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巧みな脚本と物語の裏に隠されたテーマが実は結構ヘビー? ONEOR8『世界は嘘で出来ている』

2017.03.12Vol.686演劇・ミュージカル
 本作は2014年に初演され、岸田戯曲賞、鶴屋南北戯曲賞にノミネートされた、田村孝裕にとっても代表作ともいえる作品。現代の日本でも大きな社会問題となっている「孤独死」を扱ったこともあり、観劇後に深く考えさせられる作品だった。  日常にある「嘘」をテーマに、バカ正直に生きてきた兄と嘘ばかりついてきた弟の40年に渡る人生を描く。  舞台は、とある1DKのアパート。ある男が孤独死をした。警察の現場検証、遺体の引き取りも終わり、2人の清掃人がやってきた。これから特殊清掃が行われるのだ。実は死んだのは清掃人のうちの一人、滝口の弟だった。遺品を整理しながら、滝口は弟の人生を思い返すのだった。  初演時のキャストがほぼ勢ぞろい。甲本雅裕が演じる兄の実直さと恩田隆一の演じる弟のどうしようもなさのコントラストが鮮やか。現代と過去を行ったり来たりする形で物語を進ませることで、2人の人生がなぜこんなにも違ったものになってしまったのかが丁寧に描かれる。そして「嘘」というフィルターを通して見ると、兄弟どちらに肩入れするかは人によって分かれそう。

編集部オススメMOVIE『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』

2017.03.12Vol.686映画
 県立福井中央高校に入学した友永ひかりは中学からの同級生・孝介を応援したいためだけにチアダンス部へ入部。ところがひかりを待ち受けていたのは顧問の女教師・早乙女による「目標は全米大会制覇!おでこ出し絶対!恋愛禁止!」というスパルタ始動だった!

巧みな脚本と物語の裏に隠されたテーマが実は結構ヘビー? MONO『ハテノウタ』

2017.03.12Vol.686演劇・ミュージカル
 MONOの作品を一言で言うと、現実にはあり得ない非日常の設定の中で繰り広げられる、軽妙かつ絶妙な会話劇といったところか。  作・演出の土田英生の描く台詞とそのやり取りは、どのような設定においてもニヤリとさせられ、クセになる。そしてその作品を熟知したメンバーたちが具現化した舞台はMONO“ならでは”としか言いようのない、とても中毒性の高いものになっている。  今回はボーカリストの浦嶋りんこをゲストに呼ぶなど、これまでの会話劇に音楽劇の要素をプラスした新境地ともいえる作品。  ある薬の普及で100歳間近になっても若いままの人々がいた。服用の度合いによって老け方が違うため見た目はバラバラなのだが、みな同じ年というなんとも不可思議な風景。みんなは集まって歌い、そして懐かしい思い出話で盛り上がる。しかし未来のことを語る奴はいない。それはみな今年中に死ななければいけない運命にあるからだった…。 「死を前にした元気な人間」「元気なのに未来を考えられない」??この大いなる矛盾が生み出すシチュエーションはおかしいことはおかしいのだが、むしろほろっとさせられる。  作品中にちょっとした社会問題を潜ませるのが土田のやり方だけに、今回もいろいろ考えさせられそうな予感。

さようなら、お台場「ガンダム」…。 でも秋には新たな「ガンダム」が登場

2017.03.12Vol.686今日の東京イベント
 お台場の商業施設「ダイバーシティ?東京プラザ」の敷地内に立つガンダムの立像の撤去作業が進んでいる。立像撤去後は、新たに「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の立像が建てられ、この秋に公開の予定。それにともない新立像を中心とした「TOKYO ガンダムプロジェクト 2017」が始動するという。  ガンダムの立像は2009年夏に、臨海副都心エリア・潮風公園に初お披露目され52日間で約415万人を動員、大きな反響を呼んだ。その後、静岡で開催されたホビーフェアに移されたが、2012年春に再び臨海副都心エリアの大地を踏む事となり、お台場のシンボルとして東京観光の人気スポットとなり現在に至る。  5日、同所で行われた「実物大ガンダム立像クロージングセレモニー」には、作品や立像のファンが集結。セレモニーには「機動戦士ガンダム」総監督・富野由悠季氏も登壇し任期満了のガンダム立像を労った。  現在ダイバーシティー東京内で営業中の「ガンダムフロント東京」は4月5日で閉館。この夏に、ガンダムシリーズのプラモデル「ガンプラ」を軸とした新施設「THE GUNDAM BASE TOKYO」がオープン予定。

日本映画の特撮、アニメは“ジャンル”を越える! 〈第40回日本アカデミー賞 授賞式〉リポート

2017.03.12Vol.686映画
その年に公開された優れた日本映画を表彰する日本アカデミー賞の、記念すべき40回目の授賞式が3日、都内にて開催。今年、対象となるのは2015年12月16日〜2016年12月15日の間に東京地区で劇場公開された新作映画。異例の大ヒットを遂げた作品がいくつも誕生するなか、どの作品がどの賞に輝くのかという点にも大きな注目が集まった。授賞式の見どころと賞の結果をリポート!

