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編集部オススメMOVIE『カフェ・ソサエティ』

2017.05.07Vol.690映画
 1930年代。もっと刺激的で心ときめく人生を送りたいと願う青年ボビーは憧れのハリウッドにやってきた。全米から明日の成功を目指す人々が集まる熱気に包まれたこの地で、ボビーは映画業界の大物エージェントとして財を築いた叔父のもとで働き始める。 監督:ウディ・アレン 出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート他/1時間36分/ロングライド配給/TOHOシネマズ みゆき座他にて公開中  http://movie-cafesociety.com/

【今週の“人”】鈴木宗男 新党大地代表

2017.05.07Vol.690ニュース
「新党大地」の鈴木宗男代表の公民権が4月29日、回復された。  鈴木氏は同日、札幌市で開いたパーティーで「選挙がいつあるか分からないが、その時期が来たら最善の判断をしたい」と次期衆院選での国政復帰に意欲を示した。鈴木氏は「私にはやり残したことがある。北方領土問題の解決だ」と訴えている。  鈴木氏は第2次橋本改造内閣で北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官、小渕内閣では内閣官房副長官を務めた。衆院議員だった平成22年に受託収賄罪などで懲役2年の実刑判決が確定。失職、収監され、23年12月に仮釈放された。刑期満了から5年間は選挙に立候補できなかったが、4月29日に公民権を回復した。

価値感をぐらつかせる作品 イキウメ『天の敵』

2017.05.07Vol.690演劇・ミュージカル
 SFやオカルト、ホラーといった題材を自由自在に操るイキウメ。作・演出の前川知大の作る作品は見る者の立ち位置を不安にさせ、そして「ない」とは分かっていながら「あってもいいんじゃないか…」とついつい思わされてしまうような価値観をぐらつかせるもの。  今回は2010年に上演した短篇集『図書館的人生Vol.3 食べ物連鎖』の中の一篇をベースとした作品。  ライターの寺泊は、食事療法の取材中、戦後まもない1947年に「完全食と不食」について論文を書いた医師、長谷川卯太郎を知る。その卯太郎の写真が料理家の橋本和夫に酷似していたことで、寺泊は二人の血縁を疑い、橋本に取材を申し込む。橋本のルーツは、食事療法を推進していた医師、卯太郎にあると考えたのだ。そこで橋本は寺泊に「長谷川卯太郎は私です。今年で 122 歳になる」と言ったのだった…。  完全食を求めて生き延び、ついには人ではなくなってしまった男が世界の観察者となっていく物語。短篇集では駆け足にならざるを得なかったが、今回は男の100年間がじっくりと描かれる。 また今年は劇団を代表する作品である『散歩する侵略者』が7月に文庫化、9月に映画の公開、10月には舞台で再演される。8月には前川の作品を長塚圭史が演出する(Bunkamuraシアターコクーンほか)など、大きな話題がごろごろしている。

心地よいアルバム『in・ter a・li・a 』At The Drive In

2017.05.07Vol.690カルチャー
 米バンド、アット・ザ・ドライヴ・インが17年ぶりに放つ最新アルバム。メンバーのオマー・ロドリゲス・ロペスと、オマーの別プロジェクトのマーズ・ヴォルタを始め、ミューズ、シガーロスなどを手掛けたプロデューサーのリッチ・コスティがタッグを組んだ作品。メンバーが「信頼をすべてオマーにすべて託した」という本作では、2017年にアップデートされた彼らのロックが聞ける印象。17年のインターバルで否応なく盛り上がった期待感には、リリース前に発表してきた収録曲数曲のミュージックビデオを通じて、じわじわ少しずつ答えてくれてきた印象があるだけに、アルバムがリリースされれば待ちかねていたファンには熱狂が訪れそう。全11曲を収録。

