鈴木寛の政策のツボ 第十回



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医療崩壊は医師育成で食い止める





 東京もすっかり寒くなりました。読者の皆様もお体にお気を付け下さい。今日は、医師の数についてお話させていただきたいと思います。





 早速ですが、皆さん、お医者さんの数は足りていると思いますか? 





 ある予測では、今後25年間で日本の人口は13%減少する一方、医師数は25%増加し、人口あたり医師数は1.37倍となります。





 しかし、2010年と2035年の医師一人当たりの75歳以上死亡者予測を比べると、埼玉・神奈川・千葉で75%以上の増、東京・群馬・栃木・茨城で25〜50%の増となっており、関東全域で医療ニーズが劇的に高まることが示されています。





 さらに、勤務時間の少ない高齢医師や女性医師の比率が大幅に増え、医師不足は推計値より深刻との予測もあります。





 医師の不足は現在働いている医師の労働条件・労働環境を劣悪なものにし、やがて医療ミスの増加につながります。「コンクリートから人へ」の理念のもと、医療崩壊を食い止めるための医師の増員が必要です。





 実は、その種が今から1年前の12月に播かれています。医学部入学定員は、平成20年度から増員を図ってきましたが、今まではその年度ごとの短期的な議論で、内容も地域医療の充実に特化したものでした。しかし「今後の医学部入学定員のあり方等に関する検討会」が文科省に発足し、今年の11月までに9回開催され、10年、20年先の医療需要等をきちんと見据えた上での、中長期的な視点に立った、多岐にわたる活発な議論が展開されております。





 東京の多くの地域では、今、風邪をひいたときにかかることのできる医療機関があります。今、一生懸命働かれているお医者さんに感謝しつつ、未来を見据える視点が必要だと私は思います。





(参議院議員)