レジ袋有料化から1年。次なる注目は、リユース容器【SDGs News】

各社のリユース容器

 全国の小売店でレジ袋が有料化され、7月で1年がたった。環境省が昨年11月に行った調査によると、「1週間、レジ袋をつかわない人」は、有料化される前の3割から7割に増加。外出時にマイバッグやマイボトルを持ち歩く人も増え、環境意識はここ1年で大きく高まった。

 しかし、国内のプラスチックごみは年間約940万トンで、1人あたりの廃棄量はアメリカに次いで世界2位。私たちが日常で出すプラスチックごみのうち、包装や容器などが7割以上を占めることから、レジ袋の有料化に留まらない取り組みの加速が求められる。

 そうした中、首都圏を中心に、大手企業が参加して取り組むプラットフォーム「Loop」が注目を集めている。Loopは2019年、アメリカのスタートアップが開発した仕組みで、専用のリユース容器に入ったシャンプーや洗剤などの製品を、生活者が購入・利用した後、空になった容器を回収して洗浄殺菌し、再び中身を詰め直して販売するという、循環型の販売プラットフォームだ。現在、日本を含め世界5カ国で試験運用されている。

 今年5月には、大手スーパーのイオンが、東京都の全店(17店舗)や神奈川、千葉各1店舗の計19店舗とネットスーパーで、日用品メーカー6社の洗剤やガムなど13製品を、再使用できる容器で販売開始した。8月には、資生堂がリユース容器を使った専用スキンケア製品を、味の素も、調味料3製品をLoopを通じて販売する。購入には容器代として、初めに数百円程度かかるが、デザイン性や機能性も高く、生活を豊かにしながら、環境意識を高めるきっかけになりそうだ。東京都は、2030年までに家庭や大規模オフィスから出される廃棄プラスチックの焼却量を4割削減する計画で、プラスチックの持続可能な利用を促進している。

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