11・22「ZST」柏崎がバンタム級王座初防衛 RIZIN出場をアピール

 総合格闘技「ZST」の13周年記念大会となる「ZST.49~旗揚げ13周年記念大会~」が22日、東京・ディファ有明で開催された。
 メーンではバンタム級王者・柏崎剛に現フェザー級王者の加藤惇が一階級下げて挑戦するバンタム級タイトルマッチが行われた。
 13周年大会という特別な場でZST史上初の現役王者同士の対戦が実現した。

 手を合わせにいった加藤に対し、柏崎がいきなりハイキックを見せるという挑発的な場面から始まったが、試合は柏崎は終始タックルで組み付いてコーナーに押し込みテイクダウンを狙うという展開に。
 コーナーを使ってスタンドに戻し、離れて戦おうとする加藤だが、柏崎はパンチからのタックルでテイクダウンを奪うなど終始主導権を握り続け、最終3Rの終了間際にスリーパーホールドを決め、3分29秒、一本勝ち。初防衛を果たした。
 試合後、柏崎は「ZSTは日本一強い団体とは言えないかもしれないけど、日本一面白い試合を見せられる団体。でもそれだけでは満足できないので、日本一強い団体にしたい。その第一歩として大晦日のRIZINにどうですか? ZST代表として、僕出たいです。よろしくお願いします」とリングサイドで試合を観戦していたRIZINの榊原委員長にアピールした。

 セミファイナルではフライ級暫定王者決定戦が行われ、坂巻魁斗が益田亮を1R3分35秒、三角絞めで破り、暫定王者となった。

 もともと坂巻はメーンで組まれていたフライ級タイトルマッチで伊藤盛一郎に挑戦の予定だったのだが、伊藤が練習中の怪我で欠場となり、暫定王者決定戦となった。
 益田も現在3連勝中で、一発の強打を持つ選手とあって坂巻にとっては油断のできない相手ではあった。しかし開始早々にパンチのフェイントからのタックルでテイクダウンを奪うや足関節を狙うなど終始攻めつづけた坂巻が最後は鮮やかに下からの三角絞めを決め、勝利を収めた。

 正規王者の伊藤が試合後リングに上がり「来年、坂巻をぶっ倒します」とアピールすると坂巻は「怪我を治して、いい試合をしましょう」とクールに返す。坂巻はひとつずつ伊藤との差を縮めており、来年の対戦に期待が高まるところだ。

 柏崎に敗れ、ベルトを手放して以来の復帰戦となる藤原敬典と今年、GTタッグ王者決定トーナメントでZST初参戦を果たした齊藤曜が対戦し、2-0の判定で齊藤が勝利を収めた。
 齊藤はしつこいタックルからのグラウンドで主導権を握る。「The ギロチン」という異名を持つ齊藤だが、時には足関節を狙うなど藤原に防御の的を絞らせない。終始下となり持ち前の打撃を封じられ、スタミナも削られた藤原だったが、2R終盤にカウンターのフックで齊藤をぐらつかせる。その勢いで3Rに一気にスパートしたかった藤原だが、ラウンド間で蘇生した齊藤のグラウンドへの仕掛けを断ち切ることができず、判定で敗れた。

 現在、大日本プロレスでデスマッチファイターとして活躍する竹田誠志が7年ぶりのZST参戦。川和真と対戦しm1R1分6秒、鮮やかな腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収めた。

 また有名You Tuber、プロレスラーなどさまざまな顔を持つシバターは平信一に豪快なジャーマンスープレックス2連発を食らい2R1分30秒でTKO負け。しかし入場から破天荒な演出で会場を沸かせるなど、しっかり“魅せて”の敗戦だった。