アートの波に飲み込まれる!映画『海辺へ行く道』が、言葉にできない!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.20
「SHINKYO QUEST〜そして真京へ〜」の稽古が順調に進んでおります。
僕が忙しいのか忙しそうなのか、はたまた忙しくないのか? いやそんなことはない。などと考えているということは順調です。
全ては9月2日に分かります。お楽しみに。
では今週も始めましょう。

海辺にある「アーティストの移住」を推進する街に住む、少年の物語。
様々な個性豊かなアーティストたちの群像劇という側面も持っている、そんなお話でした。
さて、この映画を説明するには「芸術」とは、なんぞやを定義しないといけません。
そうしないと「観ないとわからん!」で、終わってしまいます。
筆者の中では、段階的になりますが「文化」とは「再現性のある定義を表す記号を見つけること」であり、例えば誰かが「戦争をしてはいけない」と、いうことを明確な言葉にしたから、後世の人間も「戦争しちゃいけないな」と、思うようになり、その「言葉になった瞬間」が「文明」だと、思っています。
文字だけでなく、数字も音符も、後世で同じものを再現できるように記録する記号ですよね。
アートはというと「その記号たちが再現できない大事なこと」を、記録する媒体なんじゃないでしょうか?
この作品には、それが散りばめられていて、いや、そればっかりで様々な方向の芸術、絵や立体物から、始まり様々なジャンルや、芸術家の抱える問題や葛藤や、素晴らしさ。
「それしか描いてないんじゃないか?」と、思うほどに、端から端まで芸術という概念が伝わってきました。
そんな、内容なので、映像も美術も、凄く綺麗!
なんなら、その映像や美術を実現できる、ロケ場所を探したスタッフも最高にイカしてる!
“アート”という、素材をかき集めてモザイクアートにしたような、そんな、観ているだけで心が潤う、とっても素敵な映画でした。是非、劇場へ!