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「vs野田」という新しい要素も加わり混迷続く自民党総裁選

2024.09.25 Vol.Web Original
 自由民主党の岸田行雄総裁の任期満了に伴う総裁選挙が佳境を迎えている。党員投票は9月26日に締め切り、議員投票は27日に行われ、党員投票と合わせ開票される。
 
 今回、立候補したのは経済安全保障担当大臣の高市早苗、前経済安全保障担当大臣の小林鷹之、官房長官の林芳正、元環境大臣の小泉進次郎、外務大臣の上川陽子、元官房長官の加藤勝信、デジタル大臣の河野太郎、元幹事長の石破茂、幹事長の茂木敏充の9氏(抽選の結果による届け出順)。
 
 当初はダントツの人気を誇る小泉氏が告示の12日に行われた所見発表演説会で「今回の総裁選は自民党が本当に変わるか、変えられるのは誰かが問われる選挙。自民党が真に変わるには改革を唱えるリーダーではなく、改革を圧倒的に加速できるリーダーを選ぶこと」と切り出し「私が総理になれば1年以内に政治改革、規制改革、人生の選択肢の拡大。この3つの改革を断行する」と宣言し期待を持たせたが、翌日の共同記者会見以降、議論においては他の候補者のターゲットとされたこともあり失速。現在は石破氏、高市氏、小泉氏の3人による三つ巴の様相を呈している。
 
 ここまで小泉氏は規制緩和路線の目玉ともいえる「解雇規制の見直し」に各候補から疑問が呈され、徐々に軌道修正。「選択的夫婦別姓」については候補者の中でも上川氏のように「個人的には賛成」という姿勢を表明する者もいる一方、党内では賛否が分かれ、小泉氏が強引に進めると自民党が分裂しかねない問題となっている。
 
 石破氏は得意分野である安全保障の分野で安定した政策を掲げる。所見発表演説会、共同記者会見、街頭演説会、オンラインで行った国民の声に応える政策討論会等でも持論を展開。なかでも17日に沖縄・那覇市内で行われた演説会では「日米地位協定の見直し」といった日米間に長く横たわる懸案事項にについて触れる場面も。これは沖縄県民に限らず、多くの国民にとっても期待したくなる主張なのだが、党内では継続性が求められる外交・安全保障政策の急激な転換には疑問符をつける者もおり、先行きは見通せない状況だ。
 
 また重要政策として「防災省」の創設も掲げているのだが、21日からの大雨で石川県では甚大な被害が発生。今年1月の能登半島地震に続く災害に改めて国民の中には防災への意識が高まっている。
 
 高市氏は前回の総裁選では故安倍晋三氏の指示を受け大きく躍進。安全保障、経済政策、そして憲法改正問題などでは安倍氏の路線継承を訴える。今回の総裁選については、当初はさほど大きな存在とはいえない状況だったのだが、論戦が進むにあたり、かねてからの政策通の面で評価を高め、決選投票進出の有力候補と目される位置まで浮上。また18日に中国の深圳で起こった日本人学校の男子児童が登校中に中国人の男に刺されて死亡した事件においては、上川氏が外相という立場から「遺憾」という表現に留めざるを得ない状況の中、特に強い言葉で中国を非難するなど保守系議員の受け皿としても存在感を増している。
 
 こういった政策に対する自民党内の反応とは別に投票の4日前にして、自民党員を悩ませる問題が勃発。23日に行われた野党第一党の立憲民主党の代表選で野田佳彦元首相が代表に返り咲いたことから、国会論戦における「vs野田」という新たな要素を加味したうえでの投票が求められることとなった。
 
 小泉氏においては総裁選後に行われるであろう解散総選挙の際に「自民党の顔」としての期待感が高いのだが、来年行われる参院選までの国会論戦で野田氏を相手に持ちこたえられなければ参院選での敗北もあり得る。目先の解散総選挙と来年の参院選の両方で勝利を収めることができる候補は誰なのか…。
 
 総裁選は国会議員票と党員・党友票がそれぞれ368票の計736票を争う。1回目の投票で過半数を得た候補がいなければ、上位2人による決選投票が実施されるのだが、今回は9人と立候補者が乱立していることから決選投票となるのは確実。派閥解体により、敗れた7候補へ投じられた票がどう動くかが全く読み切れない状況となっている。

