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主演舞台『検察側の証人』開幕を前に小瀧望「今はエンタメを届ける必要があると思っています」と決意

2021.08.28 Vol.Web Original

世田谷パブリックシアターで8月28日開幕

 今年2月に行われた「第28回読売演劇大賞」で杉村春子賞と優秀男優賞を受賞した小瀧望(ジャニーズWEST)が主演を務める舞台『検察側の証人』が8月28日、東京・三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで初日の幕を開けた。

 同作は「ミステリーの女王」として知られるアガサ・クリスティによって書かれた法廷を舞台としたミステリー劇。独り身の資産家婦人の殺害容疑で起訴された容姿端麗な青年・レナードは無罪を主張するが、状況証拠は不利なものばかり。逮捕され、彼をさばく法廷が開かれるが、唯一のアリバイを証言するはずの妻・ローマインはなぜか検察側の証人として現れ、「彼から『婦人を殺した』と告白された」と証言する。法廷を舞台に緊迫感あふれる応酬が展開され、最後はまさかの急展開を迎える。クリスティ自身も自伝の中で「これは私が描いた戯曲の中でも、お気に入りの一つであった」と語る作品が読売演劇大賞優秀演出家賞など数々の演劇賞を受賞するなど注目を集める演出家、小川絵梨子の新翻訳、新演出で上演される。

 この日はフォトコールが行われた後にレナードを演じる小瀧、妻・ローマインを演じる瀬奈じゅん、そして法廷でレナードを追い詰める敏腕検事マイアーズを演じる成河が取材会を行った。

家族をテーマに扱った作品群の中の一作 世田谷パブリックシアター『森 フォレ』

2021.06.28 Vol.742

 世田谷パブリックシアターでは2014年からレバノン出身の気鋭の劇作家ワジディ・ムワワドの“「約束の血」4部作”をシリーズで上演してきた。これまでの『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』は数々の演劇賞を受賞した。今回はその待望の第3弾となる。過去2作に引き続き、上村聡史が演出を手掛ける。 

 ムワワドはレバノン生まれで内戦を経験。フランス、次いでカナダに亡命後に再びフランスへ渡り精力的な演劇活動を続けている劇作家。自己の体験から戦争を背景に自らのルーツをたどる作品を多く発表しているのだが、代表作である“「約束の血」4部作”は家族をテーマに扱った作品群で、その中の一作が2006年に創られた『森 フォレ』。

 母の死により自らのルーツをたどることになる少女の成長が、人々が繋げる「血の創生」に着目しながら、6世代と2大陸にまたがる壮大な時空間の中に立ち上がる構成。時は現代からベルリンの壁崩壊、第二次世界大戦、第一次世界大戦、普仏戦争、産業革命後のヨーロッパまでさかのぼり、二つの世紀をまたぎ、娘から母へ、母から祖母へ、祖母からまたその母へと、戦争の世紀に押しつぶされた声なき人たちの声を現代に響かせる。

 140年にもわたる“血”の物語をひも解くフランスの古生物学者役を成河が、母の死をきっかけに自身のルーツをたどる女性を瀧本美織が演じる。

舞踏家・麿赤兒インタビュー 「AI」を“をどる”。 

2017.09.20 Vol.Web Original

 国内のみならず海外でも“BUTOH”をけん引する一人として高い評価を得る舞踏家・麿赤兒(まろ あかじ)。彼が率いる舞踏カンパニー「大駱駝艦(だいらくだかん)」を旗揚げして45年を迎える今、創立45周年記念公演で挑むのは、なんと“AI”。

 時代が移り変わろうとも、生身の肉体で“人間”を踊ってきた麿がテクノロジーによって生み出された擬人、超人を踊る!

萬斎が満を持して演出を手掛ける 世田谷パブリックシアター開場20周年記念公演 『子午線の祀り』

2017.06.25 Vol.693

 世田谷パブリックシアターは今年開場20周年を迎えたことから、4月からさまざまな「開場20周年記念公演」を行っており、本作もそのひとつ。

 戦後の日本演劇界を代表する劇作家・木下順二の「平家物語」を題材とした不朽の名作で平家物語の一ノ谷から壇ノ浦までを平知盛と源義経を中心に描いている。

 1979年の初初演時は、総合演出者の宇野重吉のほか能の観世榮夫らさまざまなジャンルの重鎮が演出に名を連ね、ジャンルを越えて壮大な一本の作品を作り上げた。本作においてはこの時期を「第一期」、観世榮夫らが演出を務めた1999年の新国立劇場公演と2004年の世田谷パブリックシアター公演を「第二期」としているのだが、今回の上演は「第三期」の幕開けとなるものとも位置付けられるといえるだろう。

