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ベラルーシで反体制派の女性幹部コレスニコワ氏が拉致される

2020.09.10 Vol.733

 大統領選での不正をめぐって混乱が続くベラルーシの首都ミンスクで9月7日、抗議デモを主導してきた反体制派の女性幹部マリア・コレスニコワ氏(38)が覆面姿の男らによって車両に押し込まれ連行された。治安当局が拘束したものとみられる。同国のネットメディアが伝えた。

 ベラルーシでは8月9日に行われた大統領選で現職のルカシェンコ大統領が6選を果たしたものの、すぐに当局の選挙不正に抗議するデモが始まった。19日には欧州連合(EU)が首脳会議でルカシェンコ政権に対し制裁を警告しながら、反体制派との対話を進めるよう求めるなど、各国とも大統領選は不公正だったという認識のもと「結果を認められない」と非難した。

 米国はビーガン国務副長官が25日、モスクワを訪れ、ロシアのラブロフ外相らと会談。「ベラルーシの主権と、国民の自己決定権への支持」を表明し、ロシアの介入を牽制。

 一方、ロシアのプーチン政権はルカシェンコ大統領を支援する方針を表明しており、これに意を強くした同政権が反体制派に対して攻勢に出ているのだが、ロシアはルカシェンコ氏が早期退陣に追い込まれる可能性も見据え、反体制派と敵対することは避けたい意向でもあるとされている。

 そんななか4週連続となる日曜日の大規模デモには9月6日には推定10万人超が参加。コレスニコワ氏は、一連の抗議デモで主要な役割を果たした「女性3人組」の一角。3人のうち大統領選候補だったチハノフスカヤ氏ら2人は当局の圧力で出国を余儀なくされ、コレスニコワ氏だけが国内にとどまっていた。

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