松尾スズキの『クワイエットルームにようこそ』ミュージカル版が12日開幕「ミュージカルファンの方、待ってます!」 

 

 出演者たちが「楽しかった」と口を揃えた稽古場での雰囲気は、この日公開された通し稽古からもストレートに伝わってきた。厳しい現実のなかで沈んだ気持ちをくすっとした笑いで持ち上げたり、会場の共感を誘った。歌とセリフ、芝居がシームレスにつながり、時には音楽や歌をスパイスやツッコミのように使ったりしながらの20分の休憩を含めた約3時間、ヒリヒリしたり、温かい気持ちになったり、笑ったり、そして切なくもなったり。客席は泣きながら笑う、もしくは笑いながら泣いて、ミュージカルを堪能した。

 咲妃は、「松尾さんが手がけられた大切な小説をミュージカルという形でお客様にお楽しみいただける作品になっていると思います。松尾さんもおっしゃられていましたが、楽曲が素晴らしくて。その楽曲1つ1つに松尾さんがお書きになった歌詞があって、その歌詞も楽しみにしていただくポイントの1つかなと思います。(登場する)どのキャラクターも今を懸命に生きている。その様が、お客様に届いて、どういうご感想を抱いていただけるかとても楽しみです」

 松尾は、「今までミュージカルと冠するお芝居をいろいろやってきたんですけど、その度にミュージカルファンの人たちには見に来ないでほしいと思ってたんですけど……今回はまっすぐにミュージカルファンの方、待っています! ミュージカルファンにはお金持ちが多いと聞きます(笑)、1度でなく2度3度、いっぱいスターがいるので1人1 日みたいな感じで見に来てくださるとありがたい」と、ユーモアも交えつつアピールしていた。

 2月1日まで同所で。その後、京都公演、岡山公演がある。

 

松尾スズキは楽しんでいる?「基本4時間ぐらいしかもたないけど……」

 

 通し稽古の前の取材で、作・演出を担当している松尾スズキが、いつになく楽しんでいることが話題に。

 松尾が主宰する劇団「大人計画」で長く活動している皆川猿時は「松尾さんって基本4時間ぐらいしか持たない方なんですけど、すごい頑張ってて……6時間ぐらい。あと3分しかもたないからってダメ出しを始めて2分で済ませてました。それをすごく覚えてます」

 

 

 以下に、咲妃、松下、昆夏美、皆川猿時、桜井玲香、りょう、秋山菜津子、松尾の初日を控えての意気込み。