都医師会、感染拡大に強い警戒感「ひとつの正念場」「第1波、第2波超えている」

 東京都で新たに352人の新型コロナウイルスの感染が確認され、全国の死者は47人と1日あたりの過去最多を更新した8日、公益社団法人東京都医師会は定例記者会見で改めて感染予防の徹底を呼びかけた。
「絶対に新型コロナウイルスにかからない生活を心がけて」と訴える東京都医師会の尾﨑治夫会長
 尾﨑治夫会長は「今、東京中で感染が蔓延しています。そして第2波との違いは中高年層の感染が増えていること。そうした中で、現在の入院患者数はおよそ1850人で1カ月前と比べると約1.8倍以上、重症者数は20人前後から60人と約3倍に増えています。入院患者に高齢者が増えてきて、中等症だとしても一人ひとりの看護に負担がかかり、入院期間も伸びている。8月からずっと1000人以上の入院患者を診ていて、医療従事者も相当疲弊しているが、11月以降の感染者数の急増でさらに疲弊が強まっています。

 冬場は狭心症、心筋梗塞、大動脈疾患、心不全、肺炎といった病気が急増する。これ以上感染者や重症者が増えれば、コロナ患者と一般の救急患者の両方を診られないような事態がやってくるのではないかと非常に危惧しています。国にお願いしたいことは、Go Toをはじめとした人の移動を止めていただきたい。都には、都独自の対策を引き続き続けていただきたい。都民の方には、改めて感染予防にしっかり取り組んでいただきたい。若い方が重症化することは少ないと思いますが、新型コロナウイルス特有の後遺症に悩む方も多いと聞く。この年末がひとつの正念場ですので、もう一度我が身を振り返って、絶対に新型コロナウイルスにかからない生活を心がけていただきたい」と訴えた。
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