デビュー15周年の三代目JSB「雨が止めば、虹がかかります」念願の単独スタジアムライブに2日間で10万人

アンコールの要求はすぐに起こり、幕間は客席参加型のダンスコーナーで楽しませる。続いて山下主催の山フェス2026、NAOTOの2度目となるソロツアーの開催決定を告知して盛り上げた。そしてロンドンバスがスタジアムに向かっていくムービーが流れると、前方下手側にバスの実物が。バスの上にメンバーが登場し『BLAZEのパフォーマンスからアンコールがスタートすると、バスはアリーナの外側を回り、スタンドにいるMATEを喜ばせた。赤い衣装に身を包んだもちろんメンバーはまだまだヒートアップさせる気満々で全身で歌い踊。続く『J.S.B. LOVEでは、今にでもバスから飛び降りてきそうなメンバーのアグレッシブさ。ダンスの体力や変わらぬハイトーンは、どれだけストイックにここまでやってきたのだろうか想像もつかない。途中バンドメンバーやサポートダンサーをスクリーンに映して紹介すると、メンバーだけでなく、サポートや裏方も含め、この日が生まれていることを改めて感じさせた。最後はこの日何度目かの大爆発演出でこの愛を締めた。

 いよいよアンコールも終盤。最後の曲の前にMCが設けられる。いつの間にか雨は日中のように強く降り出しており、メンバーは「MATEも濡れてるから俺らも濡れよう。みんなでビショビショになろう」とステージの前で話す。岩田は「ほんまおおきに」の後「(このスタジアム単独公演は)10年近く言い続けたステージ。夢が叶いました!ありがとうございます!」重ねて感謝する。「今後の活躍も楽しみにしてほしいですし、さらに盛り上がっていくぞ!」と伝えた。京都出身の山下は煽り煽って「関西ただいまー!」と叫ぶと「おかえりー!」と返ってきて「気持ちいい…!」と一言。ここまで来れたのはMATEのおかげと感謝を伝える。また『1st Placeで盛り上がったのが嬉しかった」と15年という歴史を共に歩んできたファンの姿に喜びをにじませた。

 

 NAOTOはMATEに「あんたらすごいわ」と伝え、「俺たちの力を見せつけるぞ!と思ってたんですけど、MATEの力をまざまざと見せつけられたライブでした。このステージまで伝わってきました!」と感謝する。MATEのダンスも成長していとると感じたと話し「これからも僕らとMATEで歴史を一緒に作っていきましょう!」と約束した。続くELLYが「楽しかったですか!」と聞くと大歓声。「俺らのライブのスタイルはどこのグループにも負けないNo.1のライブの作り方だと思う」と自信を示し「この先も一緒に楽しんでいけますか!」と最後に問いかけ、再び大きな声が返ってきた。小林は「感動しました」と感慨深げに伝える。それは1曲目に登場した瞬間から、スタジアムの景色、歓声を聞いて感じたとのこと。みなさんもこのライブに「絶対に来るんだ!」という強い思いを持ってさまざまな準備をして、このスタジアムに臨んでくれたことが伝わったと話す。15年の中からいろんな曲をやって、客席がそれを「あの時ああだった」というのを噛み締めながら楽しんでいるように見えたと振り返ると「一生忘れられない日になりましたか!」と問いかけ、「今日しかできないライブができた」感謝を伝えた。

 最後ØMI。「なるべくベストを尽くそうと」と話すと、メンバーと客席から労いの言葉と拍手が届く。「みんなに助けられた」と感謝し「雨が止めば、虹がかかります」「皆さんにもいろんな大事な人がいると思います。僕らにとっても大事な人がいますので、どうかその虹の向こうに届くように、一緒に歌ってください」と伝え、最後の曲『RAINBOWに繋げた。ライトスティックで虹色に染まるスタジアムはメンバーと一体となって歌う。一体となって手を振る。その手をメンバーに向けると、たしかに手を取り合った感触がそこにはあった。いろんな感情が押し寄せたのか、ELLYは堪らず感極まると<歩き出した day 1>からの道のりを思い返すように空を見上げ、ØMIの目にも光るものがあった。そしてØMIは「大丈夫。また会えるよ」と伝えた後、最後の1パートを歌い上げた。感動的なアウトロの中「三代目 J SOUL BROTHERSでした!ありがとうございました!今日来れなかった全てのMATEにも感謝してます!本当にありがとうございました!」とØMIが感謝を伝えステージを後にしたメンバー。最後にモニターに”FOR MATE”という言葉が映し出されて、スタジアムライブ初日は終了した。

 この日は5万人が集まったが、会場は完全に一体となり、スタンドの最上階の端の方まで楽しむ姿が見られた。その理由はいろいろあると思うが、このスタジアムライブで印象的だったのは、MATEとメンバーとの絆が1本1本強く繋がっているということ。15年の歩みを経て、タイトルの“ONE”のように強く結びついていたことだった。1人1人との出会いに彼らは本当に感謝しているからこそ、MATEも記念すべきスタジアムで15年間の思いを重ねながら全身でその一体感を感じられたのだろう。その共鳴が止まらないライブだった。