映画で見つける“気づき”と“学び”『シュガー・ブルース 家族で砂糖をやめたわけ』『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』

『シュガー・ブルース 家族で砂糖をやめたわけ』T&Kテレフィルム配給/渋谷アップリンクほかにて公開中 ©GOLDEN DOWN

 知らなかった情報や知識に触れるだけでなく、昨日までの自分とは少し違う視点を持つことができるようになることも、映画の楽しみの一つ。夏休み、ちょっとだけ自分を成長させてくれそうな映画を探してみるのもおすすめだ。

 情報と知識の宝庫といえばドキュメンタリー映画。『シュガー・ブルース 家族で砂糖をやめたわけ』は、妊娠糖尿病を患った女性監督が、家族と共に砂糖と闘った5年間を記録したセルフドキュメンタリー。日本でも“糖質制限”に注目が集まっているなか、実際に妊娠糖尿病の患者として、そして食卓を守る主婦として問題を追及していく監督の姿勢に、学ぶところは多いはず。

 フィクションであっても、映画はときに実社会を反映する鏡となる。実際のエピソードをもとにした作品なら、なおのこと。『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』は、とある問題児クラスとベテラン教師の出会いが生んだ、実話に基づく奇跡の物語。貧困層が暮らす、パリ郊外の高校に赴任してきた歴史教師が、生徒たちに歴史コンクールへの参加を提案。“アウシュヴィッツ”という難しいテーマに彼らは反発するが、ある日、先生が強制収容所の生存者を授業に招待したことから、生徒たちの中に変化が生まれ…。新たな視点を持つことの大切さに気付かされる一本。

『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』シンカ配給/8月6日よりYEBISU GARDEN CINEMA他にて全国公開 ©2014 LOMA NASHA FILMS − VENDREDI FILM − TF1 DROITS AUDIOVISUELS − UGC IMAGES − FRANCE 2 CINEMA − ORANGE STUDIO