害事件

 東京都世田谷区の住宅で平成12年12月、会社員、宮沢みきおさん=当時(44)=ら一家4人が殺害された事件の発生から昨年の12月30日で丸17年となった。事件は12年12月30日深夜に発生。宮沢さんと妻の泰子さん=当時(41)、長女のにいなちゃん=同(8)、長男の礼君=同(6)=の4人が自宅で殺害された。現場からは多くの遺留品が見つかり、犯人の指紋やDNA型も判明している。殺人事件の時効が廃止されたことから事件の捜査は継続中。情報提供は成城署捜査本部(TEL:03-3482-0110)まで。

アフリカの子どもたち想い、小学生が「はだしラン」

2013.12.08Vol.606今日の東京イベント
 小学生が裸足でアフリカの大地を体験するイベント「はだしラン」が11月27日、渋谷区立千駄谷小学校で開催された。障害物を設けたコースの上を裸足で走り、アフリカの子どもたちに寄贈する靴をゴールまで大切に運んだ。  イベントは、DeNAが中心となり、横浜DeNAベイスターズと瀬古利彦総監督が率いるDeNA ランニングクラブが協力して行っている「DeNA Sekai☆Egao Project」の一環として行われたもの。足が大きくなってサイズが合わなくなったなど履かなくなったシューズを回収し、靴を買えず裸足で生活することを余儀なくされているアフリカの子どもたちに届ける。この日は、石田純一、人気お笑いコンビのかもめんたる、小島よしおも、「はだしラン」を体験した。

羽田空港”和”のイルミでおもてなし

2013.12.08Vol.606今日の東京イベント
 羽田空港国際線ターミナル2回目となる冬季イルミネーションが22日スターとし、空港を訪れた人々が見守る中、点灯式イベントが行われた。 『羽田 Sky Illumination 誰も見たことのない光』と題し、3Fの出発ロビーや4Fの〈空の庭園〉〈広小路〉〈江戸舞台〉などで和風テイストのイルミネーションを展開。中でも目を引く〈広小路の回廊〉は、1本およそ12メートルの孟宗竹を50本並べた壮観な竹のイルミネーションとなっている。  点灯式には佐藤竹善、福原美穂、leccaが登場し幻想的な雰囲気の中、アコースティックライブを披露した。  イルミネーションは2014年2月16日まで(予定)。

今年最後のファーミングは 畑の整地でしめくくり!

2013.12.08Vol.606Farming project
 秋晴れの11月24日、千葉県市原市の体験型農園『Farming Garden in 生命の森リゾート』のファーミングイベントが開催された。  この日は今年最後のイベント。来年に向けた畑の整地が本日のメイン作業だ。もはやどこが畑だったのか分からないほど一帯を覆い尽くす枯草を全員で必死に除去。アスパラやタマネギなど、まだ生育中の作物を抜かないよう雑草だけを抜き取らなければならないが、ほとんどの雑草が枯れかかっているとはいえ簡単には引っこ抜けない&刈り取れない。耕運機で一気に整地しようと試みたものの、ロータリー部分に枯草が巻き付いて動きを鈍らせてしまう。雑草パワーは侮りがたし。

「日本の年末はやっぱり時代劇」という人は『歳末明治座 る・フェア』へGO!!