第40回日本アカデミー賞 授賞式 『シン・ゴジラ』が“特撮”初の最優秀作品賞

編集部オススメMOVIE『哭声/コクソン』

そこまでやるか! フツウじゃないから刺激的『後妻業の女』

2017.03.12Vol.686DVD & Blu-ray
 独身の中高年男性の資産を狙って相手に近づき結婚詐欺をはたらく“後妻業”の女を主人公に、日本人が直面している家族の現実を浮き彫りにしていく、愛と欲の人間喜劇。『砦なき者』の名匠・鶴橋康夫監督が、直木賞作家・黒川博行が受賞後第1作目に手掛け、現実の事件を予見したと話題を集めた小説「後妻業」を映画化。独身の中高年男性の財産を狙う主人公・小夜子役の大竹しのぶをはじめ豊川悦司、津川雅彦、永瀬正敏、尾野真千子ら日本映画界を代表する豪華俳優陣が集結。  熟年婚活パーティーで男性たちを魅了した小夜子は、80歳になる中瀬と引かれ合い結婚。ところが2年後、中瀬が倒れ小夜子はその全財産を相続する。 販売元:東宝 3月15日(水)発売  Blu-ray 通常版4800円(税別)

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12万6720人

 新年恒例の一般参賀が1月2日、皇居で行われ、天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫妻をはじめとする成年皇族方が宮殿「長和殿」のベランダに計5回立ち、手を振って応えられた。宮内庁によると、平成で最多だった6年(計8回で11万1700人)を上回る12万6720人の参賀者が訪れた。天皇陛下の譲位日が31年4月30日と決まってから初めての新年一般参賀で、国民の関心の高まりが要因とみられる。

39.4%

 平成29年の大みそかに放送された「第68回NHK紅白歌合戦」の第2部(午後9時から11時間45分)の関東地区平均視聴率が39.4%にとどまった。前年と比べて0.8ポイント減。二部制になった平成元年以降では3番目に低い数字。テレビ東京の「第50回!大晦日恒例 年忘れにっぽんの歌」が8.4%と大健闘。民放では日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しスペシャル!」が17.3%でトップ。

2万2764円

 平成29年最後の取引となる大納会を迎えた12月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は2万2764円94銭と、年末の終値としては3年末(2万2983円77銭)以来26年ぶりの高値水準となった。前年末の終値(1万9114円37戦)を3650円57戦(19.1%)上回っており、年間ベースでは6年連続の上昇。昭和53年~平成元年に12年連続で上昇して以来の長さで、バブル経済が崩壊して以降では最長となった。

口座維持手数料

 銀行口座の維持にかかる費用。海外の商業銀行はほぼ全て導入しており、「無料」は日本のみ。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、日銀のマイナス金利政策で利益を出しにくくなったことから、この口座維持手数料を預金者から徴収できるか検討を始めた。平成30年度中にも結論を出すもよう。三井住友銀行子会社のSMBC信託銀行は、米国系シティバンク銀行が日本で手掛けていた個人向け事業を買収したのに伴い、27年から残高が一定額を下回ると、月2000円の口座維持手数料を徴収している。

世田谷一家殺害事件

 東京都世田谷区の住宅で平成12年12月、会社員、宮沢みきおさん=当時(44)=ら一家4人が殺害された事件の発生から昨年の12月30日で丸17年となった。事件は12年12月30日深夜に発生。宮沢さんと妻の泰子さん=当時(41)、長女のにいなちゃん=同(8)、長男の礼君=同(6)=の4人が自宅で殺害された。現場からは多くの遺留品が見つかり、犯人の指紋やDNA型も判明している。殺人事件の時効が廃止されたことから事件の捜査は継続中。情報提供は成城署捜査本部(TEL:03-3482-0110)まで。

