西京佑馬vs優谷の現役高校生同士が対戦【2・12 Krush.85】

西京(右)と優谷はそれぞれの制服で会見に臨んだ

宮田プロデューサーが「火付け役にふさわしい」と第1試合に指名
 立ち技格闘技のKrushが12月25日、都内で会見を開き、「Krush.82」(2018年2月12日、東京・後楽園ホール)の追加対戦カードを発表した。

 -60kg Fightで2000年9月生まれの西京佑馬と1999年8月生まれの西京佑馬との現役高校生対決が実現する。西京は「K-1甲子園2016」の-60kg王者。K-1で2戦2勝(1KO)のプロ戦績があるが、Krushには初参戦。

 対する優谷はプロで4戦4勝(4KO)の戦績を誇る強豪。Krushには昨年2月大会のオープニングファイトに出場し、2RTKO勝ちを収めている。

 優谷は「本戦とは思っていなかったので光栄。しっかり勝って次も出られるように頑張りたい。自分はパンチとヒザが得意。でもそれだけではなくて左ミドル、ローも強いと思うので、そこを見てくれれば。(西京との対戦については)最初に聞いた時は“マジか?”と思った。こんな強い選手とやるんだ、と思って“嫌だな”と思ったが、これに勝ったら自分も有名になれるかな?と思ったので、今はテンションが上がっている」などと話した。

 西京は「同じ高校生なので、K-1甲子園王者としては負けられない試合。しっかり勝ちたい。KrushはK-1とは違ったいい雰囲気があるのでそれを楽しんで試合をしたい」などと話した。また西京は「高校生のうちにKrushのベルトを取りたいと思っている」と今後の目標を話した。

 宮田充K-1プロデューサーは「大会の火付け役としてふさわしい」として2人の試合を第1試合に指名すると2人は「しっかり倒して勝ちたい」と声をそろえた。

 また高校生の2人にとってはこの12月末というのは期末試験の季節なのだが、優谷が「赤点が1つありました」と告白すると、西京も「あまり勉強していなかったので、結構危なかったです」と、リング上では無敗の2人も、こちらはリングのように連戦連勝とはいかなかったもよう…。

金子(左)と隆聖

次期挑戦者・金子と2度のタイトル戦経験者・隆聖が対戦
 11月大会で行われた「Krush-53kg王座次期挑戦者決定戦」で出貝泰佑を破り、王者・軍司泰斗への挑戦権を獲得した金子晃大が-53.5kg契約で隆聖と対戦する。

 軍司が12月27日のK-1後楽園大会に出場するため、防衛戦の日程が未定となったことから金子が「あまり試合間隔を空けたくない」ということで2月大会への参戦を希望したもの。

 一方の隆聖は初代王者決定戦では武居由樹と対戦し、敗れはしたものの先制のダウンを奪うなどベルトまであと一歩のところまで迫り、前回の試合では軍司と王座決定戦で対戦するなど-53kgのトップクラスの実力者。

 隆聖は「前回(軍司に)敗れていて復帰戦でもあるので、いい形でできればと思っている。金子選手も実力者なのでいい試合ができるのではないかと思っている。金子選手は映像を何回か見たが、正統派キックボクサーという印象。パンチ、蹴りもしっかりしたコンビネーションで出してくるというのが印象的」、金子は「隆聖選手は2回タイトル戦をやっていて、今のKrushの53kgではトップクラスの選手だと思う。そういう選手と戦えるのは楽しみ。(隆聖は)武居選手からダウンも奪っているので一発がある選手」と互いの印象を話した。

 隆聖にとっては挑戦権を持っている金子に勝てば大きなアピールとなるのだが「おいしいとかおいしくないとかはよく分からないが、金子選手は無敗ですし、こちらが挑戦するというつもりでいる」と、まずは復帰戦での勝利を第一に考えているよう。一方、金子にとってはリスキーな戦いにも見えるが「この前やった出貝選手より隆聖選手のほうが実力があると思っているので、そういう選手をしっかり倒すことで、挑戦者としてふさわしいということを証明することが可能になるんじゃないかと思う」と話した。

会見では林(左)のマイクが冴えわたるが泰斗(右)は努めて冷静に振る舞った。中央は宮田充プロデューサー

林の「アゴが弱い」の挑発にも泰斗は静かに闘志
 今大会ではゴンナパー・ウィラサクレックと瑠輝也の間で「-63kg次期挑戦者決定戦」が行われるのだが、その-63kgFightで林健太と泰斗が対戦する。

 林はそのゴンナパーに11月大会で壮絶なKO負けを喫して以来の再起戦。泰斗は8月のKrush名古屋大会で敗れて以来の復帰戦。泰斗は現在4連敗中と崖っぷちともいえるなかでの戦いとなる。

 泰斗は「連敗続き。先日30歳を迎え、節目となるので来年は必ず飛躍しなければいけないと思っている。ここは落とせない試合。(林は)パンチが強くてガンガン前に打ち合いに来るというイメージ」と話した。

 一方の林は「前回、たくさんの方が応援してくれているのにもかかわらずあんな負け方をしてしまったので、誰と組まれても仕方がないという気持ちはあったが、全然勢いのある選手ではないので、こんなところでは負けていられない。しっかり勝って打倒ゴンナパーに向けいいスタートを切りたい。(泰斗は)パンチでガンガン行くとすぐに倒れているイメージがあるので、アゴが弱いんじゃないかと思う」などと泰斗を挑発。

 会見では総じて林の強気な発言が目に付いたが泰斗は「連敗中なのでまずいな、とは思っているが、完全に復活する自信があるので、今は楽しみにしていてくださいと言うしかない」と静かに闘志を燃やした。

伊藤(左)と倉崎

伊藤が14カ月ぶりの復帰戦で名古屋の倉崎と対戦
 今大会では前-58kg王者・小澤海斗の復帰戦(vs里見柚己)に加え、桝本翔也vs江川優生戦など-58kg戦線の今後を占うカードが組まれているのだが、そこにもう1試合、伊藤健人vs倉崎昌史の一戦が組まれた。

 倉崎は今年8月の名古屋大会以来のkrush参戦。「試合をしたくてうずうずしていたが、今回クリスマスに対戦相手をプレゼントしていただいて、テンションが上がっている。しっかり倒してやろうと思っている」、伊藤はケガから14カ月ぶりの復帰戦で「14カ月ぶりの試合をKrushで組んでいただけてうれしく思う。この期間、試合に向けてずっと練習してきたので、その成果を2月11日に出したい」と話した。

 この日はプレリミナリーファイトとして-58kgFight「鍋島好一朗vs安達元貴」、-63kgFight「中野滉太vs田畑凌」、-70kgFight「雄人vs林完」の3試合も発表。同大会は本戦8試合、プレリミナリーファイト3試合の計11試合が行われる予定。