心地よいアルバム『BEST SELECTION “blanc”/“noir”』Aimer

2017.05.07Vol.690カルチャー
 注目のシンガーソングライター、Aimer(エメ)がベストアルバムを発表。コンセプト別に選曲した白盤『blanc』と黒盤『noir』、2つの作品を同時にリリースした。白盤はバラード楽曲を中心にコンパイル。彼女が注目を集める大きなきっかけとなった野田洋次郎(RADWIMPS)楽曲提供の『蝶々結び』を始め、『あなたに出会わなければ?夏雪冬花?』、デビュー曲の『六等星の夜』など、1曲ごとに彼女の歌声が心にしみ込んでくる作品だ。一方、黒盤はエモーショナルな楽曲を中心に選曲している。ONE OK ROCKのTakaが提供した『insane dream』など全14曲を収録している。しっとりとした楽曲とハスキーな歌声の印象が強い彼女だが、本作のリリースによって彼女の魅力は広がっていきそう。これまでの彼女の軌跡をまとめた作品だ。

新たな歴史を刻むフェスティバル『横浜レゲエ祭』

「種だんご」作戦で大豊作を狙え!タケノコ狩りも実施

岩松了が若い俳優たちとじっくり! M&Oplaysプロデュース『少女ミウ』

2017.05.07Vol.690演劇・ミュージカル
 M&Oplaysプロデュースではこれまでも劇作家・演出家の岩松了を作・演出に迎え多くの作品を発表してきた。  岩松ほどの作家となると、どうしても大きな劇場で著名な俳優を起用しての公演が多くなってしまうのだが、今回は岩松自身が「何年かにいっぺんやりたくなる」という若手俳優たちとの小規模な劇場での公演。6年前に同じくM&Oplaysプロデュースで手掛けた『国民傘』以来、ザ・スズナリで最新作を上演する。  その『国民傘』では、なぜ人は争うのか「戦争」についての考察がテーマとなっていたが、本作は一家心中の生き残りの少女・ミウをめぐる「虚偽と真実」についての青春群像劇となる。  主演を務めるのはNHKの朝の連続テレビ小説『マッサン』でブレイクし、その後も映画『青空エール』など映像作品への出演が続く堀井新太、ドラマ『時をかける少女』で連続ドラマ初主演を果たし、映画『オケ老人!』など映画やドラマでの活躍が目覚ましい黒島結菜。黒島は一昨年のM&Oplaysプロデュース『虹とマーブル』以来2度目の舞台出演となる。  この2人をはじめ10人の若手俳優が出演する。この作品をきっかけに大きな飛躍を遂げる俳優もいるだろう。そんな目線でも楽しめそうな作品。

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12万6720人

 新年恒例の一般参賀が1月2日、皇居で行われ、天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫妻をはじめとする成年皇族方が宮殿「長和殿」のベランダに計5回立ち、手を振って応えられた。宮内庁によると、平成で最多だった6年(計8回で11万1700人)を上回る12万6720人の参賀者が訪れた。天皇陛下の譲位日が31年4月30日と決まってから初めての新年一般参賀で、国民の関心の高まりが要因とみられる。

39.4%

 平成29年の大みそかに放送された「第68回NHK紅白歌合戦」の第2部(午後9時から11時間45分)の関東地区平均視聴率が39.4%にとどまった。前年と比べて0.8ポイント減。二部制になった平成元年以降では3番目に低い数字。テレビ東京の「第50回!大晦日恒例 年忘れにっぽんの歌」が8.4%と大健闘。民放では日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しスペシャル!」が17.3%でトップ。

2万2764円

 平成29年最後の取引となる大納会を迎えた12月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は2万2764円94銭と、年末の終値としては3年末(2万2983円77銭)以来26年ぶりの高値水準となった。前年末の終値(1万9114円37戦)を3650円57戦(19.1%)上回っており、年間ベースでは6年連続の上昇。昭和53年~平成元年に12年連続で上昇して以来の長さで、バブル経済が崩壊して以降では最長となった。

