ジョニー・デップ、8年半ぶり来日「東京はあらゆるものに正直」1時間20分遅れで会見に登場

自身のアート作品を「僕が描く絵は非常にパーソナルなもの」と説明するデップ

 絵を描き始めたきっかけを「もともと子どもの頃から絵を描くのが大好きで、本格的に描くようになったのは30歳の頃。絵を描くことは自分の脳を目の前のことから切り離す逃避であり、瞑想のような時間だ。人から学んだわけではないけれど、いろんな人の絵を見たり話を聞いたり本を読んだりしてさまざまな技術を理解するようになると、だんだん自分の頭の中に思い描いているものがはっきり見えてくるようになった。絵を描くことは自分にとって解放されるような時間で、演技と同じように自分にとってなくてはならない必要なもの。もしこれがなければ脳が爆発してしまうんじゃないかと思うほど、自分にとって欠かせないものだ」と語る。

 開催地に日本を選んだ理由として「他にも候補地はいくつかあったけれど、僕から見た日本や東京は、何百年もの間常に美しい作品を生み出して世界に発信してきた土地。東京はあらゆるものに対しとても正直で、良かれ悪しかれ意見がはっきり分かれ、作品を前にした時みんなが何かを感じ取って理解してくれると思うんだ。この展覧会を見た人の感想もまあまあだったではなく、よく分からなかったすごく刺激的だったのどちらかになるはず。それだけ感性の豊かな場所だと思うし、世界的に見てもアートやアーティストを大事にしてくれる。自分のことをアーティストだとは思っていないけれど、僕は少しばかり絵を描く人間だからね」と明かした。

 この日は予定時間から約1時間20分遅れで登場し、自身の言葉を的確に翻訳する通訳に「I Love You So Much」と賛辞を送るなど、デップ節を貫いた。