KEY WORD で見るニュース<2017.2.24〜2017.3.9 NEWS HEADLINE>

2017.03.11Vol.686NEWS HEADLINE
高高度防衛ミサイル(THAAD)  米軍がミサイル防衛の一環として開発した迎撃ミサイル。米韓両軍は7日、THAADの韓国配備を開始したと発表。4月にも実戦運用に入る。THAADは北朝鮮のミサイルに対処するものだが、中国とロシアが反発している。中国ではTHAAD配備の用地を提供したロッテへの“報復”の動きが広がり、ロシアのスルツキー下院外交委員長は「わが国に対する直接的な脅威になる」と批判した。 宅配便  宅配便最大手のヤマト運輸が9月末までに、個人が送る荷物を含めた配送運賃を全面的に値上げする検討に入ったことが7日、分かった。全面値上げは消費税増税時を除くと27年ぶり。ネット通販の拡大による荷物の増加を背景に、ドライバーらの人手不足は深刻化。繁忙期を中心とする外部業者への配達委託も常態化し、費用が業績を圧迫していた。同社は宅配サービスの品質維持に向け、コストに見合った値上げが不可欠だと判断した。 性犯罪厳罰化法案  政府は7日、性犯罪を厳罰化する刑法改正案を閣議決定。強姦罪の被害者に男性を含め、法定刑の下限を懲役3年から5年に引き上げ。起訴するのに被害者の告訴が必要となる「親告罪」の規定を削除する。今国会に提出し、成立すれば、性犯罪に関する刑法の大幅改正は明治時代の制定以来となる。 中国国防費  中国財政省当局者は2017年度の国防予算が前年度実績比7%増の1兆443億9700万元(約17兆2000億円)に上ることを明らかにした。中国の国防費が1兆元を超えるのは初めて。米国に次ぐ世界第2位の規模で、日本の平成29年度予算案の防衛費5兆1251億円の約3.3倍にあたる。 3期9年  自民党は5日、第84回党大会を都内で開き、総裁任期を連続2期6年から連続3期9年に延長する党則改正を了承した。これで安倍晋三首相(党総裁)に3選の道が開かれた。自民党の石破茂前地方創生担当相は「(党総裁選は)前回も無投票だった。次回も無投票というのは党内のいろんな意見を生かすことにならない」と述べ、総裁選出馬への意欲を改めて示した。

今週の一言<2017.2.24〜2017.3.9 NEWS HEADLINE>

2017.03.11Vol.686NEWS HEADLINE
 北朝鮮のリ・ドンイル元国連次席大使が金正男氏の死因について 「殺害されたのではなく心臓麻痺」(2日、会見で) →なぜそう言える?  石原慎太郎元東京都知事「果たし合いに向かう侍のような心境」(3日、会見を前に)、そして豊洲問題について「皆で決めたこと」「混迷、迷走の責任は今の都知事にある」(3日、会見で) →寝言はなんとかの典型…。  小池百合子都知事が石原氏の会見を受け 「石原さんらしくないなあという印象だけが残ったのではないか」(3日、都庁で) →らしいっちゃらしいですよ。  ジョージ・W・ブッシュ元米大統領 「私は、メディアは民主主義にとって不可欠だと考える。私のような人々に説明責任を果たさせていくため、メディアは必要だと思う」(27日、NBCテレビの番組「トゥデイ」で) →ブッシュがまとも!!

なんとデビューは52歳 秦万里子さん(ミュージシャン)

2017.03.11Vol.686ラジオ【JAPAN MOVE UP】
ラジオ番組『JAPAN MOVE UP supported by TOKYO HEADLINE』 毎週土曜日21時30分~ TOKYO FMで放送中!

上野の森で音楽で春を探そう『東京・春・音楽祭−東京のオペラの森−』

2017.03.11Vol.686LIVE
 東京に春の訪れを告げる、恒例の音楽イベント「東京・春・音楽祭?東京のオペラの森?」が16日からスタートする。東京文化会館をはじめ、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京都美術館、国立科学博物館など上野の森に点在する文化施設やその周辺を舞台にして1カ月間にわたって行われる音楽祭で、オーケストラの演奏や、合唱、歌曲、カルテットやデュオ、ソロなどさまざまな形態で奏でられるクラシック音楽を、さまざまなスタイルで楽しめる。会場はホールのみならず、美術館や博物館といったミュージアム、路上などいろいろな場所に設けらていて、プログラムもクラシック音楽の本流だったり、ビギナー向け、子供向けだったりと切り口が違う。きっと自分にしっくりくるものが見つかりそうだ。  世界各地からトップの歌い手や演奏者が集まることでも知られる音楽会。プログラムは膨大だが、すでにチケットが手に入らないプログラムも少なくない。その場合は、小さなコンサート桜の街の音楽会もおすすめ。こちらは無料だ。上野の会場周辺はもちろん、上野駅構内や、赤坂Bizタワーや品川シーズンテラスなどでも行われる
今週のひとこと One-Word-Header 一覧へ
日本相撲協会評議員会の池坊保子議長が理事を解任した貴乃花について「上司であり先輩でもある八角理事長が何度も携帯に電話してもまったく応答なく折り返しの電話をしなかった。著しく礼を欠いていたのではないか」(1月4日、臨時評議員会後の記者会見で)
→横綱の格は貴乃花のほうが北勝海より断然上だったけどな。