「政治とカネ問題」でさまざまな再発防止策。情報公開、政策活動費の廃止、第三者機関による資金チェック、政党のガバナンスを律する法律の制定…【自民党総裁選】

2024.09.13 Vol.Web Original
 自由民主党の岸田行雄総裁の任期満了に伴う総裁選挙に立候補した9人の候補が9月13日、都内で共同記者会見に臨んだ。
 
 今回、立候補したのは経済安全保障担当大臣の高市早苗、前経済安全保障担当大臣の小林鷹之、官房長官の林芳正、元環境大臣の小泉進次郎、外務大臣の上川陽子、元官房長官の加藤勝信、デジタル大臣の河野太郎、元幹事長の石破茂、幹事長の茂木敏充の9氏(抽選の結果による届け出順)。
 
 会見では「政治とカネ/政治資金問題」については全員が、捜査当局や自民党が調査を尽くしたうえで処分が下されたという考えから再調査は行わないが、新たな問題が出てきたときには再調査を行うという考えを示した。また再発防止策の徹底についてはさまざまな意見が出された。
 
 高市氏は「各国会議員においては誠実に説明を尽くしていただく、そして納得していただける状況を作っていただく。その努力が必要。むしろ私は再発防止策を徹底することに努めさせていただく。特定の人が資金を配分するということがないようにする。会計や経理の専門家なども入れて党の予算も組み、公平な配分、公正な使途のチェック、情報公開をしっかり行っていく」
 
 小林氏は「重要なのは個々の議員が有権者に対して説明責任を果たしていくこと。私が総裁になったら、党近代化実行本部というものを立ち上げたうえで、今回の件、過去の事例、あらゆる事例を想定したうえで罰則の在り方を含めたルール整備を早急に進めていきたい」
 
 林氏は「それぞれがしっかりと説明責任を果たしていくこと。これはそれぞれが自身の選挙に向けても大事なこと。党の信頼回復、こうした政治改革、政策をしっかり実行していく。それをよく説明していくということを進めていきたい」
 
 小泉氏は「お金の流れの不透明なところをなくす、ということで政策活動費は廃止、旧文通費は使い道は公開、残金は国庫に返納を義務づける。政治だけに許されてきた不透明なお金の流れはやめるということを実現したい」
 
 上川氏は「第三者機関による資金チェックを設定し、民間企業に匹敵する高いコンプライアンスを実現する。私は不記載問題が発覚する以前から党改革実行本部の党のコンプライアンス向上に努めてきた。私自身もできるだけお金のかからない清廉な政治活動に努めてきたし、政治資金に関する大臣規範もしっかり順守してきた。透明性高く、そして真摯に謙虚な政治活動を私自身、先頭に立って実践することにより信頼の回復に全力を挙げる」
 
 加藤氏は「説明が不足しているのではないかという声には応えていくべき。改正政治資金法の中にある政党交付金交付停止制度の趣旨を踏まえて、私どもがいただいている政党交付金の中から、不記載相当分については国庫に返納する。こういった形で自民党としての責任を考えていくべき」
 
 河野氏は「真相解明ができなかったのは忸怩たる思い。不記載の額をきちんと国庫に返納してもらうということでけじめをつけたい。今、非課税にしていただいている政治に関するお金。これは領収書をつけて年末に1年分のものをしっかり報告をする」
 
 石破氏は「これから先のことについては、会社のガバナンスを律した会社法500条、条文があるが政党のガバナンスを律する法律はない。政党のガバナンスを律する法律の制定は急務であると考えている」
 
 茂木氏は「透明性をさらに高めていかなきゃならない。こういった観点から制作活動費に関しては廃止したい。わが党は日本の政党として初めてガバナンスコードを制定した。ガバナンス、コンプライアンスが守れる政党にしていきたい」
 
 などとそれぞれ語った。
 
 会見ではこの他に「岸田政権から継承していくべきと思う点、転換していくべきと思う点」「解雇規制緩和について」「災害への対応/防災省の設置」「不記載があった議員への対応」「安定的な皇位継承への対応」「財政再建、格差の是正、分配について」といった質問が飛んだ。

