三鷹市芸術文化センターの名物企画である『MITAKA “Next” Selection』の季節がやってきた。今年で13回目のこの企画、今まで多くの若手劇団をセレクトしてきたのだが、今年は「マームとジプシー」の藤田貴大と「はえぎわ」のノゾエ征爾が今年4月に岸田戯曲賞を受賞、モナカ興業の演出家である森新太郎は「平成21年度文化庁芸術祭賞優秀賞」を受賞するなど、特に豪華な顔触れが揃った。
1本目はマームとジプシー。その舞台はいくつもの異なったシーンを複雑に交差させ、同時進行に描く手法や、シーンのリフレインを別の角度から見せる映画的な手法などを用い、観客に大きな驚きを与える。音楽家や漫画家、美術家との共作を発表するなど多方面からのアプローチもあり、この世代の演劇人のなかでも最も注目されているといっても過言ではない。
なお、はえぎわは9月28日〜10月8日、モナカ興業は10月19〜28日の日程で上演される。
ここ数年、『MITAKA “Next” Selection』では口コミで後半にお客さんが押しかける状態が続いており、当日券を入手できない場合もあるので、早めの観劇がオススメだ。