8・31豪州戦は勝つしかない戦い

W杯アジア最終予選で日本がイラクに痛恨のドロー

 2018年サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会のアジア最終予選でB組の日本代表は13日、テヘランでイラクと対戦し1?1で引き分けた。日本は5勝2分け1敗の勝ち点17としB組の首位を守った。

 3月のタイ戦終了時点でサウジアラビアと勝ち点16で並び得失点差でながらついに首位に立った日本。

 しかしこのイラク戦の前の8日に、当面のライバルであるオーストラリアとサウジアラビアの直接対決が行われ、オーストラリアが勝ったことで3チームが勝ち点16で並ぶという緊急事態だった。

 この2チームとの対戦を残す日本にとっては勝ち点3が欲しかったところだったが、痛恨の引き分け。これで自力優勝のためには残る2試合で1勝することが条件となった。

 数字だけをみれば特に困難なことには思えなくもないが、次戦のオーストラリアには日本はW杯予選では勝ったことがない。そして9月5日の最終戦はサウジアラビアとのアウェー戦と難しい戦いが続く。

 1勝もできなかった場合は日本戦以外にタイ戦を残すオーストラリア、UAE戦を残すサウジアラビアに抜かれ3位に転落する可能性もあるというシビアな状況だ。

 今回のイラク戦はアウェーではあったが、イラクの政情不安で中立地のイランで行われた。しかし、気温35度超という気候はイラクの選手にがぜん有利な状況。

 日本は7日の国際親善試合のシリア戦で香川が負傷し戦線離脱したことから、中盤の形を逆三角形から正三角形に戻し、ダブルボランチには遠藤と井手口を並べる布陣に。個々の動きは良かったものの急造布陣の苦しさからか連動性に欠け、後半スタミナ切れを起こす遠因にもなった。

それでも前半8分に5試合ぶりに先発した本田の右コーナーキックを大迫がバックヘッドでシュートを決め早々に先制点をあげる。しかし足が止まった後半27分、自陣ゴール前でGK川島とDF吉田の意思の疎通が乱れ、“お見合い”。こぼれ球をマハディにゴールを決められ同点に追いつかれると、選手たちにもう1点を奪うスタミナは残っていなかった。後半の早い段階でケガにより選手交代があり予定通りの交代カードが切れない不運もあった。 

 次戦、8月31日のオーストラリア戦ですっきりと決めることができるといいのだが…。