お店なのにモノを買わない!? でも面白い! 日本初上陸の新時代体験型店舗「ベータ(b8ta)」

2020.09.01 Vol.Web Original

「販売を主な目的とせず、発見や体験を重視する小売のお店があるって知っている?」。

 そんな情報を聞こうものなら、しばしの間フリーズしてしまうかもしれない。「どういうこと? だって、モノを売るのが小売店じゃん」、そう思うに違いない。

 8月1日、体験型店舗「ベータ(b8ta)」の日本初店舗が、東京2店舗(新宿マルイ本館1階、有楽町電気ビル1階)にて同時オープンした。

新宿マルイ本館一階にある「b8ta Tokyo – Shinjuku Marui」

 2015年、アメリカ・サンフランシスコで創業した「ベータ(b8ta)」は、オフラインへの出品を、まるでオンラインのECサイトに出品するように、気軽&安価に実現する体験型店舗として大きな話題に。現在、本国アメリカに23店舗、アラブ首長国連邦・ドバイに1店舗を構え、アジアではここ日本が初進出となる。

 それにしても、「体験型店舗」とはどういうことか? 家電量販店や衣料専門店などに行けば、目で見て手で触ることができるわけで、すでに「体験」を通じて、商品を購入することは珍しいことではない。

「ベータ(b8ta)」はユーザー“に”だけではない。出品するメーカー“も”体験価値がもたらされるという意味で、画期的店舗なのだ。従来、メーカーが小売店舗を路面店、商業施設内へ出店しようものなら、人的にも経済的にも大きなコストがかかることになる。そのためECサイトに出品するといったことが、ここ数年の定石となっている。しかし、ユーザーのリアルな声が届きづらいことや、既存の高評価商品ばかりが人気を集めるため埋もれやすいこと、売上に対する手数料といった課題もある。

 そこで「ベータ(b8ta)」では、店舗内店舗という形で、メーカへ1区画約60センチ×40センチの場所を提供し、簡易的なオフライン出店を実現。スペースの卓上には、実際の商品に加え、どういった商品かが分かるような動画やディテールにアクセスできるタブレットを配置、さらには「ベータ(b8ta)」スタッフが製品説明やデモを行うなどの接客も含めてサポートする。ECサイトでは実現不可のブランド体験を提供するだけでなく、最小限のコストでオフライン出店を可能にしたというわけだ。

実際の商品の横にはタブレットを配置。商品の「概要」「価格」「ギャラリー」「動画」などを見ることができる

 実際に店舗を訪れると、ところ狭しと陳列されている日本初進出を含む、気鋭の商品の数々に圧倒される。東京2店舗の出品商品ラインナップは145種類以上。新宿店の売場は、売場面積約122㎡に対して約100の区画(つまり多種多様な約100商品)がズラリと並び、1000円程度の商品から数十万円もする高額商品まで取り揃えている。気になる商品の前でタブレットを操作し、動画を見れば、「おお、こんな使い方ができるのか!」なんて具合に、偶然の発見と新しい体験を享受できる。

家電製品、調理器具、日用雑貨、ファッション雑貨、コスメ、ホビー用品など、出品されるアイテムは多岐にわたる

 もちろん、実際に試して気に入れば、その場で商品を購入することもできる。だが、冒頭で説明したように、「販売を主な目的としていない」という点が、「ベータ(b8ta)」からの提案でもある。先ほど、接客と書いたが、スタッフは商品購入を薦めてくるといったことはしない。タブレット上では説明しきれない詳細を教えてくれる、いわば商品体験者のリアルな声を届けてくれるサポーターだ。b8ta Japanの北川卓司カントリーマネジャーが説明する。

「我々は新しいオフライン出店の形を提示したい。「ベータ(b8ta)」は、リテールを通じて人々に“新たな発見をもたらす”ことに重きを置いています。いずれはこういった店舗が、『ベータ(b8ta)っぽいよね』、そういってもらえるところまで成長していきたい」

