成宮寛貴、東出昌大らの『サド侯爵夫人』8日開幕! 12年ぶりの舞台の成宮「生々しく演じられたら」

 舞台『サド侯爵夫人』(1月8日~2月1日、新宿・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA)の通し稽古が1月7日に公開され、サド侯爵夫人を演じる成宮寛貴を筆頭に、東出昌大、加藤雅也ら全出演キャスト6名と、演出の宮本亞門が取材に対応した。

 生誕100年を迎えた三島由紀夫の名戯曲。18世紀のフランスを舞台に、悪徳の限りを尽くしたサド侯爵をめぐって、彼を待ち続けるサド侯爵夫人こと貞淑な妻・ルネ、その母・モントルイユ夫人、妹のアンヌ、友人のサン・フォン伯爵夫人ら6人の女性たちを中心に展開する会話劇だ。

 キャストたちは入れ替わり立ち代わり登場し、三島ならではの言葉で綴られた言葉を繰り出しては、絶望や希望、高揚感を、客席に静かにそして熱く届ける。6人が吐く言葉の一つ一つは平易とはいえないが、多くの三島作品に携わってきた宮本の演出と、日々演じる役柄や作品に真摯に向かい合う役者陣たちのトライでするすると物語が入ってくる。ただ、衝撃のラストも含めて、観劇後もセリフやシーンを何度も振り返って味わうタイプの作品だ。

 通し稽古を終えて、6人は取材に対応。

 本作で12年ぶりに舞台に挑戦する成宮は、「ゲネプロをなんとか終えて明日からお客さんが入って、この劇場でお芝居ができることを本当に楽しみ」としたうえで、「台詞には、三島さんがこういう思いを伝えたかったんだろうなっていう思いが込められているので、ちょっとでも甘えて自分のやりやすいようにしたりすると立体的にならないというか、いい形になっていかない。本番が始まるとリズムができあがっていってしまうと思うので、そのリズムをなるべく作らずに、生々しく演じられたらいいなと思っています

 これまでにも三島作品に出演した経験がある東出は「稀代の天才、三島由紀夫が書いた戯曲。6人の登場人物の台詞の応酬だけで構成されていて、役者にとっては腕が試されます。作品として大成すれば演劇史の金字塔に並ぶことができ得る作品になると思います。明日幕が開きますが、これからも考え続けて、役者同士で高め合って、これが現代演劇の最高峰かって思っていただけるような、実(じつ)のあるお芝居をしたい」と、意気込んだ。

 

「サド侯爵夫人は深い、深すぎる」と、宮本。「最後の展開も含めて、こんなこと言ったら失礼かもしれないけど、『サド侯爵夫人』を本当に分かる人いるの?って気がします。こう解釈しようと思っても、実はこっちだととか、一言一言を紐解いていくパズルのような面白さもある」

 そのうえで「これは『金閣寺』の溝口と同じで、最後、お客さんにスパーンと投げかけて、ご自身でお考えくださいという三島さんなりの形」だといい、「深くて、謎深くて、自分たちの生き方までが変わってしまうような深さを持った戯曲」だと強調すると、「その深さを存分に楽しみながら、僕たちはもう少し稽古して初日を迎えられば」と話した。

 2月1日まで同所で。その後、大阪、豊橋、福岡で公演がある。

 以下に、取材の様子をまとめた。

1 2 3>>>