自民党総裁選に史上最多の9人が立候補。所見発表演説会では経済対策、憲法改正、政治と金などさまざまな主張が飛び交う

2024.09.12 Vol.Web Original
 自由民主党の岸田行雄総裁の任期満了に伴う総裁選挙が9月12日に告示され、9人が立候補を届け出た。9人というのは過去最多の人数。
 
 今回、立候補したのは経済安全保障担当大臣の高市早苗、前経済安全保障担当大臣の小林鷹之、官房長官の林芳正、元環境大臣の小泉進次郎、外務大臣の上川陽子、元官房長官の加藤勝信、デジタル大臣の河野太郎、元幹事長の石破茂、幹事長の茂木敏充の9氏(抽選の結果による届け出順)。27日に投開票が行われる。
 
 午後には候補者の所見発表演説会が行われた。
 
 加藤氏は「このたび私は断固たる決意を持って、今回の総裁選挙に立候補しました。新しい日本、日本の強みを呼び覚まし、一人ひとりの思いを形に。日本総活躍プランを実行して参ります。今こそ国民の所得倍増を成し遂げ、改革を快速化し、新しい日本を共に作っていく。これが私の使命であり、これを実現したい、その思いで立候補させていただきました」などと立候補に至った思いを口にした。
 
 この「日本総活躍プラン」については、まずは「国民所得の倍増」を挙げ「公的セクターや予算にひもづけられた形で働いてる方々の賃金の引き上げや、中小企業に対する支援を通じた賃上げの決定。2つ目は成長を大きく促していく投資への促進。特にスタートアップや新産業に向けての支援を徹底していく必要がある。3つ目は同一労働同一賃金、また今、非正規労働で働いている方々の正規雇用化などを通じて労働分配率を引き上げる。そして4つ目は、金融所得の倍増を実現していく」とし実現のために「戦略本部」の設置を口にした。「豊かな地方が日本をよみがえらせる」とし「人口減少地域をしっかりと支える。また国土強靭化、インフラ整備も加速をしていく」、また「子供については近年出生数が大幅に減少している。私は給食費、子供医療費、出産費用、3つの負担の0を目指す」と語った。
 
 また外交については「先を見据えた戦略的な外交、安全保障の強化を進める」、北朝鮮問題については「すべての拉致被害者の即時帰国」を掲げた。
 
 憲法改正については「自衛隊、緊急事態条項を明記する憲法改正を必ず実現してまいります」との決意を述べた。

自民党総裁選 所見発表演説会で高市氏「自民党を鍛え直そう」、小泉氏は「できるだけ早期に衆議院を解散」

2024.09.12 Vol.Web Original
 自由民主党の岸田行雄総裁の任期満了に伴う総裁選挙が9月12日に告示され、9人が立候補を届け出た。9人というのは過去最多の人数。
 
 今回、立候補したのは経済安全保障担当大臣の高市早苗、前経済安全保障担当大臣の小林鷹之、官房長官の林芳正、元環境大臣の小泉進次郎、外務大臣の上川陽子、元官房長官の加藤勝信、デジタル大臣の河野太郎、元幹事長の石破茂、幹事長の茂木敏充の9氏(抽選の結果による届け出順)。27日に投開票が行われる。
 
 午後には候補者の所見発表演説会が行われた。
 
 高市氏は「総裁に選出されましたら、真っ先にやらなければやらないことは、国民の皆様にしっかりと信頼していただける自民党に生まれ変わるということ。しっかりと自民党を足腰の強い信頼される政党にしていく。これが最優先課題。国でも地方でもあらゆる選挙で勝ち続けられる環境を作っていく。強い自民党を作っていくという思いを持っている。そのために先頭に立たせていただき、同志の皆様、党員の皆様とともに働き続けていく。まっすぐに取り組んでいく」と決意を述べた。
 
 政治活動費についても言及「特定の幹部が使途を決めるのではなく、公平に配分され、使途がチェックできる仕組みを作らせていただく」などと語った。党内での適材適所の人事システムを作り上げ、政府においては民間登用を除き総理大臣を含めた閣僚給与閣僚を廃止する。
 
 最後は「来年、結党70年。ここらで1回、自民党を鍛え直ましょう。作り直しましょう。そして私が目指すのは国民の皆様に頼っていただける自民党、国民の皆様の信頼を集める自民党、ぶれない自民党、我が国の伝統と文化と歴史に真っ直ぐな思いをもって、誇りを持つ自民党でございます。そして憲法の論議をリードできる、そういう自民党」などと呼びかけた。