 野村萬斎は第二期から平知盛役を演じ、今回、満を持して演出も手掛ける。これまで古典芸能を現代劇に融合させ、新たで大胆な手法を用いてきた萬斎が伝説と化しているこの作品にどう挑むのか…。また、これまで狂言師・歌舞伎俳優といった古典芸能の俳優が演じてきた義経役を小劇場出身の成河が演じるなど大胆なキャスティングも大きな見どころとなっている。

個性あふれるラインアップが楽しい最近の公共劇場 世田谷パブリックシアター+KERA・MAP #007『キネマと恋人』

2016.11.13 Vol.678

 国内外を問わず、また古典か新作かなどということにもとらわれず幅広い主催公演のラインアップを展開している世田谷パブリックシアター。

 今回初めてケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)を迎え、新作『キネマと恋人』をシアタートラムで上演する。

 本作はKERAが敬愛する映画監督、ウディ・アレンの映画『カイロの紫のバラ』にインスパイアされた作品。同作は映画館に通うことがささやかな楽しみの主婦が映画を見ていると、登場人物が突然語りかけ、さらにスクリーンから現実の世界に抜け出てしまい、映画館や映画業界を巻き込んだ大騒動が巻き起こるというファンタジックなお話。

 舞台では時代は映画同様に1930年代、設定を日本の架空の港町に置き換え、銀幕の俳優への女性の淡い恋心をめぐる騒動を描くロマンチックコメディーに仕立て上げる。

 銀幕の俳優を演じる妻夫木聡は初めてのKERA作品への出演。野田秀樹作品への立て続けの出演で、舞台俳優としても着実に成長を続ける妻夫木。今度はKERAのもとでどんな姿を見せてくれるのか。

世田谷パブリックシアター+KERA・MAP #007『キネマと恋人』
【日時】11月15日(火)?12月4日(日)(開演は月14時/19時、火水木金19時、土13時/18時、日13時。※16日(水)は14時の回あり。23日(水)は14時開演。1日(木)は14時の回あり。17・22・29日休演。開場は開演30分前)【会場】シアタートラム(三軒茶屋)【料金】全席指定 一般 7200円、プレビュー(15?16日)6700円/高校生以下 一般 3600円、プレビュー 3350円(世田谷パブリックシアターチケットセンター窓口&電話予約のみ取扱い、年齢確認できるものを要提示)/U24 一般 3600円、プレビュー 3350円( http://setagaya-pt.jp/tickets/howtobuy/u24.html 参照) 当日券あり【問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンター(TEL:03-5432-1515 [HP] https://setagaya-pt.jp/ )【台本・演出】 ケラリーノ・サンドロヴィッチ【出演】妻夫木聡、緒川たまき、ともさかりえ、三上市朗、佐藤誓、橋本淳、尾方宣久、廣川三憲、村岡希美、崎山莉奈、王下貴司、仁科幸、北川結、片山敦郎

演出の妙を感じさせる作品 世田谷パブリックシアタープロデュース『オセロ』

2013.05.27 Vol.592

 常に独創的な作品を発表する世田谷パブリックシアターが、またもや新たなる挑戦に乗り出す。

 今回の題材はシェイクスピア四大悲劇のひとつとして知られる『オセロ』。そして白井晃が『オセロ』を現代の視線で再構成・演出する。白井がシェイクスピアを手掛けるのは遊 機械/全自動シアター時代以来となるから、それだけでもレアといえばレアなのだが、今回はなにやら演出がかなり特殊なことになっているという。

 俳優は単にその役を演じるだけではなく、“素の俳優”と“俳優が演じている役”という二重構造の中で演じ、心情をシンクロさせていく。演出家は本来の意味の役割を越え俳優に関わろうとし、俳優は時として素の心情で共演者に嫉妬の目を向ける…。

 例えば舞台に立つ仲村トオルは、その時「オセロ」なのか、「オセロを演じる俳優」なのか、それとも「素の仲村トオル」なのか…といった案配。

 二重構造というと劇中劇を思い浮かべるかもしれないが、今回の場合は異次元というか異空間といった趣。劇場構造をも駆使した壮大なる挑戦ともいえる作品。

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