鷲尾伶菜「2025年のクリスマスは鷲尾ちゃんと過ごしたなって、思い出して」

 

 ライブ終盤にはDream AmiとDream Shizukaを再び呼んで、トークを繰り広げて会場を沸かせた。E-girlsの活動終了後3人でステージに立つのは初めてとのことで、「同じステージに立つのが夢だった」と話す鷲尾に、「ちょっと大げさじゃない?」と笑った2人。「いきなりアカペラのバラードで緊張した。私も“イエー!”って言いながら出たかった(笑)」とShizuka。「サヨナラ」は久々に歌ったそうで「あのとき(2014年のE-girlsのライブで)回ってましたよね」(鷲尾)など振り返ると、「また一緒に歌えてうれしい。こういう機会をいただけてありがたかった」とShizuka。一方、10月に開催されたDream Amiのライブに鷲尾がゲスト出演した経緯から、「私は10月ぶり。早くない(笑)? でも楽しませてもらってます」とShizukaとは真逆なテンションのAmiに、鷲尾は「Amiさんはお忙しいから(笑)、なかなかきてくれないんですよね!」と冗談で和ませ、会場が笑いに包まれる場面も。和気あいあいとした雰囲気に会場はほっこりとした空気に包まれた。

 3人で歌ったのは『私とドリカム -DREAMS COME TRUE 25th ANNIVERSARY BEST COVERS-』でカバーした「うれしい! たのしい! 大好き!」。「選曲にすごく悩んだけど、みんなで盛り上がれる曲がいいと思って!」と鷲尾。リラックスした雰囲気で、手を振るなどのファンサービスを交えながら歌った3人。Amiが鷲尾の肩を抱きながらShizukaに“おいでおいで”とやると、Shizukaが駆け寄って3人が顔を寄せ合ったシーンは、3人の“うれしい! 照れくさい! 大好き!”な関係性が感じられた。

 本編は『freivor』に収録の「LAST NOTE」とFlowerでカバーした「やさしさで溢れるように」で締めくくった。「LAST NOTE」に込めた思いとして、「どこかで輝かしかった過去にすがりつきたい自分もいるけど、そんな自分に“1人でも大丈夫、1人でも輝ける”と肯定して、背中を押し続けてくれる歌。前を向きたい方、強くなりたい方へ、心を込めてお届けします」とコメントした鷲尾。英語と日本語が入り交じった歌詞に、洋楽のようなサウンドとメロディの同曲。感情をさらけ出すようなエモーショナルな歌声と、力強く真っ直ぐ前を向く姿には、彼女の覚悟のようなものを感じて胸を打った。そしてファンへの感謝を込めて選曲した「やさしさで溢れるように」。考え抜かれた絶妙な選曲だ。

 アンコールでは「イヤモニを外さなくてもみんなの声が聴こえてうれしかった」と、会場を埋め尽くす大歓声に応えた鷲尾。Flower部門で1位だった「CALL」は撮影OKということで、「私のビジュ大丈夫?崩れてない?」と笑いを取りながらも、身振り手振りを交えながらしっとりと、しかし力強くこの切ないバラードを歌い上げる。そして最後はE-girlsの「Smile For Me」。客席にマイクを向け「この時間は宝物」という歌詞を一緒に歌い会場が1つになった。「みんなの笑顔が今日も明日も、ずっと続きますように!東京最高大好き!」(鷲尾)。

 MCでは「自分でも成長できているツアー」と語っていた鷲尾。ミニアルバム『freivor』では「LAST NOTE」など多くの曲で作詞に参加した。また、1月から放送のTVアニメ『エリスの聖杯』オープニングテーマ「Happy Ever After feat. 由薫」への起用も発表済みだ。このツアーの思い出と経験を胸に、2026年は鷲尾伶菜の新たな展開が期待できそうだ。