岸田首相が自民党総裁選への不出馬を表明。自民党の信頼回復の第一歩として自らが身を引くことを決断

2024.08.14 Vol.Web Original

 岸田文雄首相が8月14日、会見を行い、秋に行われる自民党総裁選に出馬しないことを表明した。

 岸田氏は会見の冒頭「今回の総裁選挙では自民党が変わる姿、新生自民党を国民の前にしっかりとを示すことが必要。そのためには透明で開かれた選挙、そして何よりも自由闊達な論戦が重要。その際、自民党が変わることを示す、最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くこと。私は総裁選には出馬しません」と不出馬の意向を表明した。

 そしてこの3年間での経済政策、エネルギー政策、少子化対策、外交といった面において「多くの皆様のご協力によって大きな成果を上げることができたと自負をしている」と語る一方で「この間、旧統一教会をめぐる問題や派閥の政治資金パーティーをめぐる政治と金の問題など、国民の政治不信を招く事態が相次いで生じた。私としては被害者救済法の成立や政治資金規正法の改正など、課題への対応や再発防止策を講じることが、総理総裁としての私の責任であるという思いで、国民を裏切ることがないよう信念をもって臨んできた。特に政治と金の問題をめぐっては派閥解消、政倫審への出席、パーティー券購入の公開上限引き下げなどの判断について、ご批判もいただいたが、国民の信頼あってこその政治であり政治改革を前に進めるとの強い思いをもって、国民のほうを向いて重い決断をさせていただいた」などと旧統一教会と自民党議員との関係についての問題や一連の裏金問題について言及。

 そのうえで「残されたのは自民党トップとしての責任。もとより、所属議員が起こした重大な事態について、組織の長として責任を取ることにいささかの躊躇もない。今回の事案が発生した当初から思い定め心に期していたこともあり、当面の外交日程に一区切りがついたこの時点で、私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かって行きたいと考えている」とこの日に不出馬を表明した経緯を明かした。

 そして「日本が直面する内外の難局は本当に厳しい状況。今般の総裁選挙では、我こそは、と思う方は積極的に手を挙げて、真剣勝負の議論を戦わせてほしいと思っている。そして新総裁が選ばれた後はノーサイド。主流派も反主流派もなく、新総裁の下で一致団結、政策力、実行力に基づいた真のドリームチームを作ってもらい、何よりも大事なのは国民の共感を得られる政治を実現することになる。それができる総裁であるかどうか、私自身も自分の1票をしっかり見定めて投じていきたいと思っている」と続けた。

 今後については「政治家・岸田文雄として引き続き取り組まなければいけない課題がある」として、30年続いたコストカット型、縮小均衡型、デフレ型経済からの脱却を確かなものにするための経済政策、原発の再稼働・新型核新炉の設置を含めたエネルギー政策、ウクライナ問題の終結といった外交問題、日韓国交正常化60年となる日韓関係の正常化、戦略的互恵関係に基づいた日中関係、そして拉致問題の解決を含む日朝関係といった北東アジアの近隣外交の前進、憲法改正、政治改革といった諸問題を挙げたうえで「着実に実行していきたい」と決意を述べた。

 最後は「私の政治人生、そして政治生命をかけて一兵卒として引き続きこうした課題に取り組んでいく。まずは9月までの任期中、総理総裁としての私の責任において、できるところまで最大限進めていく。そして今後とも能登半島地震からの復旧復興や南海トラフ地震や台風などへの災害対策をはじめ、最後の一日まで政策実行に一意専心であたっていく」などと語った。

 その後の質疑応答では改めてこのタイミングでの表明について「日本が直面している内外の課題に取り組んでいくことは重要なことだが、だからこそ政治への国民からの信頼が大事だと思っている。こうした国民の共感や信頼を再び取り戻すことによってこそ、こういった政策は前に進めることができると信じている。そういったことから自民党は変わらなければいけない。そして“自民党は変わった”と示す第一歩が私自身が総裁選に出馬しない、身を引くことと判断して今回の決断に至った」と改めて、自民党の信頼回復の第一歩として自らが身を引くことを決断したことを説明。

 後継者については「政治と金の問題、あるいは政治の信頼回復の問題については一連の改革努力が続けられてきたし、これからも続けていかなければならない。こうした一連の改革マインドが後戻りすることがないような方であってもらいたい」などと政治改革の推進を期待した。

