〈アラサー女子のバチェラー6 語り〉久次米一樹が魅せた「サバイバルしない」リアル婚活の行方ーー最終話考察【ネタバレ有】

「この雰囲気に緊張しなくなったのも成長」と言っていた久次米氏

実際の婚活も「サバゲー」ではない

 最後のデートと家庭訪問が終わり、最後の一本のローズが手渡された。リングケースの中には、第7話で作られた手作りのエンゲージリング。そしてそこには、女性に向けての手書きのメッセージが添えてあった。

 今回のシーズンは、ネットで「いつものバチェラーとは違う」という声も多く上がった。過去のバチェラーシリーズの中には、序盤から女性にキスを連発するバチェラーもいれば、自らパーソナルスペースを詰めに行く女性参加者もおり、そういった非日常的な恋愛が、リアリティショーとしての魅力にもなっていた。

ミクニ:今回のバチェラーは一輝くんだからこそできた、超本質的なリアリティショーだったと思う。だって実際の婚活では、複数の異性と身体的に接触したりしないし、婚活だからこそ、恋愛的に盛り上がるだけじゃダメ。一輝くんと参加者が本気で結婚を見据えていたからこその、まさに「本気の婚活リアリティ」だったと思うんだよね。

ヒロ たしかにリアリティショーって数がすごい増えたし、Youtuberたちが企画するものの中には、バチェラーとは比べ物にならないほど下世話な内容のものもある。リアルを越えるほどの下世話なリアリティショーには、もう嫌気がさしている自分もいるね。

ミクニ:番組の中でいくら演出があっても、その後まで知ることができるネット社会だからこそ、番組だけで恋が生まれたとしても、それはフェイクとして映ってしまうこともある。だけど今回のバチェラーには、今までにない本気度を感じたんだ。

ヒロ:一輝くんは最後まで、どの女性の話も否定しなかった。相手を受け入れた上で相性を確認していたね。婚活の姿勢として至極まっとうだし、まさにリアル。劇的な展開がなかったとしても、人と人が仲を深め合っていくために何が必要なのかは、まざまざと見せてくれた。

思いは届かなかったけれど、目の前の女性の幸せを願った小田さん

 それでも女性たちの目の前にいたのは、圧倒的御曹司のバチェラーであったことは事実だ。優しくてかっこいい上に、わがまま耐性もある、未来の活躍が約束された人物との婚活。視聴者からすると、これほどまでに「実際に自分も参考にできる」シーズンはなかったのではないだろうか。

 晩婚化が進み、SNSで婚活アカウントが増えている今、婚活は「まさにサバイバルだ」と感じている人もいるかもしれない。しかし実際に男女の間で行われるのは、戦闘ではない。久次米氏と女性たちのように、言葉を持って自分を語り合い、相性を確かめ合うことができれば、婚活はサバゲーと化すことはないのだろう。

 改めて、初対面の異性との婚活における本質的なコミュニケーションのあり方を見せてくれた久次米氏と、女性参加者たちに賛美を送りたい。




『バチェラー・ジャパン』シーズン6概要
『バチェラー・ジャパン』シーズン6
配信開始日:2025年6月5日(木) 20時より独占配信開始
話数:全9話
6月5日(木)20時 第1〜4話
6月12日(木)20時 第5〜7話
6月19日(木)20時 第8〜9話
製作:Amazon
©2025 Warner Bros. International Television Production Limited. All Rights Reserved

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