堀潤「平和は寛容であること。もっと知ろうというアクションを」こども記者育成ワークショップを開催

 コミュニケーションによって未来の平和な社会づくりを目指す「SDGs ピースコミュニケーションproject」は10日、東京・有明の世界最大級の屋内型ミニチュア・テーマパーク「スモールワールズ TOKYO」で「こども記者育成ワークショップ」を開催した。

 今年8月に行われたワークショップの最新版で、日本語を母国語としない子どもたちが対象。今回もジャーナリストで同プロジェクトの ボードメンバーである堀潤氏が講師を務め、子どもたちと一緒に「平和」をテーマに考え、対話した。

 約90分のワークショップ。子どもたちは堀氏と対話しながらリサーチやインタビューの基本的な知識や考え方、視点の大切さを学ぶ。堀氏はスライドや写真を見せたり、クイズを出したりしながら、持論である「大きな主語と小さな主語」について説明、ステレオタイプに囚われてしまう危うさについても自身の経験を踏まえて話した。また、「大きな主語と小さな主語」を用いてオピニオン(意見)とファクト(事実)の違いについても話し、「小さな主語」と「事実」の大事さを説いた。

 そのうえで、子どもたちは施設内に取材へ。ミニチュア展示のなかから自分が「平和」だと思う一コマを写真撮影し、それぞれが撮影した「平和」の写真を見ながら意見を交換した。

 子どもたちが撮影したのは、桜の木の下でいろいろな人がくつろいでいる様子、星空、人々が助け合う様子などさまざま。学校の教室で勉強をしている写真を見て、堀氏は「勉強ができることは平和ですよね」と、にっこり。また「クリスマスをお祝いできるというのは平和だと思う」とクリスマスの写真が紹介されると、子どもたちにも優しい笑顔が広がった。

 最後に堀氏は「僕が考える平和というのは寛容であることだと思います。寛容というのはどういうことでしょうか? 僕は好奇心だと思っています。寛容というのは“まず知りたい”という好奇心。私たちはもっとコミュニケーションを取っていかなければいけない。みんなにはもっと好奇心を持ってほしいし、知ろうとするアクションをしてほしいと思います」と話した。

 ワークショップは「SDGs ピースコミュニケーションproject」が展開する「こども未来国連会議」の活動の一環で行われたもの。ワークショップ参加者の中から任命された「こども記者キッズアンバサダー」は年1回開催される予定の「こども未来国連会議」に参加する。この取り組みは継続的に行っていくという。

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