 また「政治と金をめぐる問題が発生してからトップの責任のあり方については思いを巡らせてきた」という中で「政治家としてやりたかったこと、そしてやるべきことを今一度しっかりと整理をし、そして方向誠意を示す。総裁選挙から撤退するにあたっても、それだけはしっかりと示していく。そういった政治家の意地みたいなものはあった。ですから、この国会が閉幕してから先送りできない課題について取り組み、結果を出していくことに専念した」と国会閉幕後の最低賃金の引き上げ、物価高対策といった経済対策、旧優生保護法問題への対応、NATOサミットへの出席といった外交、憲法改正へ向けての党内議論の整理といった政治課題を挙げたうえで「これだけはやったうえで、今回の不出馬表明をしたいということを強く思ってきた。先ほども申し上げた通り、政治家としての意地をしっかりと示したうえで、これから先を考えた場合に自民党の信頼回復のためには身を引かなければいけないということで、今回の決断をしたということ。ぜひしっかりとした総裁選挙を行い、選ばれた総裁は今度こそオール自民党で、ドリームチームを作って信頼回復に向けてしっかりと取り組んでもらいたい。そのための決断でありたいと思っている。タイミングということについては今言ったような思いで取り組んだうえで今日に至ったということ」などと語った。

 自民党総裁選は9月に開催の予定で、これまで石破茂元防衛相、河野太郎デジタル相、茂木敏充幹事長、野田聖子元総務相、高市早苗経済安全保障担当相、加藤勝信元厚労相、小泉進次郎元環境相、小林鷹之前経済安全保障担当相といった多くの候補者の名前がメディア等で挙がっている。

〈北区区長選〉山田加奈子氏「北区には新しいリーダーシップが必要」統一地方選

2023.04.13 Vol.Web Original

 街角で熱弁を奮う立候補を決めた人たちの姿が見かけられるようになった。統一地方選が近づいて、街のあちこちに立候補者のポスターの掲示板が立ち、いよいよ16日には告示、23日には投開票となる。都内では各区で区議会議員、区によっては区長選が同時に行われる。そのなかで注目を集めているのが北区だ。有力とされる6期目を目指す現職の花川与惣太氏に対し、自民党都議の山田加奈子氏、区議選にトップ当選した駒崎美紀氏、橋本弥寿子氏が立候補を表明している。いま北区に必要なこととは? 山田氏にインタビューした。(聞き手・一木広治 構成・酒井紫野)

 

 ーー北区区長選に立候補を決めた理由を教えてください。 

 都議会議員にしていただき、都に行かせていただいたことがきっかけです。都議会での3年間は新型コロナウイルス対策とまるかぶりになりましたが、この期間に都を見たことで大きな衝撃を受けました。大きな予算規模は言うまでもないですが、行政運営のスピード感!都は日本の中の<東京都>ではなく、世界を見ていて、他とは視点が全然違います。

 例えば、東京都は行政手続きのデジタル化を進めていて、令和5年度末でその7割が完了します。ここまででかかった期間は3年半。役所の仕事は、5カ年計画、10カ年計画、その計画を立てるのにさらに1年かかりますから、都の感覚やスピード感、やると決めたら推し進めていく突破力のようなものを体感しました。区長選に出馬するとかしないとかという話とは別に、いま北区に何が足りないのか、何が必要なのかを考えると、都のような大きな視野と視点、スピード感だと思います。

 はっきり言いいますと、立候補するかどうかは迷いました。たくさんの支援をいただいて都議会議員にしていただいたので、それを途中でやめるということにすごく悩みました。それに自民党としては都議会の大切な一議席を取り戻したというところもありますから。ただ、北区の今後を考えると、新しいリーダーシップが必要ではないかと思いました。

 コロナを経て、さまざまな制度が変わっていく中で、変化をチャンスと捉えて改革を起こしていかないと区民の生活の水準を保っていけません。北区が取り残されることを危惧します。区民の生活を守るためにも、時代に先んじて、一歩先を行く政策提案をしていかなければいけない。私は都政と区政の両方を経験させていただいていますので、その経験を必ず北区に反映することができると確信しています。

【News Pick up July-September】エリザベス英女王が死去/自民党議員と旧統一教会/為替介入

2022.10.04 Vol.752

エリザベス英女王が死去。昨年死去したフィリップ殿下とともに眠る

 英国のエリザベス女王が9月8日、静養中だったスコットランド・バルモラル城で死去した。96歳だった。女王はイギリスの君主として歴代最長となる70年にわたって在位していた。