2013.12.08Vol.606今日の東京イベント
 年末の12月21日から明治座で『歳末明治座 る・フェア〜年末だよ!みんな集合!!』という舞台が開催される。この『る・フェア』は、2011年から始まった「歌って踊ってお芝居をして」という、演劇をはじめとしたさまざまなイベントの宣伝PRなどを行う会社る・ひまわりが主催するお祭り騒ぎ公演のシリーズ4作目。 「第一部はお芝居をやって、第二部ではショーをやります。北島三郎さんの明治座公演みたいな形式です。ああいう公演って年配の方が多く見に行かれるじゃないですか。若いお客さんが楽しむ文化があってもいいんじゃないかと、若い役者さんを起用してやってみようと思いました」(プロデューサー)  それにしてもベテランからイケメンの若手俳優まで総勢31人の大舞台。 「今回は鎌倉時代なんですが、となると“安達盛長を出したい”とか“あのキャラクターも出したい”という思いが強くなってしまって…。どうしても大人数になってしまうんです」(プロデューサー)  作家・演出家はとても大変だ。  担当する少年社中という劇団の毛利亘宏さんは「ご想像通り大変です。31人なんて初めてですから。なおかつ全員がメインといってもいい作品ですからね」と言う。  舞台は「第一部が1時間15分ずつの2幕物のお芝居で、第二部が40分のショー。間に30分の休憩が2回入ります」とのこと。休憩時には明治座の他の公演にならってお弁当を食べることもできるという。 「ショーではこの公演のために作られた4つのユニットが歌います。これまで作られたユニットの中には公演後もライブをするなど活躍しているグループもいるんですよ」(プロデューサー)  ちなみに大晦日には大阪で年またぎ公演が行われる。  テレビ東京が年末に12時間ぶっ通しで時代劇を放送していたことがあった。やはり年末は時代劇がしっくりくる!?
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日本相撲協会評議員会の池坊保子議長が理事を解任した貴乃花について「上司であり先輩でもある八角理事長が何度も携帯に電話してもまったく応答なく折り返しの電話をしなかった。著しく礼を欠いていたのではないか」(1月4日、臨時評議員会後の記者会見で)
→横綱の格は貴乃花のほうが北勝海より断然上だったけどな。

「日本の年末はやっぱり時代劇」という人は『歳末明治座 る・フェア』へGO!!

2013.12.08Vol.606今日の東京イベント
 年末の12月21日から明治座で『歳末明治座 る・フェア〜年末だよ!みんな集合!!』という舞台が開催される。この『る・フェア』は、2011年から始まった「歌って踊ってお芝居をして」という、演劇をはじめとしたさまざまなイベントの宣伝PRなどを行う会社る・ひまわりが主催するお祭り騒ぎ公演のシリーズ4作目。 「第一部はお芝居をやって、第二部ではショーをやります。北島三郎さんの明治座公演みたいな形式です。ああいう公演って年配の方が多く見に行かれるじゃないですか。若いお客さんが楽しむ文化があってもいいんじゃないかと、若い役者さんを起用してやってみようと思いました」(プロデューサー)  それにしてもベテランからイケメンの若手俳優まで総勢31人の大舞台。 「今回は鎌倉時代なんですが、となると“安達盛長を出したい”とか“あのキャラクターも出したい”という思いが強くなってしまって…。どうしても大人数になってしまうんです」(プロデューサー)  作家・演出家はとても大変だ。  担当する少年社中という劇団の毛利亘宏さんは「ご想像通り大変です。31人なんて初めてですから。なおかつ全員がメインといってもいい作品ですからね」と言う。  舞台は「第一部が1時間15分ずつの2幕物のお芝居で、第二部が40分のショー。間に30分の休憩が2回入ります」とのこと。休憩時には明治座の他の公演にならってお弁当を食べることもできるという。 「ショーではこの公演のために作られた4つのユニットが歌います。これまで作られたユニットの中には公演後もライブをするなど活躍しているグループもいるんですよ」(プロデューサー)  ちなみに大晦日には大阪で年またぎ公演が行われる。  テレビ東京が年末に12時間ぶっ通しで時代劇を放送していたことがあった。やはり年末は時代劇がしっくりくる!?

