ユニークな多様性の祭典「パラリンピック見どころ総まとめ」【パラリンピックギア&ガイド編】

 パラリンピックには、さまざまな障がいを持つ選手が参加するため、公平に競い合えるように、義足や車いすなどのアイテム、選手を支えるガイドたちなどが存在する。パラリンピックならではの工夫をのぞいてみよう。

「ブレード」と呼ばれる陸上競技用の義足

進化続ける「パラリンピックギア」

 障がいの程度や状態に応じて、競技用の車いす、自転車、義手、義足の使用が認められているのが、パラリンピックの特徴。素早い回転や移動が必要な車いすバスケットボールや車いすテニスの競技用車いすは「ハの字」形にデザインされ、激しいタックルのある車いすラグビーでは、通称「ラグ車」と呼ばれる、足元に相手を止めるためのバンパーが迫り出している車いすを使う。陸上競技用の車いす「レーサー」は、まるでF1の世界。国内大手自動車メーカーも開発に参加するなど、ジャパン・テクノロジーの技術が詰まっている。義足の進化も目覚ましい。陸上競技用の義足は走りやすさを追求し、板バネが湾曲しているのが特徴で、軽さと強度を兼ね備えたカーボンファイバー素材でスプリンターたちを支える。今年6月には、走り幅跳びのドイツ選手、マルクス・レームが8メートル48を記録し、リオ五輪金メダリストの成績を超えたことも話題となった。パラリンピックがオリンピックを超える日も近そうだ。

ゴール裏で指示を出す「ガイド(コーラー)」。的確な指示は秀逸。

 選手と共に競技に参加する「競技パートナー」やプレーを支える「ガイド」の存在もパラリンピックの見どころだ。スイム・バイク・ランのタイムを競うトライアスロンでは、スイムからバイクへ移行する際に選手の移動を助ける「スイム・イグジット・アシスタント」がいたり、「ハンドラー」と呼ばれる、ウェットスーツの着脱や競技用具の取り付けなどの支援を行うサポーターがいたりする。ブラインドサッカーでは、目の見えない選手の代わりにゴール裏で指示を出す「ガイド(コーラー)」が存在し、ゴールの位置を口頭で伝える。情報を伝える時は記号や数字などを使ってコミュニケーションを簡略化するなど、随所に見られる工夫は目を見張るものがある。競泳ではパラリンピックならではの面白いシーンも。視覚障がいの選手には、ターンやゴールで壁の位置が近づくと、コーチが長い棒の先にスポンジが付いた「タッピング棒」を使い、選手の身体をタッチしてタイミングを伝える。選手と「タッパー」とのコンビネーションは普段の練習の賜物だ。競技を見ているとさまざまな支え手たちの活躍が見えるが、全国ではこうしたサポーターを育成する講習会が開かれており、東京大会のレガシーとしても期待が集まる。

競泳では壁際で選手にタイミングを伝える「タッピング棒」も登場。(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
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