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大友監督「昭和の人間がやらなきゃいけないこと」統治下沖縄描いた思いを熱く語る

2025.09.09 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の東京プレミア舞台挨拶が9日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝らキャストと大友啓史監督が登壇。主演の妻夫木と大友監督が作品への熱い思いを語った。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 6年をかけ、コロナでの2度の撮影中止の危機を乗り越え完成した作品。冒頭、大友監督は「ここにいないスタッフ、キャストにも拍手をお願いします」と呼びかけ、万雷の拍手に妻夫木をはじめ一同、感無量の面持ち。

 沖縄出身の尚玄も「沖縄の人々が直面してきた理不尽な現実は今も変わっていません。それでも歌って踊って酒を酌み交わして乗り越えてきた沖縄の人たちの逞しさと笑顔の裏にあるものを少しでも感じ取ってもらえたら」と語る、沖縄の思いを一身に受けながら難役を演じきったキャストたち。

 米軍基地の軍人を演じたデリック・ドーバーは「私が育った時代、アメリカでは、アメリカは世界中で正しいことをしたと教育されてきた。でもその後、日本に移住し、日本がホームになり、その経験からいろいろなつながりを感じました」と語り、複雑な時代を映し出した大友監督に「監督サン、大変感謝しています」。

 大友監督も「僕たちはリゾートアイランドとしての沖縄を知っているけど、日本の高度経済成長の裏で沖縄が、日本の憲法が適用されることなく、アメリカ統治下の、ある意味、弱肉強食の世界にあったことを、僕らは知らなければいけないし感じなきゃいけない」と語り、映画の登場人物たちに重ね合わせながら、その思いを「学ぶんじゃなくて感じてほしい。当時の沖縄を追体験することができる作品。昭和の人間として絶対にやらなきゃいけないことだと思う」と熱いスピーチ。

 5月から宣伝キャラバンとして主演自ら全国各地を回ってきた妻夫木も「この映画の本当のエンディングは僕たちの未来なんじゃないかと僕は思っています。この映画を通じて、この先にある未来を僕たちが考えられたら、どんなにいい未来が待っているだろうかと思っています」と本作への思いを熱く語り、作品をアピールしていた。

 この日の登壇者は妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、木幡竜、奥野瑛太、 村田秀亮(とろサーモン)、デリック・ドーバー、大友啓史監督。

永山瑛太、年上の妻夫木聡を「先輩だと思わないと決めた」2歳差で同じ誕生日!

2025.09.09 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の東京プレミア舞台挨拶が9日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝らキャストと大友啓史監督が登壇。永山瑛太が“先輩”妻夫木との役作りを振り返った。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 沖縄の空気を感じながらの演技を振り返った一同。妻夫木、広瀬、窪田が演じた“戦果アギヤー”たちのカリスマ的なリーダー・オンを演じた永山。妻夫木は1980年、永山は1982年の同じ誕生日生まれ。永山は「僕の方が年下で妻夫木くんは先輩で。リーダーとして、どれだけ英雄視される存在になれるか頭を抱えていた」と振り返りつつ「オンがどういったことを感じながら生きていたのか、理屈ではなく肉体的に表現していきたいなと」。

 その役作りの方法として永山は「その日から毎日、嘉手納基地の周りをランニングして。あと妻夫木さんを先輩だと思わない、ということを決めまして」と続け、妻夫木は「以前、ドラマで初めて一緒になったときに“友達役だからブッキーって呼んでいいですか”って。そのころからそういう感じになってた気がするんですけどね」と苦笑。

 永山が「ブッキーと呼んで仲良くさせていただいているけど、どこか心の底では、瑛太生意気だなって思われてないかなって心配している」と言うと妻夫木は「さんざん共演してきたじゃん!」。永山は「してきたけどお兄ちゃん役が多かったから」と“後輩意識”を捨てて役に臨んでいたことを語っていた。 

 この日の登壇者は妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、木幡竜、奥野瑛太、 村田秀亮(とろサーモン)、デリック・ドーバー、大友啓史監督。

 

 

妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝らチーム『宝島』がレッドカーペットで仲良く自撮り!