口座維持手数料

 銀行口座の維持にかかる費用。海外の商業銀行はほぼ全て導入しており、「無料」は日本のみ。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、日銀のマイナス金利政策で利益を出しにくくなったことから、この口座維持手数料を預金者から徴収できるか検討を始めた。平成30年度中にも結論を出すもよう。三井住友銀行子会社のSMBC信託銀行は、米国系シティバンク銀行が日本で手掛けていた個人向け事業を買収したのに伴い、27年から残高が一定額を下回ると、月2000円の口座維持手数料を徴収している。

世田谷一家殺害事件

 東京都世田谷区の住宅で平成12年12月、会社員、宮沢みきおさん=当時(44)=ら一家4人が殺害された事件の発生から昨年の12月30日で丸17年となった。事件は12年12月30日深夜に発生。宮沢さんと妻の泰子さん=当時(41)、長女のにいなちゃん=同(8)、長男の礼君=同(6)=の4人が自宅で殺害された。現場からは多くの遺留品が見つかり、犯人の指紋やDNA型も判明している。殺人事件の時効が廃止されたことから事件の捜査は継続中。情報提供は成城署捜査本部(TEL:03-3482-0110)まで。

映画『たたら侍』5月20日公開 青柳翔“真の侍スピリッツ”に挑む!

2017.05.07Vol.690エンタメ
 島根県出雲に1300年の時を経て伝わる製鉄技術“たたら吹き”。その技を受け継ぐ宿命を背負った一人の青年の成長物語を軸に、サムライの魂とは、そして本当の強さとは何かを問いかける壮大な時代劇『たたら侍』が、5月20日より公開となる。監督・脚本は、隠岐の島に伝わる古典相撲の世界を舞台に、家族や地域の絆を描き、国内外で高く評価された『渾身 KON-SHIN』(2013年)の錦織良成。同作に続いて錦織監督と再タッグを組むのは劇団EXILEの青柳翔。伝統を受け継ぐ宿命に葛藤しながらも苦難の末に成長していく主人公・伍介を演じる。  豪華な共演者の顔ぶれにも注目だ。伍介の親友・新平役にはEXILE、三代目J Soul Brothersで活躍する小林直己。民を守ることを何より重んじる武士・尼子真之介役にEXILEのAKIRA。劇中では映像処理一切無しで見事な殺陣を披露。臨場感あふれるアクションシーンで見る者を圧倒する。  さらに幅広い役どころをこなす実力派・田畑智子や女優としての活躍目覚ましい石井杏奈に加え、津川雅彦、奈良岡朋子、笹野高史、甲本雅裕、宮崎美子、豊原功補といったベテランの名優たちが脇を固める。  エグゼクティヴ・プロデューサーを務るEXILE HIROが本作に込めたのは「日本の心に帰り、日本人の原点を伝えたい」という思い。そのため、本作の撮影では、伝統技法のたたら吹きを実際に再現。熱をも感じ取れるかのような臨場感は、本物だからこそ。また、物語の舞台である出雲地方の山間に広大なオープンセットを建設。悠久の歴史が香る出雲の大自然をスクリーンいっぱいにとらえて見せる。  第40回「モントリオール世界映画祭」ではワールド・コンペティション部門で最優秀芸術賞を受賞。先日は台湾・台北市で台湾プレミアが行われ、青柳翔、EXILE AKIRA、そして錦織良成監督が現地ファンから拍手喝采を浴びるなど、日本公開を前に海外での評価も続いている。  日本の伝統、そしてそれを守り続ける人々への限りないリスペクトが随所ににじむ作品。エンターテインメントとして興奮と感動を楽しみながらも、日本の魂とは、本当の強さとは何かを、静かに問いかける珠玉の時代劇だ(青柳翔インタビューは http://www.tokyoheadline.com/184581/ )。

