『カメ止め』スピンオフをWEB公開。製作は映画さながらのむちゃぶりだった!?



 カメラを止めるな!スピンオフ『ハリウッド大作戦』プレミア試写会が28日、都内にて行われ、製作総指揮と脚本を担当した『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、本作のメガホンをとった中泉裕矢監督、そして濱津隆之、真魚ら“カメ止め”でおなじみの面々を含むキャスト、そして映画評論家・有村昆が登壇した。

『ハリウッド大作戦』は『カメ止め』の主人公・日暮の娘・真央を主役に、新たな“ゾンビ騒動”が描かれる。



「AbemaTVからオファーをいただいて製作させていただくことになった」と明かした上田監督だったが「1月の上旬に企画が始動し、脚本は中旬に初稿が仕上がり2月5日にクランクインで今日が世界初上映というスケジュール。(AbemaTVを運営する)サイバーエージェントさんのむちゃぶりになんとか答えられた」と苦笑。上映後、有村から「僕が大好きな『寅さん』のような、おなじみの面々がまた集まった楽しさもあって面白かった」とほめられると「現場はつらいよ、ですね」とボヤいた上田監督だったが、さらに有村から「ハリウッドではよく“『羅生門』スタイル”のように言うのですが、まさに『カメ止め』スタイルを発明した」と絶賛されると「ありがたいです」と照れていた。

 続編ではなくスピンオフということで、あえて同じしかけを使いつつ、新たな主人公ならではの物語を描いた、と上田監督。『カメ止め』では助監督を務めていた中泉監督が「上田くんのやりたいことは分かっているので、今回8割は『カメ止め』と同じことをしつつ2割は自分の色を出した」と語ると、上田監督は「同じなのは6割ほどになっていたけど、それがちょうどよかった」と製作総指揮としても満足げ。



 一方、主役交代となった濱津は「現場では中泉監督から出すぎだとよく言われていました」と本作でも存在感を発揮。ところが上田監督から「濱津さんはあの時よりアカぬけて、あの“もしゃもしゃ”した感じが無くなってシャープになってるんですよね」と冷やかされ、日暮さながらの苦笑を浮かべていた。

 先日、原案となった舞台「GHOST IN THE BOX!」の代表著作権者・和田亮一氏ら舞台関係者との和解を公表したことについて「よかった」と上田監督。3月1日に行われる日本アカデミー賞では作品賞や監督賞、主演男優賞など複数の部門で最優秀賞を狙う『カメ止め』。怒とうの快進撃のラストスパートに晴れて臨むことができそうだ。

 カメラを止めるな!スピンオフ『ハリウッド大作戦』は3月2日22時よりAbemaTVで放送。「WEB映画館 ネスレシアター」でも10日から4月30日まで無料で視聴できる。