映画『夏の砂の上』(7月4日公開)の完成披露イベントが17日、都内にて行われ、俳優のオダギリジョー、髙石あかり、松たか子らキャスト陣と玉田真也監督が登壇。主演兼共同プロデューサーを務めたオダギリが共演陣の反応に肩を落とす一幕があった。
読売文学賞 戯曲・シナリオ賞を受賞した松田正隆の傑作戯曲を気鋭監督・玉田真也が映画化した、喪失と再生を描く物語。
主人公・小浦治を演じるオダギリは、自ら共同プロデューサーに名乗りを上げた背景を聞かれると「どこまでぶっちゃけていいのか…」と笑いを誘いつつ「今の時代、なかなかお金が集まりにくいタイプの作品。でもそれで作れないというのはもったいない、すごく良い脚本だった」と振り返り「このキャストのメンツ、簡単に集まる人たちじゃない。僕がプロデューサーに名を連ねることで、オファーの説得材料になればと思って」。
シナリオハンティングのための長崎取材に主演オファーを受けていたオダギリが自ら同行を希望し、その帰途にプロデューサーに名乗りを上げたと言い、玉田監督も「僕にとってオダギリジョーというのは、2000年代初期の面白い映画に大体出ているという特別な俳優」と、その熱意に感激しきり。
オダギリの読みは当たったようで、妻役の松も「オダギリさんが手に取った脚本ってどんなだろうと興味を持った」と明かし、妹役でオダギリと初共演となる満島ひかりも「オダギリさんと松さんが興味を持った作品ってどんな感じだろうと思った」。
一方、オダギリが熱烈オファーしたという森山直太朗がオダギリの“飲みニケーション”を暴露すると、共演陣も「顔出したけど逃げた」「たまに素通りできた」と明かし、会場も大笑い。
さらに、登壇者がそれぞれ「最近、心に沁みたこと」を答えるお題トークでは、全員の話を聞き終わったオダギリが「九州から1人で飛行機に乗って遊びに来た8歳の甥っ子の様子が心に沁みた」と語った「満島さんの話が沁みました」と乗っかり、「オダギリ賞を頂きました(笑)」と喜ぶ満島をのぞいて、一同から大ブーイング。
オダギリは「こんなに嫌われるとは…。今日、出なきゃよかった」と肩を落としつつ、主演兼プロデューサーとして作品や映画館への熱い思いを語り「映画は劇場を想定して作り上げているのでぜひ劇場で見て」とアピールしていた。
この日の登壇者はオダギリジョー、髙石あかり、松たか子、満島ひかり、 森山直太朗、高橋文哉、光石研、玉田真也監督。