2025.09.09 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の東京プレミアが9日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝らキャストと大友啓史監督が登壇。困難な撮影を共に乗り越えたチームがレッドカーペットで“自撮り”を楽しんだ。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 数カ月にわたり作品の宣伝のため全国各地を駆け巡ってきた主演の妻夫木は「この映画は命をつないでいく物語です。思いというものはどんどんつながっていきます。僕たちの熱い思いがより多くの方に届けられるよう、初日までまだまだ宣伝も頑張っていければ。この映画の力を感じてほしいです」とさらなる気合。

 共演の広瀬も「沖縄という場所と、愛情と情熱をもって皆さんと刺激のある時間を過ごさせていただきました。その姿を少しでも多くの方にスクリーンで届けられたら」。窪田は「まだまだ暑いこの日本に、もっと体温を熱くさせる映画をお届けできると思っています」。

 物語の象徴的存在を演じた永山瑛太も「本当に素晴らしい作品が出来上がったと思います」と語り、最後に大友監督も「6年かかりました。困難もありました。それでも絶対に届けなければならない物語だと、スタッフキャスト一人一人が感じながら作った作品です」と手ごたえ十分の表情。

 最後は妻夫木の自撮りに一同が息ピッタリにポーズをとり、東京初上映を祝うレッドカーペットを楽しんでいた。

 この日の登壇者は妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、木幡竜、奥野瑛太、 村田秀亮(とろサーモン)、デリック・ドーバー、大友啓史監督。

妻夫木聡 広瀬すず、永山瑛太と沖縄の友人宅を訪問「すずちゃんだ!瑛太だ!ってなっちゃって」

2025.05.05 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の完成報告会見が5日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝と大友啓史監督が登壇。キャストたちが沖縄ロケの思い出を振り返った。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 途中、2度の中断を経て6年をかけて完成したという本作。完成した作品に主演の妻夫木が「この作品が持つ圧倒的な生命力を感じました」と言えば、広瀬も「とても良い意味で疲れました(笑)」、窪田も「ウチナーンチュ(沖縄の人)の皆が全力で生きている、その魂を感じました」と感嘆。

 この日は、そんな3人のリーダー・オン役の永山瑛太からビデオメッセージも到着。永山は役へのプレッシャーを振り返りつつ「完成した作品を見て、涙腺の弱い私はボロボロに…。周りの方々にバレないように涙を拭いていました」と明かし、完成作に自信。

 そんな永山に妻夫木は「お互い20歳くらいのころから、何回共演したかという間柄。彼がいるだけで心強いし、彼がオン役を演じてくれて役になりきれた」と感謝。思いを寄せる役どころの広瀬は「どう見てもヒーロー。その姿がかっこよくて、ついて行きたくなる。完成作を見て、これは瑛太さんしかいないと思いました」、弟役の窪田も「瑛太さんじゃなきゃ、あの偉大なオンちゃんはできなかった」。
 
 沖縄ロケでは、妻夫木の友人宅を訪れたというキャストたち。広瀬が「一緒にカチャーシー(沖縄の踊り)を踊りました」と振り返ると、妻夫木が、現地のリアルなカチャーシーを教わろうと、広瀬、永山と一緒に友人宅を訪れたと言い「でも皆が、すずちゃんだ!瑛太だ!ってなっちゃって、誰もカチャーシー踊らなくて。そしたら、サッカーしよう!ってなっちゃって」と苦笑。

 窪田と広瀬は「昔から知り合いなんじゃ…と錯覚するほど温かく迎えてくれた」とアットホームな沖縄のおもてなしに感謝していた。

妻夫木聡、沖縄戦の絵の前で「涙で動けなくなった」戦後コザ舞台の主演作「映画だけで終わらせたくない。未来にバトンを」

2025.05.05 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の完成報告会見が5日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝と大友啓史監督が登壇。主演・妻夫木が沖縄コザを舞台にした同作にかける思いを語った。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギアー”と呼ばれる若者たちを演じた3人。

 主人公グスク役の妻夫木は、オファーを受けたときの思いを聞かれると「この作品がコザが舞台なんですけど『涙そうそう』(2006)のときもコザが舞台で、縁があるな、と。原作も読ませていただいて、もしかしたら自分は導かれたのかもしれないと運命的なものを感じました」と語り「『涙そうそう』で出会ったコザの人たちとも未だに仲良くしています。沖縄には今も続く問題がありますし、そういう現地の方々の言葉にならない声を表現していかなければという使命感も感じました」。

 現地の親友たちの案内で、沖縄戦で集団自決が起きたチビチリガマと、避難者の中にいたハワイからの帰国者の説得により多くの命が助かったシムクガマに訪れたという妻夫木。「その後、美術館に丸木夫妻の沖縄戦の絵を見に行ったんですけど、そこにチビチリガマとシムクガマの絵もあって。僕は絵を見て涙して動けなくなってしまって」と明かし、そのときの思いを胸に役を演じきったことを語った。

