近代五種競技 『生きざま』【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。

撮影/文章:西村尚己(2019年6月28-29日 UIPM 2019近代五種ワールドカップファイナル 東京大会)

来年の東京オリンピックを控え、6月下旬に開催された近代五種競技のワールドカップファイナル東京大会。
世界のトップアスリートが東京に集結し近代五種競技 NO.1の座を争った。

近代五種競技は1人で水泳、フェンシング、馬術、レーザーラン(射撃&ランニング)の5種目をわずか1日でこなす総合競技で、
その過酷さからキング・オブ・スポーツと称される。

水中でのスピードを競う水泳。

相手との駆け引きの中で一瞬の隙を攻撃するフェンシング。

抽選で決まる初対面の馬を巧みに操らなければならない馬術。

静(射撃) と動(ランニング)を激しく繰り返すレーザーラン。

アスリートたちは1日の競技を通じて様々な肉体的、精神的な能力が試される。
もちろん得意ではない種目や調子の出ない種目もあるし、馬術の抽選では多かれ少なかれ運不運もある。

しかし、アスリートたちは常に自分と対峙しながら与えられた環境の中でベストを尽くし、目の前の試練を一つずつ乗り越えていく。

その直向きな姿をファインダー越しに眺めていると、何時しかスポーツ競技という枠を超え、人間の生きざまを見ているように思えてきた。

【カメラマンプロフィル】
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか

アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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