「”EXILE探しの旅“こそがEXILEなのかもしれない」EXILEが最新ツアー“WHAT IS EXILE”を笑顔で完遂! ATSUSHIとTETSUYAもサプライズで合流

 

 さあ、「まつり」をはじめよう。

 LEDモニターに映し出された言葉を合図に、先陣を切って現れたのは、2006年以降に加入した第二章、第三章のメンバーでありながら、近年EXILE代表として活動してきたAKIRA、TAKAHIRO、ケンチ、NESMITH、SHOKICHI。笑顔で観客の目の前を練り歩きながら、メインステージに上がった5人の後を追うように、決意の表情をにじませたSTARTING MEMBERがゴンドラに乗って合流すると、SHOKICHIの「EXILEライブツアー、ファイナルへようこそー!」という一声と、1曲目『EXILE PRIDE ~こんな世界を愛するため~』でライブの開幕を告げた。

 今回のSTARTING MEMBERには、深堀、奥田、砂田のように、かつてEXILEのこどもバージョンMVに出演していたメンバーもいれば、世界と佐藤のように、もともとEXPG STUDIOで先生と生徒の関係にあったメンバーも。それぞれ全く違うタイミングでEXILEと出会ったメンバーたちが、まだ何色にも染まっていない真っ白な衣装に身を包み、円になって歌い踊る光景は神々しく、まるで始まりの儀式のように見えた。――そう、これは、EXILEという絶対的な存在であり続けるために、形を変えながら活動を続けてきた彼らが、また新たなEXILEを生み出そうとしている歴史的な瞬間なのだ。記念すべき場面を目撃しているという事実と、映像出演したATSUSHIの誠実な歌声に、少し背筋が伸びる。それでも、曲に合わせて自然と身体が動いてしまうのは、誰よりも楽しそうに踊る“Mr.EXILE”AKIRAや、当たり前のように歌詞を口ずさんで踊っている“生粋のEXILEファン”佐藤、2度のボーカルバトルオーディションを経てEXILE TRIBEの仲間入りを果たした日髙のビッグスマイルによるリードが大きかったように思う。曲が進むうちに、他のメンバーの顔にも徐々に笑顔が浮かび始め、メンバー一丸となって『BE THE ONE』を届けた。

 「BE THE ONE」は、“EXILE 20年の歴史”に敬意と感謝の気持ちを込めてTAKAHIROが作詞、SHOKICHIが作曲に参加し『EXILE 20th ANNIVERSARY EXILE LIVE TOUR 2021 “RED PHOENIX”』で初披露した楽曲だ。EXILEの楽曲タイトルを散りばめた歌を手渡しするように、メンバーが続々と客席に降りてサブステージに移動すると、度々歓声が上がる。オープニングでは緊張の面持ちだった松井と海沼が肩を組んでEXILEの楽曲を踊る姿や、歌唱中のNESMITHに深堀と佐藤が寄り添い、仲良くジャンプを繰り返す姿など、このツアーならではの光景がまぶしい。伝説的ライブとして語り継がれるスタジアムライブ『EXILE LIVE TOUR 2010 “FANTASY”』のメドレーでは、現メンバーが加入する以前に、第一章EXILEとして発表した「real world」と、EXILEの前身グループであるJ Soul Brothersから受け継いだ『Fly Away』を立て続けに披露。メンバーが順々にハグする場面では、仲良く手でハートを作ったTAKAHIRO&松井のキュートな2ショットに黄色い声が上がった。また、「Fly Away」の間奏ではパフォーマー陣によるダンスパートも展開し、ひと味違う熱狂を生み出していく。AKIRAを筆頭に、ヤンチャな雰囲気の奥田、大人の色気あふれるケンチにバトンをいだソロは、松井のダイナミックなアクロバットへ。そこで満を持してセンターを張った世界のテクニカルなパフォーマンスも、EXILEやEXILE TRIBEの明るい未来を約束する証として輝いていた。

「一緒にEXILEを歌って、EXILEを踊って、最高の思い出を作っていきましょう!みなさん、準備はいいですか!?」TAKAHIROの呼びかけから始まったのは、2010年にEXILEの活動10年目突入を記念して発表した「I Wish For You」。その後も、EXILE TRIBE4組(GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZ)によるEXILEデビュー20周年を記念した企画「EXILE TRIBUTE」でFANTASTICSがカバーした「Each Other’s Way 〜旅の途中〜」や、同企画でGENERATIONSがカバーした「時の描片~トキノカケラ~」といった、活動の節目を象徴する楽曲たちが会場を彩っていく。「時の描片~トキノカケラ~」の終わりに、観客による元気いっぱいの大合唱が響き渡ると、うれしそうに手を振るメンバーたち。歌詞を口ずさむメンバーが多い中で、本来はボーカル担当の加納が幸せなひと時を噛みしめながら客席を見渡している様子も、とても印象的だった。