 1カ月の出店料は30万円、期間は半年以上から契約可能。商品が売れた場合、メーカーへは100%バックするというから驚きだ。

 また、店内にはユーザーの行動をデータ化するため、行動動線や立ち止まり率を可視化するAIカメラ、年齢や性別を識別するデモグラフィックカメラを設置。「ベータ(b8ta)」店舗内のスタッフが、どの商品にどれくらいの説明を行ったかといったデモンストレーション数などの定量的なビッグデータに加え、来店客からの商品に対するフィードバックなどの定性的なデータを、メーカー側に提供する。自らの商品がどれくらい興味を持たれているかを把握できる点は、「ベータ(b8ta)」ならではと言えるだろう。

 単にモノを売るだけではなく、こういった“サービスとしての小売り”を「RaaS」(リテール・アズ・ア・サービス)と呼ぶ。モノを売る小売企業と、テクノロジーを持つIT企業が共同でサービスを開発することで、新たな付加価値を小売りにもたらす。無人決済小売店「AmazonGo」なども「RaaS」の一例だ。アメリカでは「RaaS」が日常になりつつあるほどだ。

 東京の2店舗には、「エクスペリエンスルーム」なる中規模の区画に仕切られた半個室のスペースがある。他の出品スペースとは異なり、ブランドが独自に壁面装飾や什器等を設置することが可能で、ブランドの世界観を体現した空間になっている。ブランドの世界観に入り混みながら商品やサービスを体験とあって人気だ。

「b8ta Tokyo – Yurakucho」内にあるGoogleの「エクスペリエンスルーム」

「ベータ(b8ta)」は、ベンチャーキャピタルとの合弁でb8ta Japanを設立。丸井グループ、三菱地所、カインズ、凸版印刷から総額約11億円の投資を得て、日本市場の開拓を目指す。

「「ベータ(b8ta)」は、アメリカでは小売りの未来を象徴するようなお店として支持を得ています。我々も小売りを営む中で、今のままでは小売りは難しくなるのではないかと思っています。今や自宅からスマホからモノを買うことができてしまう。リアル店舗の価値を考えさせられる機会が増えている。これからの小売店は、「ベータ(b8ta)」のような体験を提供できるものに変わっていかないといけない」

とは、タッグを組む(株)丸井代表取締役社長・青野真博氏のプレス会見での言葉だ。

「ベータ(b8ta)」のような、最小コストでブランド体験の提供とオフライン店舗を実現する「RaaS」が定着すれば、スタートアップ企業、日の目を浴びていない中小企業、個人開発者(契約可能な法人のみ)――それらが作り出す新しく多様な商品が、生活者の目にも手にも届きやすくなり、小売業界が活気づく可能性も高くなる。

 オープンから1カ月が経つ。北川卓司カントリーマネジャーに、手応えを聞いてみた。

「コロナ禍での開店は、前途多難な船出になるのではと若干不安視しておりましたが、そんな不安はどこ吹く風。本日まで大変多くの方にご来店いただいております。嬉しい誤算はいくつもございますが、何よりも本当に多くの方から”楽しかった”とお言葉を頂戴し、新しいこの「ベータ(b8ta)」の取り組みがECサイト乱立時代における、実店舗の差別化方法の一つとしてご認識いただける日も遠くないと確信することができました。お客様をお迎えするスタッフに対する評価も総じて高評価を頂戴しておりますが、これに甘んじることなく、より良い体験、新しい出会いの創出をスタッフ一同努めて参りますので、お近くにお越しの際はぜひb8ta Tokyoにお立ち寄りいただけますと幸いです」

 小売りの新しいプラットフォーム「ベータ(b8ta)」。「RaaS」を体験する意味でも、足を運んでみてほしい。

 

(取材と文・我妻弘崇)

Matt、谷まりあ、よしあきが新宿から新しいショッピング体験を発信

2020.08.26 Vol.Web Original
 アパレルブランドのGapはインスタグラムを活用したIGTV番組「Comfortable together~~心地よさから、はじめよう~」の配信を26日スタートした。初回放送前に、この日番組にゲストとして出演するMatt、谷まりあ、よしあきが会見した。

結局タバコは吸えるの?吸えないの?「改正健康増進法施行後の新宿ゴールデン街を歩く」

2020.04.14 Vol.729
 この4月1日から受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が全面施行された。同法は2018年7月に成立し、全面施行に向けてさまざまな準備が進められてきた…はずなのだがその実態は? 成立があまりに前過ぎて、うっすらと忘れかけている喫煙者も多いのでは? ということで、改めてこの改正法を振り返り、最も影響を受けそうな人々に話を聞いてみた。