上野の森で音楽で春を探そう『東京・春・音楽祭−東京のオペラの森−』

2017.03.11Vol.686LIVE
 東京に春の訪れを告げる、恒例の音楽イベント「東京・春・音楽祭?東京のオペラの森?」が16日からスタートする。東京文化会館をはじめ、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京都美術館、国立科学博物館など上野の森に点在する文化施設やその周辺を舞台にして1カ月間にわたって行われる音楽祭で、オーケストラの演奏や、合唱、歌曲、カルテットやデュオ、ソロなどさまざまな形態で奏でられるクラシック音楽を、さまざまなスタイルで楽しめる。会場はホールのみならず、美術館や博物館といったミュージアム、路上などいろいろな場所に設けらていて、プログラムもクラシック音楽の本流だったり、ビギナー向け、子供向けだったりと切り口が違う。きっと自分にしっくりくるものが見つかりそうだ。  世界各地からトップの歌い手や演奏者が集まることでも知られる音楽会。プログラムは膨大だが、すでにチケットが手に入らないプログラムも少なくない。その場合は、小さなコンサート桜の街の音楽会もおすすめ。こちらは無料だ。上野の会場周辺はもちろん、上野駅構内や、赤坂Bizタワーや品川シーズンテラスなどでも行われる

言葉不要のエンターテインメントで「日本へようこそ!」

2017.03.11Vol.686今日の東京イベント
 訪日観光客の数が増加するなかで、さまざまな分野でその対応に追われている。エンターテインメントにおいても同じで、現状、訪日観光客が楽しめるエンターテインメントが少ないことが課題。そのため、新しい「おもてなし」のコンテンツの準備が進められている。  株式会社スタジオアルタは、訪日観光客をメインの客層に想定した劇場「オルタナティブシアター」を有楽町駅からも銀座からも近い有楽町センタービル内に7月にオープン。言葉を使わないノンバーバルな演目を上演する。演目の詳細は未定だが「音楽劇」になる予定。キャストは公募し、演出は日本人演出家が手掛ける。1回の公演は70分ほどの予定で、開演前にはDJやマジックや大道芸などのパフォーマーが盛り上げるという。この作品を有楽町から世界に広げて行くことを想定。田沼和俊代表取締役社長は「演目を育てていきたい」と意気込んでいる。  エンターテインメント集団「SIRO-A」は浅草六区ゆめまち劇場で新たな試み「That’s ZENtertainment!」(9?12日)に挑戦した。誰もが楽しめるノンバーバルパフォーマンスのショーで、プロジェクションマッピングなどのテクノロジーとダンスやアクロバット、コメディーと、殺陣や漢字、アニメなど日本文化を取り入れた内容。訪日観光客だけでなくとも楽しめた。ショーは30分間で、1日に5?6回公演。料金は1200円と手ごろに楽しめるものだった。  2020年に東京五輪を控え、エンターテインメントも充実していく。

編集部オススメMOVIE『モアナと伝説の海』

2017.03.11Vol.686映画
 海が大好きな16歳の少女モアナは、幼いころに海と“ある出会い”をし、愛する人々を救うべく運命づけられる。モアナは世界を闇から守るため神秘の大海原へ、壮大な冒険に旅立つ。 監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ 声の出演:アウリィ・カルバーリョ他/1時間56分/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給/TOHOシネマズ日劇他にて公開中  http://Disney.jp/Moana

そこまでやるか! フツウじゃないから刺激的『LUCIFER/ルシファー〈ファースト・シーズン〉』

どうなる?チア代表派遣問題

2017.03.10Vol.686スポーツ
 2018年に初開催されるチアリーディングの世界大学選手権日本代表をめぐり、国内に存在する2つの競技団体で窓口が一本化できず派遣が暗礁に乗り上げている問題で、スポーツ庁の鈴木大地長官が現状でスポーツ庁が直接的に協議へ関与することは困難との立場を示しつつ「(2つの団体には)前向きな解決に向けた話し合いの場が必要だ」との見解を述べた。

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