 物語で描かれるコザ暴動(騒動)について、妻夫木が「僕もいろいろな方に取材したんですが“暴動”ととらえてない方もいて。実際に体験した人の中には、憎しみや怒りだけでこうなったんじゃないと言っている方もいた」と語ると、大友監督も「コザ暴動はコザ騒動とも言われている。沖縄の方々が戦後、暴動をおこしたのはあの1回だけ。しかも夜始まって、朝には自然解散している。調べていくと、カチャーシーを踊っているだけの人もいたり、いろんな人がいた」と、当時のカオスな感情のうねりをよみがえらせた撮影を振り返り「演出家がコントロールしようと思っちゃいけないこともある。歴史とか沖縄のことを取り上げるときに知ったかぶっちゃいけない」。

 映画からあふれるエネルギーを熱く語った妻夫木。今後公開に向け、宣伝アンバサダーとして全国各地を巡ると言い「沖縄を舞台にしているけれどこれは日本の物語、そして皆さんの物語だと思っています。僕らが受け継がれたものを未来にバトンを渡さなければ。アンバサダーとして直に言葉を届けに行きたい」。

「映画だけで終わらせたくない作品。応援歌のように、日本を応援する映画になれば」と期待と意気込みを語っていた。

 

今田美桜が細川たかしの顔ハメパネルに興味津々「やりたい。絶対盛り上がりそう」

2024.12.11 Vol.Web Original

 女優の今田美桜が12月11日、都内で行われた『「年末ジャンボ宝くじ」「年末ジャンボミニ」全国だんだんジャンボ化計画イベント』にCMで共演中の俳優の妻夫木聡、そしてお笑い芸人のレーザーラモンRGとともに出演した。

 CMには細川たかしも出演。この日はビデオメッセージでの出演となったのだが、キャンペーンでは顔ハメパネル、モニュメント、浮遊型バルーン、自立型バルーンと細川は大活躍。

 この日は顔ハメパネルが披露されたのだが、今田は「前回のイベントでこれが出ると聞いていて楽しみにしていたんですが、すごいですね。やりたいです(笑)」と興味津々。

 妻夫木の「やりたいの?」に「絶対盛り上がりそうじゃないですか(笑)」と返していた。

レイザーラモンRGの思い出のクリスマスは曙さんとボブ・サップにけちょんけちょんにやられた2007年のハッスル

2024.12.11 Vol.Web Original

 お笑い芸人のレイザーラモンRGの思い出のクリスマスは2007年12月25日に東京・後楽園ホールで行われた「ハッスル・ハウス ~クリスマスSP 2007~」だった。

 RGは12月11日、都内で行われた『「年末ジャンボ宝くじ」「年末ジャンボミニ」全国だんだんジャンボ化計画イベント』に妻夫木聡、今田美桜とともにゲストとして出演した。

 イベント後の取材ではクリスマスが近いということで「思い出のクリスマスは?」と聞かれたRG。

「2005年から2010年くらいまでプロレス団体に出ていたんですが、2007年に後楽園ホールでクリスマスに試合があって。高田延彦さん、高田総統に“RG、お前にクリスマスプレゼントをやる”と言われて行ったら曙さんとボブ・サップと戦うことになった。曙さんに場外にぶん投げられたり、ボブ・サップに頭をつかまれてぶん回されたりした。あのクリスマスは忘れません(笑)。プロレスファンとしては夢のような一日だった。控室には天龍さんもおられましたし。あ、スコット・ノートンとも戦いました。巨人5人対RGみたいな試合だったんですよ。あの日のことは一生忘れません」と振り返った。

妻夫木聡の誕生日あるある「自分の誕生日忘れがち」にRGが「いいあるあるいただきました」

2024.12.11 Vol.Web Original

 ジャンボ宝くじのCMに出演中の俳優の妻夫木聡が12月11日、都内で行われた『「年末ジャンボ宝くじ」「年末ジャンボミニ」全国だんだんジャンボ化計画イベント』にCMで共演中の女優の今田美桜とともに出演した。

 イベント終盤には12月13日が誕生日の妻夫木にクリスマスケーキが送られたのだが「クリスマスと近いのであまり祝われなれてなくて、今もどういう顔をすればいいか分からない(笑)。昔から照れくさくなっちゃって」と笑顔を見せた。

 イベント後の取材で改めて誕生日の話題になると「今まで祝われてなくて、いつも戸惑っちゃう。だから自分の誕生日を忘れてしまう。あるあるなんですよ。先日、映画の撮影をしている現場で同じ12月生まれの子がいて誕生日を祝われていたんですよ。“実はもう一人いる”って言われて、誰かと思ったら自分だった(笑)。そういうのが毎年ある。クリスマスと一緒にされちゃうんで12月生まれの人は結構多いような気がする」と12月生まれの人にありがちなエピソードを明かした。