五島の特産品が買えるヘアサロン「√5 SHINJYUKU」

2020.02.17 Vol.727
 長崎県の五島列島出身の水戸さんは、自身のヘアサロンをオープンして今年で5年目となる。 「もともと伊勢丹新宿本店の中の資生堂美容室にいました。当時はこのあたりにあまりヘアサロンがなくて、このへんに出向いたらどうかなと思ったのと、利便性でも伊勢丹新宿本店を中心に円を描くと新宿御苑のエリアがいいんじゃないかと」  前職で「五島くん」の愛称で親しまれていた水戸さん。独立後に五島列島の特産品を扱い始めた。 「最初はオープン記念に1カ月間『あごだし』を皆さんにプレゼントしたんですよ。そうしたらお客さんから『塩とかあるんじゃないの』と言われて、親に聞いたら塩もあるし味噌もある、うどんも置けるということになって。サバやカツオの生節も『酒のつまみにいいですよ』と話していたら、皆さん『何それ?』となって。この店だったら僕が仕入れればお渡しできるので、細々とやっているんですけど」  18歳まで五島列島で生活していた水戸さん。 「それまでは普通にアワビや伊勢海老を食べていました。サザエは毎日食べていたし、誰もいないと玄関に伊勢海老の入ったビニール袋がかかっていて『これは○○さん家からかな』みたいな」  水戸さん厳選の特産品はクチコミで大人気に! 「美容室はシャンプーを置いているのが普通なんですけど『あごだしないの?』って(笑)。個数でいうとあごだしが一番売れています。いつか五島列島に特化した飲食店をオープンできたらいいですね」

日本酒片手に怪奇アート!ゴールデン街に「Bar 酒呑童子」オープン

2019.12.19 Vol.Web Original
 都内有数のディープな飲み屋街というだけでなく、近年はインバウンド需要も高まっている新宿ゴールデン街。そんな新宿ゴールデン街前に16日、ジャパニーズホラー&アートをテーマにした日本酒ショットバー、その名も「Bar 酒呑童子(しゅてんどうじ)」がグランドオープンした。17〜18日にメディア関係者向け内覧会が行われ、東京の新たなナイトスポットに目のない編集部が早速レポートをお届けする。  靖国通りから区役所通りを入って右手に曲がり、ストリップ劇場「ニューアート」の目の前、ワンコインバー「チャンピオン」の手前に突如出現する怪しげな紅い光に照らされた目玉の数々。手書き文字の描かれたガラスの引き戸を恐る恐る開けると、そこにはインパクト大のアート作品とカウンターが。以前は射的場だったという場所にオープンしたショットバーが「Bar 酒呑童子」だ。

写真展「KIPUKA」が第44回伊奈信男賞に決定!受賞作品展を新宿で開催

2019.12.12 Vol.Web Original
 自身初の写真集『KIPUKA』(青幻舎)と関連展示「FUKUSHIMA ONDO」(Kanzan Gallery)で第44回「木村伊兵衛写真賞」を受賞した写真家の岩根愛。岩根の写真展「KIPUKA」が写真展会場「ニコンサロン」で行われた年間展示の中で最も優れた展示に贈られる第44回「伊奈信男賞」を受賞した。  現在、第44回伊奈信男賞受賞作品展「KIPUKA」が新宿区西新宿のニコンプラザ新宿にて行われている。ハワイと福島をつなぐ“ボンダンス(盆踊り)”を12年間にわたり追い続け、それぞれの土地で撮影を重ねてまとめた写真集『KIPUKA』。本展はそのダイナミックな作品群の息遣いを生で感じられる貴重な作品展となる。特に岩根が取材の中で発見した1930年代の回転式パノラマフィルムカメラのコダック「サーカット」で撮影された作品の迫力は、ぜひ実際に会場に訪れて体験してほしい。岩根は展示前の1カ月間シカゴでプリント制作を行ったといい、本展ではその一部も展示される。

