『SSFF & ASIA 2022』で観れる!15分弱の鮫映画『shark』が、スゲぇ!!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。
 現在、絶賛台本執筆中です。大丈夫です。しっかりやってます。
 今週も「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2022」の作品について書かせてもらいます。一応「マチュアコンテンツ」という分類の作品です。とりあえず、ご報告。
 では始めましょう。

『shark』

戦国時代ですよ。今は鮫映画の戦国時代なんです。

 ゾンビと宇宙人に並ぶぐらい、鮫たちは映画界で、覇権争いを続けています。

 競争が激しすぎて、もう、最近は頭が6個あったり、竜巻から襲ってきたり、電脳世界から飛び出してきたり、タコと合体したり、中国で遺伝子操作されたり、好き放題にモンスター化させられて「鮫の必要ある!? 怪獣映画にカテゴライズされちゃうんじゃないの!?」って現状なんですが…

 その戦国の世に「shark」

 シャーク!“鮫”ですよ!!!

 恋愛映画全盛期に「恋愛」ってタイトルで映画作るようなもんですよ!

 凄いストロングスタイル!

 鮫映画界の初代将軍「ジョーズ」ですら、ホホジロザメのことを「大きな、もしくは、獰猛な“顎”(英語でいうとジョー)」という意味でタイトルをつけていたのに、ここへきて「鮫」って!!

 調べてみたところこの監督(主演もしてる)ナッシュ・エドガートンさんは「スパイダー」「ベアー」という映画も撮っていて今作は、その連作の中で“ダークコメディ3部作のフィナーレ”と、いう位置づけだそう。

「スパイダー」と「ベアー」も観てぇな!!!

「イタズラ好きの夫婦」という設定が作品のキモになるんですが、これが非常に巧みで、観終わって「ホントに15分経ってないの!?」と思うほどの奥行を感じさせてくれます。

 ホラーっぽい演出から始まり「全部イタズラですよ」と、やるせいで「これから起こる出来事のどれかがイタズラじゃない」っていう予感というか、観客側の覚悟が決まるので、ずっと「ああなるかも」「こうなるかも」という“いくつもの展開の可能性”を想像しながら観てしまうので、まるで2時間ぐらい作品の世界にいたような感覚が味わえます。

“これぞショートフィルム!!”という素敵な作品でした。

 オンライン配信もあるそうなので鮫映画クラスタも映画クラスタもそうじゃない人も、是非ご覧ください!

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