【いま渋谷がどんどん楽しくなっている!】クリエイティブを通してつながる複合施設が渋谷に誕生

2017.05.07Vol.690東京ライフ
 渋谷・原宿・青山・表参道が交わる、旧渋谷川遊歩道(キャットストリート)の入り口に、クリエイターが住み、働き、発信する機能を有した複合施設「渋谷キャスト」が誕生した。多種多様な才能を持ったクリエイターが集い、新たな文化や才能を生み出す場となるように、シェアオフィスやクリエイターズカフェ、コレクティブハウスを持つ賃貸住宅のほか、個性豊かなショップが集結。  低層階にはスパニッシュイタリアンの「THE RIGOLETTO」、セレクトショップ「PULP 417 EDIFICE」とデリカフェ「PULP Deli&Cafe」、生鮮食品からデリカまで毎日の買い物が楽しめる「東急ストア フードステーション」、作品展示できるCafe「Are」の4店舗が入る。  また、明治通りに面した緑に囲まれた「キャストガーデン」は、常にオープンで、さまざまなイベントも開催。気軽にクリエイティブに触れられる交流のプラットフォームとして機能するほか、そこを行きかう人々の憩いの場にも。  カルチャー、アート、音楽、食など、さまざまな個性や才能が集まり、遊び、働き、住む同施設から発信される“渋谷カルチャー”からどんなトレンドが生み出されるのか。進化する街渋谷のワクワクする情報発信基地だ。

【いま渋谷がどんどん楽しくなっている!】渋谷の“プレ金”は大掃除でパーティー

2017.05.07Vol.690今日の東京イベント
 3回目のプレミアムフライデーとなった4月28日、各地でさまざまなイベントが開催されるなか、渋谷では“大掃除”イベントが実施された。題して『シブヤ大掃除パーティ』。プレミアムフライデー推進協議会と渋谷区観光協会が“渋谷の日”である4月28日に合わせて企画したもので、渋谷駅周辺の清掃活動に参加すると、周辺店舗や施設65カ所で利用できるクーポンをもらえるというもの。  この日、駅前特設ステージで行われたPRイベントには、長谷部健渋谷区長、プレミアムフライデー推進協議会の石塚邦雄氏、ヒップホップ・アクティビストで渋谷観光大使ナイトアンバサダーを務めるZeeBra(ジブラ)、タレントのぺえが登壇。長谷部区長は「仕事を早く切り上げて有意義な時間を過ごすということで、こういう社会貢献をするのも良いと思う。こういう活動を通して気づくことや出会いもある。ゴミを拾って愛も拾うかも(笑)」とコメント。Zeebraも「以前からクラブが終わった朝5時くらいから清掃活動をしていて、好感度がアップしました(笑)」と明かした。その後、区長やZeeBraからオリジナルのゴミ袋や軍手を受け取った人々は、さっそくゴミを探しに散らばっていった。

博多での公開収録をお届け ELLYさん(三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE)

2017.05.07Vol.690エンタメ
ラジオで日本を元気にする番組『JAPAN MOVE UP supported by TOKYO HEADLINE』 毎週土曜日21時30分? TOKYO FMで放送中!

