実際に起きた潜水事故を基にした映画『ラスト・ブレス』。緊張感がすごすぎて、こっちが先に窒息しそうになった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
絶賛上演中の三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.20『SHINKYO QUEST〜そして真京へ〜』が中日を過ぎまして、今日(10日)から後半戦です。
日替わりゲストさんによって微妙に変化を見せてますので、一度ご覧になった方もぜひ。
では今週も始めましょう。

2019年に発表されたドキュメンタリーを映画化したもので、監督は同じ人物。プロモーションでは「実話を基にした」とやや控えめに謳っていますが、本編冒頭では「This is a true story.(これは実話である)」と、強く言い切っています。そう言われたら、もう観る側の覚悟も決まりますよね。
物語は、海底に張り巡らされたライフラインを改修する潜水士たちの仕事ぶりから始まります。ある潜水士が事故に遭い、残された酸素はわずか10分。そこから救出作戦に挑む仲間たちの姿が描かれます。安直に言えば「深海版アポロ13」。ただし、舞台は宇宙ではなく、暗く冷たい海の底。観客も一緒に潜り、一緒に息を止めているような気分にさせられるのです。
正直、「酸素10分の話を、映画で90分も?」と最初は思いました。ところが、家族との絆や仲間との友情といったエピソードが丁寧に描かれていて、一見サイドストーリーに見える部分が、最後にはすべてクライマックスを盛り上げる要素になっていました。ラストに近づくほど「これ、本当に脚色してないの!? どこまで事実なの!? 実話だって、最初に言いきったよね!?」と驚かされ、事実は小説より奇なり、を痛感させられます。
ストーリーも映像も実に映画的で、90分間ずっと心拍数が上がりっぱなし。観終わったあと、本当にこちらも息苦しくなるくらいの臨場感でした。
ぜひ、深呼吸をたっぷりしてから劇場へ足を運んでください!