“夫婦の絆”がアートそのもの!? 『キューティー&ボクサー』 ザッカリー・ハインザーリング監督

2013.12.08Vol.606映画
 29歳の若き映画監督、ザッカリー・ハインザーリングが魅了されたのは、芸術を追求し続ける、少し風変わりだがとても一途な、日本の芸術家夫婦だった—。“ボクシング・ペインティング”というユニークな表現手法で知られる前衛芸術家・篠原有司男とその妻であり同じくアーティストの篠原乃り子の日常を追ったドキュメンタリー。監督のザッカリーは「実は篠原有司男というアーティストのことをまったく知らなかったんです」と言う。そんな彼が篠原夫妻を被写体に選んだ理由、それは「有司男さんの人生に興味を持ったんです。決して若いとはいえない彼が、異国のニューヨークで、芸術のためにすべてを捧げて生きている。若いころの情熱をそのまま持ち続ける日常を撮ってみたいと思いました」。  現在80歳を超えてもその創作活動が前進し続ける。確かにカメラを向けたくなる存在だ。しかし監督は途中で大きく方向を転換する。「一緒に時間を過ごすようになってから妻の乃り子さんにも非常に引きつけられたんです」。監督は、乃り子を“アヴァンギャルドな芸術家の妻”というだけでなく、長い年月をかけて自己表現を確立していく一人のアーティストとして映し出す。 「実は有司男さんはずっと自分だけのドキュメンタリーだと思っていて、完成した作品を見たときは“俺の映画じゃなかったの?”って驚いてました(笑)。でもこの作品でも描かれる通り、有司男さん自身も自分をアシストしてくれる存在というだけでなく、対等な表現者として乃り子さんの事を見るようになっていったので、2人とも作品のことは気に入ってくれました」。篠原夫妻のもとへ通い、作品を仕上げるまで5年近くかかった。「分からないけど(笑)、2人は僕の中で本当に大きな存在になっています」。

BOOK この落語家を聴け! この落語家は聴くな!! とまでは言わないけど……

2013.12.08Vol.606【TOKYO HEADLINEの本棚】
 芸歴49年の三遊亭円丈が、落語家の視点で落語と落語家を論評した本を出版。前口上として、その意味をこう記す。「一落語家から見て、落語評論家という存在はどうもウサン臭くて信用できない。というのも、野球評論家は元野球選手だが、落語評論家は元素人なんだ。これが今ひとつ、プロの落語家から見ると説得力がない—」。確かに、言っていることは分かるが、現役の落語家が、同じ高座に上がる同業者のことを、批評し採点するというのは、前代未聞だろう。論評されているのは、伝説の名人から大長老、大御所、中堅、若手、上方落語家まで53人。もちろん、そこまでの覚悟なので、ほめてばかりではなく、かなり厳しい採点をしている人もいる。しかし読んでいて不快にならないのは結局のところ、著者の中にある落語へ対する愛が見えるから。自分の中にある葛藤や弱さも吐露し、身を削って書いているのが伝わってくるのだ。各芸人のオススメの演目も紹介しているので、気になる落語家がいれば、その演目を聞いてみよう。どんなにボロクソに書いていても、楽しめる。そこには平等で真摯な視線があるから。

今週のオススメMOVIE 12/9〜

LIVE 世界一高いクリスマスツリーの下で……

2013.12.08Vol.606LIVE
 各地のイルミネーションが出揃い、いよいよクリスマスムードが盛り上がって来た。そんなハッピーな雰囲気が漂うなかで、さらに気分を高めてくれるのが音楽。コンサートホールで、ライブハウスで、さまざまなクリスマスライブが行われている。  世界一高いクリスマスツリーをイメージしたライトアップが展開中の東京スカイツリーのふもと、東京スカイツリータウンでも、25日まで毎日クリスマスライブが展開中だ。「J:COM×Universal Music presents TOKYO SKYTREE TOWNR Christmas Countdown Live」と題されたシリーズで、日替わりでアーティストが登場。キックオフとなった1日には、一青窈が2000人を前に代表曲を軸にしたライブパフォーマンスを行った。  出演は女性アーティストがメイン。それぞれ独自の世界観を持ったアーティストたちが、美しい歌声で、クリスマスを彩る。今後は、11日には、『COVERS 3』をリリースするBENI(11日)を始め、人気アイドルのPASSPO☆(12日)、リアルを歌うJuliet(14日)、セクシーな歌声で魅了する杏子(20日)と、最終日25日の岡本真夜まで豪華アーティストが集う。  観覧は招待制(すでに締切)だが各日100名の当日枠がある。当日券の配布は東京ソラマチイースト4階のJ:COM Wonder Studioで10〜15時まで。予約枚数がなくなり次第終了する。

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