TGCプロデュースの新歓パーティー TGC CAMPUS 2017 Spring Edition

2017.05.07Vol.690今日の東京イベント
 ファッション、メイク、ビューティーなどさまざまなトレンドを発信する「東京ガールズコレクション」がプロデュースする、大学新入生に向けた史上最大級の新歓ガールズパーティー「TGC CAMPUS 2017 Spring Edition」が21日、西麻布のalife(エーライフ)で開催される。人気モデルたちによるファッションショー、アーティストによるライブ、イケメンゲストなどが登場するスペシャルステージが行われる。  ファッションショーでは、「フェミ見せ」「ストリートグランジ」「NEW レイヤード」「ボタニカルサファリ」といったトレンドキーワードに沿ったアイテムを使った着回しコーディネートや、人気ブランドのファッションショーなど、キャンパスライフをファッショナブルにするためのヒントを紹介。ゲストモデルとして、Niki、吉木千沙都、ラブリ他が出演。さらに注目度急上昇中のみくぴも登場する。MCは広海・深海が務める。  会場には、ファッション、コスメを筆頭にキャンパスライフを充実させるための最新情報を提供するブースも設けられる。あんぱんの木村屋總本店も初参加する。  21日開催。14時開場、15時開演(19時終演予定)。ドレスコードはホワイト。入場料は一般3000円。新大学1年生は学生証の提示で500円のキャッシュバックがある。 「TGC CAMPUS」は、大学生に向けたパーティーで4回目の開催。14年に前身となるイベントが行われ、15年から現在のスタイルで行われている。今回は800人の入場を見込んでいる。

15周年突入記念全国6大都市ツアー『FLOW 15th Anniversary TOUR 2017 「We are still Fighting Dreamers」』

2017.05.07Vol.690LIVE
 ロックバンドのFLOWが今年7月、デビュー15周年イヤーに突入する。これまでに世に送り出してきたヒット曲は多数、バンドの活躍の場は国境を飛び越え昨年はメキシコ、ぺルー、ブラジル、アルゼンチンなど中南米にまでも存在感を示しており、名実ともにグローバルなバンドになってきた。  彼らが国内外で熱く支持される理由のひとつは、エネルギッシュなライブパフォーマンス。それだけに、アニバーサリーイヤーのスタートもライブ。全国6都市のライブハウスを巡るツアーだ。7月1、2日に東京のLIQUIDROOM(恵比寿)の2デイズを皮切りに、札幌、仙台、大阪、名古屋、そして福岡でフィナーレを迎える。15周年のお祭りの始まりのライブだけに、見ておきたいところ。  ローチケでは14日まで、チケットのプレリクエスト抽選先行受付を実施中。一般発売日は27日。

実家出たトレエンたかし「カズレーザーが母親代わり」

日本人、絶滅『プログラム』【著者】土田英生

2017.05.06Vol.690【TOKYO HEADLINEの本棚】
 著者は劇作家で、演出家、俳優の土田英生。劇団「MONO」代表で、99年に『その鉄塔に男たちはいるという』という作品でOMS戯曲賞大賞を受賞。2001年には『崩れた石垣、のぼる鮭たち』で芸術祭賞優秀賞を受賞した。ほかにも、多くのテレビドラマ・映画脚本の執筆を手掛けるベテランだが、同作が小説家としてのデビュー作となる。  舞台は東京湾上に作られた人工島・日本村。そこは島全体が日本をイメージしたテーマパークになっており、純粋な日本人以外は、住んでいる人も訪れる人も全員バッジ装着の義務がある。閉じたその島には、安全・安心な夢の次世代エネルギーとして世界中が注目するMG発電の巨大な基地と本社があった。ある日、その島の上の空に赤い玉が浮かび上がり、それが徐々に空全体に広がっていった。空が赤く染まっていくに従い、二度と起きることのない永遠の眠りにつく強い眠気が島にいる人間を襲い…。  作品全体のベースはSFで、近い未来に起こりそうな設定が不安をあおる。しかし物語は「燕のいる駅?午前4時45分 日本村四番駅」、「妄想と現実?午前9時55分 大和公園」など、短い話が時系列に連作となっており、その一つ一つは笑えたり、微笑ましかったり、バカバカしかったりする。そこには普通の人たちの日常があり、迫りくる“その日”を意識させるものはない。けれど、その人々が小さな出来事に右往左往し、人として普通の生活をしている事が逆に、赤い空が広がる描写と相反し、不気味さと不安を増していく。些細なことに喜びや悲しみ怒りを感じ1日1日を生きる。そんな普通の人の日常を脅かす“その日”は、現実世界でも案外近くに迫っているのかもしれない。人類の終末を予言しているような衝撃作だ。

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