横審が3場所連続休場中の白鵬と鶴竜に異例の「注意」を決議


 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は11月23日、東京都墨田区の両国国技館で定例会合を開き、3場所連続休場中の白鵬、鶴竜の両横綱に「注意」を決議した。横審が注意を決議するのは初めて。

 横審の決議事項には厳しい順に引退勧告、注意、激励がある。平成30年11月の九州場所で横綱として87年ぶりに初日から4連敗(不戦敗を除く)した稀勢の里には激励を出しており、それより重い決議となった。平成22年には知人男性への暴行問題を起こした朝青龍に引退勧告を決めている。

 今回、 横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「休場が多いので注意を与え奮起を促す。来場所には覚悟を決めて備えていただきたい」と厳しい言葉で“最後通告”を突きつけた形となった。

 白鵬は開催された最近7場所で5度、鶴竜は6度休場している。11月22日が千秋楽だった11月場所は、白鵬が右膝手術の術後血症、鶴竜が腰痛を理由に全休した。白鵬は今年3月の春場所、鶴竜は令和元年名古屋場所以来、賜杯から遠ざかっている。

 これに対し白鵬は12月9日に東京都墨田区の宮城野部屋での稽古後に報道陣の代表取材に応じ「2場所連続全休というのが(自身)初めて。だから今回そうなった(注意の決議が出た)というのは分かる。やっぱり(期待に)応えていくだけじゃないか」と初めて言及した。

 一方、鶴竜は8日に東京都墨田区の陸奥部屋での稽古後に報道陣の代表取材に応じ「自分のやることに集中するだけです」と話すにとどめた。