 この日のイベントにはCMに出演中の細川たかしの弟子でもあるお笑い芸人のレイザーラモンRGも出演。「年末ジャンボあるある」を披露していたのだが、この妻夫木の話に「いいあるあるいただきました」と早速食いついていた。

妻夫木聡の理想の年末年始は箱根「目の前で箱根駅伝を見たい」

2024.11.20 Vol.Web Original

 俳優の妻夫木聡が年末年始に休みが取れたら「箱根で過ごしてみたい」という夢を口にした。

 妻夫木は11月20日、都内で行われた「『年末ジャンボ宝くじ』『年末ジャンボミニ』発売記念イベント」にCMで共演する吉岡里帆、成田凌、矢本悠馬、今田美桜とともにゲストとして出演した。

 妻夫木は年末年始に休みが取れたらと問われると「海外で年末年始を過ごしたいという夢は昔からあるんですが、年末年始を箱根で過ごしてみたいというのが夢。目の前で箱根駅伝を見たいというのもある。年始に自分が何をやっているかと思うと、やっぱり駅伝を見ている。だから“これ、箱根にいたらどうなるのかな”といつも思っていて、一度でいいから箱根に行ってみたい」と元旦と2日に行われる「箱根駅伝」を生で見てみたいという夢を語った。

「10億円当たったら」吉岡里帆の壮大すぎる夢「ベランダに湖」

2024.11.20 Vol.Web Original

 女優の吉岡里帆が「10億円当たったらベランダを大きくして、湖とか」と壮大すぎる夢を掲げた。

 吉岡は11月20日、都内で行われた「『年末ジャンボ宝くじ』『年末ジャンボミニ』発売記念イベント」にCMで共演する妻夫木聡、成田凌、矢本悠馬、今田美桜とともにゲストとして出演した。

 今回の年末ジャンボは1等7億円、前後賞が1億5000万円で前後賞合わせて10億円という文字通りジャンボなもの。この日から発売がスタートした。

 このイベント恒例の「10億円でジャンボにしたいもの」というテーマのトークで吉岡の夢は「10億円分のベランダの植物コーナー」というもの。CMでは長男役の妻夫木が「本気で言ってる? ベランダは大きくしないけど、植物コーナーだけ大きくするの?」とツッコミ。吉岡が「広大な庭にしたいという思いです(笑)」と返すと「じゃあベランダって何?(笑)」とさらに深掘りの妻夫木。

池松壮亮、水上恒司を心配?「特殊詐欺のニュースを見ると思い出してしまう」

2024.11.09 Vol.web original

 

 公開中の映画『本心』の舞台挨拶が9日、都内にて行われ、俳優の池松壮亮らが登壇。急速に“AI”が広まるタイミングで公開された本作を語りつつ、テクノロジーに翻弄される登場人物たちに思いをはせた。

 作家・平野啓一郎の同名小説を映画化。亡くなった母の“本心”を知るためAIで彼女を蘇らせることを選択する青年と、彼を取り巻く人間たちの“心”と“本質”に迫るヒューマンミステリー。

 原作と出会い、企画から石井監督とともに作品をけん引してきた主演・池松は、世界的に生成AIがトピックスとなっているこのタイミングでの公開に感慨深げ。

 実際の母とVF(ヴァーチャルフィギュア)の母を演じた田中裕子のアドリブや、三吉彩花とのダンスシーンなど、まさに役者が人間であるからこその深い芝居を振り返っていた池松。

 幼なじみ・岸谷役の水上恒司の演技もたたえていたが、池松演じる主人公を「リアルアバター」のバイトに誘いながら自身は道を踏み外していくという役どころに「今、特殊詐欺のニュースを見るたびに、岸谷を思い出してしまう。水上くん大丈夫かなって」と冗談めかし、会場も大笑い。

 水上も苦笑しつつ、先日行われたイベントでのVRゴーグル体験を振り返り「僕の世代は小さいころからスマホがあった世代なんですけど、現実なのか仮想なのか分からなくなっていく感覚があって。今から生まれてくる子どもたちが現実との境目をしっかりできるようになってほしい」。

 映画界の時代の変化を聞かれた田中裕子が、吉田喜重監督の『嵐が丘』(1988年)で「2日も“霧待ち”をしていた」というエピソードを語ると、石井監督も「今だったらVFXで、となる」と当時にあこがれを見せつつ「軸は変えずに新しい技術を取り入れることを考えないといけないと思いました」と語っていた。

 この日の登壇者は池松壮亮、三吉彩花、水上恒司、妻夫木聡、田中裕子、石井裕也監督。

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