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成田凌と葵わかながダブル主演の舞台『パンドラの鐘』のビジュアル公開

2022.03.13 Vol.Web Original

 成田凌と葵わかながダブル主演する舞台、COCOON PRODUCTION 2022 / NINAGAWA MEMORIAL『パンドラの鐘』の公演ビジュアルが公開された。

 ビジュアルを撮り下ろした蜷川実花は、「父が亡くなって6年経っても、こうして”NINAGAWA MEMORIAL”と題して公演をしてくださること、ありがたく思っています。そして、その公演にビジュアル撮影という形で参加することができて、とてもうれしいです。本当にありがとうございます。1999年の公演も両パターン観ているので、今回はどんなことになるのか楽しみです」と、コメントを寄せている。    

 本舞台は、1999年に野田秀樹によって産み落とされ、蜷川幸雄と野田によって、Bunkamuraシアターコクーンと世田谷パブリックシアターの二館で同時期に上演されて演劇界に一大センセーションを巻き起こした。今回は初演以来23年ぶりの上演となる。

 ビジュアルの公開に合わせて、成田と葵らがコメントを発表。

 舞台初出演で初主演となる成田は葬式屋のミズヲを演じる。「自分自身、初めて舞台に立たせていただきますが、気の知れた方や信頼できる方、大先輩方に支えられながらしっかりとミズヲを演じられたらと思います。葵わかなさんは前回お母さんだったのでまた違うお芝居ができるのをたのしみにしています。迫力のあるものをお見せ出来ますよう、頑張ります」。

 葵が演じるのは古代の女王・ヒメ女。「脚本を初めて読ませていただいた時の気持ちが、今も強く残っています。不思議で突拍子もなくて、巧妙で、切なくて…色々な気持ちが浮かびすぎて、なんて言葉で表したらいいのかわからないくらいなのですが、それを表現する立場に加われることがとてもうれしいです」。成田との共演については、「親子という間柄を演じて以来の共演なので、不思議な気持ちもあるのですが、とても心強いです。この作品ではどんな関係性をお見せできるのかとても楽しみです」と、コメントを寄せている。

 野田、そして蜷川さんから演出というバトンを受け取る杉原邦生は、「二人の偉大な演劇人のレガシーを僕たちが繋いでいけることの〈希望〉に、これまでにない大きな興奮をおぼえています。成田凌さん、葵わかなさんというフレッシュなお二人をはじめとする魅力的すぎるキャスト陣に加え、異種混合で多彩なスタッフの皆さんとともに、パンドラの鐘の中に残された人類の〈希望〉を、その鐘の音に乗せ、古代から現代、そして遠く未来へと響かせたい。それが僕の願いです」と、意気込んでいる。

 他出演に、前田敦子、玉置玲央、大鶴佐助、柄本時生、片岡亀蔵、南果歩、白石佳代子ら。

 東京公演は、6月6~28日、Bunkamuraシアターコクーンで。大阪公演は、7月2~5日に、森ノ宮ピロティホールで。

さいたまゴールド・シアターのリスタート的な公演『薄い桃色のかたまり』

2017.09.08 Vol.697

 さいたまゴールド・シアターは彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督だった蜷川幸雄氏が2006年に創設した、55歳以上の劇団員からなる演劇集団。

 旗揚げ当初は日本の第一線で活躍する劇作家の新作書き下ろし作品を蜷川氏の演出のもと多く上演。2013年には海外公演を成功させるなど大きな話題を集めた。

 昨年5月に蜷川氏が逝去された折にはその存続に注目が集まったが、蜷川氏の遺志を継ぐ形で存続。今年4月の一周忌追悼公演を経て、今回はいわばリスタート的な意味合いを持つ公演となる。

 本作は2007年の第1回公演、2011年の第5回公演と2度新作を書き下ろした岩松了が3作目の新作書き下ろし。

 作品のモチーフとなるのは「福島」。これは生前の蜷川氏と岩松の会話の中で持ち上がったもの。こちらもその遺志を継ぐ形で、岩松は演出も担当する。

 今年5月にも東日本大震災をモチーフとした『少女ミウ』を書き下ろした岩松。そのときは若い俳優を通して福島を描いた。世代が違えばとらえ方も変わる。平均年齢78.0歳という俳優たちを通し表現される福島はどういったものになるのかにも注目。

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