負けてもなおエロスをまき散らすカズ選手。旅立つ児玉選手へ思いを馳せるの巻〈不定期プロレス女子企画〉

 5月5日。『WRESTLE-1 TOUR 2015 TRIUMPH』にやってきました。開演前に会場に着くと、なんと完売御礼ではありませんかッ! 感無量。また、「こどもの日」イベントで、ちびっこ達がリングにあがってご満悦だったりリングアナを体験していたりと、たいへん微笑ましい光景を拝見することができました。

 衝撃的な話が多かった本日。まず、クルーザー級のトーナメントで惜しくも初戦敗退したものの、カズ選手を相手に超・熱戦を繰り広げて感動を誘った児玉裕輔選手が、この大会をもって無期限海外武者修行へ。[チーム中玉]ワクワク見てたのに、これからだと思ってたのに(泣)。無期限って永遠のようでもあり一瞬にも聞こえる言葉ですが、「漢」になって帰ってくる日を楽しみに、応援し続けます!

 さて、そんな児玉選手(&中之上靖文&KAI)の眼前に立ちはだかるのは、何と、TAJIRI&グレート・ムタ&ザ・グレート・カブキという“毒霧三重奏”! 子どもの日だからって我が子ムタのためにパパが登場するなんてSUGEEEE! 孫くらいに見える児玉クンはブーイングを浴びながらも果敢にカブキに攻め込んでおりましたが、ダイブした瞬間に3者からのトリプルミストを喰らい、そのままカブキの餌食となり撃沈。

 ……旅立つ若者への花向けとして素敵すぎです。

 そして!注目しておりましたクルーザーディビジョン初代王者決定戦。準決勝で田中稔選手がパンテーラ選手を、カズ・ハヤシ選手が大和選手を退け、大人な決勝となりました。稔選手の首を攻撃しまくるカズ選手、逆に足を狙う稔選手と、双方が容赦のない、一進一退の闘いに、客席のボルテージも最高潮。振り返ればトーナメントでのカズ選手の試合はどれも本当に釘づけでした。1、2戦目とも辛勝だったというか、先日の児玉選手や、本日の大和選手が、折れることなく全力ぶつけてくる雄姿と、それを凌ぐカズ選手に魅せられまくったわけですが、その上で決勝に至ってのこのせめぎあいたるや……。これでキマるかと最初に思ったのはいつだったか、と、気が遠くなるほど繰り返される、カウント2返してからの展開、熱気と緊張が混ざって超エキサイトでした!

 この激闘を制したのが稔選手のカッキーカッターと言うのがまたドラマティック。稔選手はこれをもって四冠王という恐るべき四十路(に見えないところも、すごい)。入場時のペットボトルの中身は実は養命酒かな。

 今回敗れてしまいましたが、カズ選手がこのベルトを獲るところもぜひ観たいのです! あらたな熱戦に、超期待しています。ただ数時間に2試合観た感想は、カズ選手の脊柱起立筋あたりから立ちのぼるフェロモンに酔ってしまうということです。くらくらします。あの色気は経験で身につくものなのでしょうか。W-1では毎回若い選手たちにキュンキュンしていますが、その一方でこういう日は、オンナに戻れた気がします。
声援の熱量がリバイバル・プランの鍵!?
 最後に、試合前から開いた口がパッカーンとなった、高木三四郎氏(株式会社DDTプロレスリング社長)の『WRESTLE-1』最高経営責任者(CEO)就任という電撃発表の件。

 それを聞いて、最近ついついBL脳で観てしまう黒潮“イケメン”二郎選手が、あの男色ディーノ選手に手ごめにされる妄想にムフムフしていた矢先、「(DDTの選手をあげるような)一過性のことはしない」とピシャリでした。……はい。

 この抜擢、武藤敬司社長から言われたのは「高木ぃ、頼むよ」の一言だったらしく「DDTの方針も基本、丸投げですが、経営を丸投げされたのは初めて。でもその一言で全てが通じた」そうです。働く三十路のわたくしにとって高木氏はひとかたならぬリスペクトを寄せているビジネスパーソンゆえ、丸投げも納得ですが。とはいえご本人も「最初に話が来たとき“そんな話あんの?”と思った」と。きっと過去に例のない人事ですが、「DDTは業界の隙間をぬってやってきたので、トラッドな団体の経営から、学ぶところがある」とのこと。うむ、このトラッドという言葉、重要かも。

 また、日産とルノーの2社の社長兼CEOを兼務するカルロス・ゴーン氏が手本ということで、コストカットについて第一に明言。そのためにDDTのノウハウを生かすとのこと。投資のための側面もあるのかもですが、まずはコストを下げて売り上げを増やすという経営の基本線のバランスを是正することが急務のようで、ちょっとドキドキ。

 目下の施策は、①採算ベースにあう形で地方進出し、興行を増やす。これは所帯を養うためであり、また興行を増やすことで露出も増える ②新規事業 ③ひとつの目標としてビッグマッチも視野に……など。また、DDT同様、若くて素晴らしい選手が多いので5~10年スパンで見ているとのこと。

 こうした興味深い内容を聞いていたなかでハッピーだったのは、CEO就任に至った最終的な決め手が「お客さん」だということ。「ファンの熱がすごかった。とにかく熱のある団体だと思った」と繰り返し仰っていました。

 ある種のグルーヴであったり、熱気というものが伝播していく、そんなプロレス観戦の根本的な魅力を確かめることができた気がします。

 今日の満席に、田中稔選手はじめとする喜びの声をたくさん伺えましたが、ずっと熱い声援を送り続けてきた観客の方々も皆テンション上がったはず。これからも声張り上げて盛り上がりたいと思います!

 ところで、次週からは、6月に武藤敬司と闘う権利を競うRoad to KEIJI MUTOというトーナメントと同時に30歳以下の9選手による私服コーディネート対決があるそう。“初夏のお台場デート”がテーマらしいので、手をつないで歩く想像でもしながら投票したいと思います! 詳細(W-1公式HP):http://www.w-1.co.jp 
(柄本まなみ)