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黒澤明の名作「酔いどれ天使」を深作健太が演出。「天国にいる黒澤さんや親父たちにも胸を張って見せられる作品になれば」

2025.10.16 Vol.Web Original

 黒澤明×三船敏郎による不朽の名作「酔いどれ天使」が深作健太氏の演出で舞台化される。舞台「酔いどれ天使」の製作発表会見が10月16日、都内で開催され、深作氏が「天国にいる黒澤さんや親父たちにも胸を張って見せられる作品になれば」などと語った。

 映画の「酔いどれ天使」は黒澤明監督とその多くの作品で主演を務めた三船敏郎さんが初めてタッグを組んだ作品で1948年4月に公開。戦後の混沌とした時代に、不器用ながらも明日に向かって歩みを進めようとする人々の葛藤が生き生きと描かれた。映画が公開された約半年後にはほぼ同じキャストとスタッフが集結して舞台作品として上演された記録が残っているという。当時の脚本は長く眠っていたが、近年、偶然発見され、2021年に主役の松永役を桐谷健太が演じ舞台化。今回は歌手で俳優の北山宏光を主演に舞台化される。

 深作氏は祖母がダンサー役で映画に出演、父の深作欣二監督もこの作品を見て映画監督を志したというエピソードを明かし「まさか戦後80年の節目の年にこうして演出させていただくというのは非常に光栄。コロナの最中に蓬莱さんの脚本、三池さんの演出による舞台を見させていただいたときに、当時の結核のパンデミックと現在のパンデミックが重なって非常にタイムリーな演出になっていたと思った。また原作より、ぎんをフィーチャーした蓬莱さんの脚本が非常に魅力的だった。今回、蓬莱さんの脚本に新しいキャストとともにどう取り組むかということを楽しみにしていた」などと今回の作品に向けての思いを語った。

黒澤明×三船敏郎の名作「酔いどれ天使」を北山宏光主演で舞台化。「今の時代で僕が演じるっていうことの意味を持たなきゃいけない」

2025.10.16 Vol.Web Original

 歌手で俳優の北山宏光が主演を務める舞台「酔いどれ天使」の製作発表会見が10月16日、都内で開催された。

 同作は1948年に公開された、黒澤明監督とその多くの作品で主演を務めた三船敏郎さんが初めてタッグを組んだ映画。戦後の混沌とした時代に、不器用ながらも明日に向かって歩みを進めようとする人々の葛藤が生き生きと描かれている。今回は脚本を蓬莱竜太氏、演出を深作健太氏が担当し舞台化される。

 そして三船さんが演じた闇市の顔役・松永を今回が6年ぶりの舞台となる北山が演じる。北山は「この歴史ある作品に携われることをとてもうれしく思っています。自分なりの松永を演じていけたらいいなと思いますし、見てくださった時に何か心に残るものとして、そこからまた咀嚼して、何か体に染み込んで、また考えていただけるといいなと思う作品を目指して作っています」と語った。

 現在、稽古が2週間進んだところ。この松永という役については「一見無骨な言葉遣いもあるんですが、実はものすごく人間らしい柔らかい心の弱さみたいなものを台本から抽出できたらいいなと思っています。だから、ものすごく人らしい松永にいられたらいいなと思っているっていうのもありますし、見た方が“そこ分かる”と共感してもらえるような落とし所を表現することで、僕なりの松永を演じられるんじゃないかなと思っています」ととらえる。

EXILE AKIRAの“ミフネ愛”が止まらない!?

2017.11.20 Vol.700

ドキュメンタリー映画『MIFUNE: THE LAST SAMURAI』でナレーション

 日本を代表する映画スターである故三船敏郎のドキュメンタリー映画『MIFUNE: THE LAST SAMURAI』が2018年春にスバル座他にて公開される。

 この映画は、アカデミー賞監督であるスティーブン・オカザキ監督による作品。三船の家族や親交の深かった俳優やスタッフ、国内外の映画関係者への膨大なインタビューと貴重な映像で三船の波乱万丈の人生や、その精神を描いている。

 2016年には三船がハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの殿堂入りを果たしたことからアメリカでも三船の人気が再燃。全米30都市以上で上映され大ヒットを記録した。また、ベネチア国際映画祭をはじめとした世界各国の映画祭で上映されその作品性が高く評価されている。

 国内外を問わず、特集上映といった形で今でも多くの三船作品が上映されていることもあり、古くからの三船ファンにはもちろん、若いファンも多い三船。また映画人、アーティストの中にも「三船ファン」は多いのだが、中でもEXILEのパフォーマーで俳優としても活躍するEXILE AKIRAはかねてより三船の大ファンであることを公言するほど。

 本作ではそのAKIRAがナレーションを務めることも大きな見どころ。

 10月には渋谷で「世界のミフネと呼ばれた男 三船敏郎映画デビュー70周年記念展」が開催。その記者発表会に登壇したAKIRAは「中学校のころに『七人の侍』を見て、あの野獣のような生命力。芝居なのかドキュメンタリー映画なのか?というくらい迫力のある芝居に衝撃を受けた」と振り返る。また好きな作品として『蜘蛛巣城』をあげるや「今まであんなに迫力のある死という演技を見たことがない」などとその“ミフネ愛”はとどまることがなかった。

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