GENERATIONS 小森隼が30歳の節目に初エッセイ「夢と現実のギャップ、デビューしてから感じていた劣等感、母親との関係性……いろんなことを思い出した」

お気に入りの写真。「オフショットって感じ」と小森。「小森さん、撮りますよ!のカットじゃないんです。僕がふと外の景色を見てる時に撮ってくれた写真で撮られてるのに気づかなかった写真。自分ってこういう顔するんだっていう素の自分っていうのがすごくお気に入りです」

 友達との距離感、叶うかどうかわからない夢、家族とのすれ違い、恋のこと、自分自身が嫌いになりそうな夜……誰もがぶつかるモヤモヤに、小森が「大丈夫」と言葉を添える。

「僕がやらせていただいてるお仕事は過程を知っていただけるお仕事。1つのライブにしてもドキュメンタリーというものがあって、僕たちがリハーサルでどういう思いでいるか、どんな苦労をしているっていうのを全部分かった上で結果を見ていだける。ありがたいお仕事をさせていただいてるなって、すごく感じています。ここにいる皆さんもそうですし、生きてる皆さんにもドキュメンタリーがあって、お仕事だったり、学生さんだったら勉強だったり学校というものに向き合っている。その中で苦労や悩んでること、目指したいものだったり、夢だったりっていうのがたくさんあると思うんです」と、小森。

 エッセイには「どういうふうにそこと向き合っていくとか、どう戦っていくのかみたいなところ」を小森なりの経験を踏まえた上で書いた。自動的に自らの半生を振り返る作業をするなかで、「あんまり自分に興味なかった」ことに気づいたという。

「振り返ってく中でいろんなこと忘れてた、みたいな。学生時代こんなことあったなとか、幼少期に母親とこんな話したなとか。……そういうこともいっぱい書いたんですよ、学生時代に感じた夢と現実のギャップとか、母親との関係性とか、自分がデビューしてから感じてた劣等感とか。この書籍を書くために思い出したことがすごくいっぱいあって。なんかがむしゃらだったんだなっていう感じです。一生懸命自分を発信するために外に向けてたものが、徐々に自分に向くようになってきて、だからこそ書けたと思っています。書きながら、これからの人生、自分のことも自分で見てあげなければと思いました」