アレク「シティーハンター」で覚えた日本語は「もっこり」

2019.12.08 Vol.Web Original
 北条司の人気コミック「シティーハンター」をフランスで実写化した映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』応援上映イベントが7日に都内の劇場で行われ、タレントのアレクサンダーとサプライズゲストで声優の神谷明が登場した。  当日は鳴り物やサイリウム、コスプレOKの応援上映イベントということで、主人公の冴羽獠のコスプレ姿を披露したアレクサンダー。テレビアニメ版の大ファンで「日本に来た時に再放送をやっていて、それで日本語を覚えた」というアレクは、覚えた日本語は? の問いに「もっこりとか?」とリップサービス。「シティーハンター」に影響を受けて新宿に住んだことも明かし、「それでナンパしたり。かわいい女の子を見たら声をかけないと失礼だよね」と獠に勝るとも劣らない女好きぶりで笑いを誘った。また、獠の相棒で100tハンマーがトレードマークの槇村香より「のんちゃん(妻で元AKB48メンバーの川崎希)のほうが怖い。スタンガンを持ってる」と暴露するひと幕も。

新宿の守り神「花園神社」酉の市に恒例の見世物小屋が登場!

2019.11.20 Vol.Web Original

 本日20日は「酉の日」。11月の酉の日に行われる商売繁盛のお祭りが「酉の市(大酉祭)」で、「関東三大酉の市」のひとつに数えられるのが、江戸時代に内藤新宿が開かれて以来の「新宿の総鎮守(守り神)」花園神社である。毎年60万人が訪れ、露店軒数は約280店という花園神社の二の酉前夜祭(19日)の模様をレポート。  花園神社は日本武命(ヤマトタケル)のほかに稲倉魂命(ウカノウタマノミコト、いわゆる「お稲荷さん」)、受持神(ウケモチノカミ、こちらも五穀、食物をつかさどる)がまつられ、境内に「威徳稲荷神社」や「芸能浅間神社」があることから、子宝・縁結び・夫婦和合や芸事の成功などにご利益があるとされる。

インパクト大の“前後不覚”なネコは天才!?猫写真家・沖昌之が“必死すぎるネコ”を撮り逃さないワケ

2019.11.16 Vol.724
 猫写真家の沖昌之が、累計発行部数5万部を突破した写真集『必死すぎるネコ』の第2弾、『必死すぎるネコ 〜前後不覚 篇〜』の発売を記念したトークイベントを新宿の紀伊國屋書店新宿本店にて行った。イベント冒頭で、前回の写真集を制作する前の段階で、担当編集者から手塚治虫の漫画『火の鳥』のように「○○編」を重ねながら超大作化させる壮大な構想を提案されたことを明かした沖。当初はあまりの熱意に戸惑いつつも、結果的にその写真集のヒットがプロの猫写真家として活動を続ける力になったそうで、「そういう意味で僕にとって『必死すぎるネコ』は大事なターニングポイント」と語った。この日は『必死すぎるネコ 〜前後不覚 篇〜』に収録した写真の撮影エピソードを中心にトーク。

蛇口をひねると白桃ジュース!?伊勢丹新宿店の地下食品フロアに登場

2019.11.10 Vol.Web Original
 秋の季語であり、古来から縁起のよい果物としても知られる「桃」。伊勢丹新宿店の食品フロア内フードコレクション(催事場)で行われている農業の祭典「サロン・ド・アグリ・ジャポン 2019」で、〈JA岡山一宮選果場 果樹部会×レッドライスカンパニー〉ブースに登場したのが、その名も『蛇口から白桃ジュース』! 会場には大きな桃のオブジェがどんぶらこならぬどど〜んと鎮座し、ひときわ異彩を放っている。記者などは通りがかりで思わず二度見したくらいだ。

国内最大規模!香水ファン必見の香りの祭典「イセタン サロン ド パルファン」/10月21日(月)の東京イベント

2019.10.21 Vol.Web Original
 伊勢丹新宿店にて、国内最大規模の香りの祭典「イセタン サロン ド パルファン」が行われている。今回で7回目を迎える本イベントでは、会場を本館6Fに移してフロア面積を拡大。日本初上陸のブランドを含む催事初登場12ブランドをはじめ、世界各国のフレグランスブランドから約40ブランドが集結している。

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