 女王が眠る棺を乗せた霊柩車は11日にバルモラル城を出発し、スコットランドのエディンバラに向かった。沿道では多くの国民がその車列を見守った。女王の棺はホリールードハウス宮殿で一晩安置され、12日には市内のセント・ジャイルズ大聖堂に移された。安置されている13日までに多くの国民が弔問に訪れた。その後、空路で移送された棺は14〜19日までウェストミンスター宮殿に安置され、ここでも多くの国民が弔問に訪れた。19日には隣接するウェストミンスター寺院で国葬が行われ、各国の要人など2000人以上が参列した。葬儀の後、埋葬先のウィンザー城に向かう沿道でも大勢の人々が集まり弔意を示した。

 女王の棺は昨年4月に亡くなったフィリップ殿下とともにセントジョージ礼拝堂の一角に埋葬された。女王とフィリップ殿下は生前「どちらが先に亡くなっても一緒に埋葬されるまで待つ」と約束していたとのことで、殿下の遺体は埋葬されずに礼拝堂内に一時保管されていた。

自由民主党 朝日健太郎氏「スポーツと防災の両面でのインフラ整備に取り組みます」【参議院選挙2022 東京選挙区注目の候補に聞く】

2022.06.18 Vol.Web Original

 今夏の参議院議員選挙が目前に迫ってきた。今回も東京選挙区は激戦が予想される。政権与党である自民党は元五輪ビーチバレー選手で現職の朝日健太郎氏と引退する中川雅治元環境相に代わり、アイドルグループ「おニャン子クラブ」の元メンバーで新人の生稲晃子氏を擁立。2議席確保を狙う。朝日氏に話を聞いた。

昨年の衆院選大阪選挙区で敗れた自民党の11人が「挑戦の会」を設立。岸田首相が駆け付けエール

2022.05.22 Vol.Web Original

 昨年の衆議院議員選挙において選挙区全敗となった自民党大阪選挙区11人のメンバーが「挑戦の会(チャレンジャーの会)」(代表・中山泰秀前防衛副大臣)を発足し、5月21日に大阪で、自由民主党総裁の岸田文雄首相を迎え設立総会が行われた。

 総会には1000人を超える参加者と来賓に住友電気工業代表取締役会長の松本正義氏、サントリーホールディングス代表取締役副会長の鳥井信吾氏、一般財団法人国民政治協会大阪府支部会長でレンゴー代表取締役会長兼CEOの大坪清氏、日本商工連盟大阪地区代表世話人でサクラクレパスホールディングス代表取締役社長の西村禎一氏などが参加。岸田首相は11人のメンバーに「議席獲得につながるよう祈念します」などとエールを送った。

 最後は全国トラック事業政治連盟最高顧問の坂本克己氏が岸田首相、メンバーと共に大阪での党勢復活と次期衆院選での当選を期す“頑張ろうコール”で締めくくった。

 昨年10月に行われた衆議院議員選挙で大阪選挙区は全19の小選挙区のうち日本維新の会が15議席を獲得。残る4区は公明党が獲得した。自民党は候補者を立てた15の小選挙区で全滅し、比例で宗清皇一氏(大阪13区)と谷川とむ氏(大阪19区)が復活当選を果たした。今回の「挑戦の会」はこの2氏と次期衆院選に不出馬の意向を示した2人を除く11人によって結成されている。

野党共闘不発。ベテラン大物議員の落選。そして結果は自民の絶対安定多数

2021.11.07 Vol.747

 第49回衆院選(10月31日投開票)で自民党は追加公認2人を含め261議席を獲得した。公示前より15議席減らしたが、それでも単独で過半数(233)を超えるどころか、衆院全ての常任委員長ポストを独占し、各委員会で半数を確保できる絶対安定多数(261)にも単独で達した。公明党の32議席(3増)と合わせ、与党で293議席を確保した。

 共闘し、213選挙区で候補者を一本化した野党5党は立憲民主党は14減の96、共産党は2減の10、国民民主党は3増の11、れいわ新選組は2増の3、社民党は1議席を維持するにとどまった。その一方で日本維新の会は公示前の11から41へ大幅増を果たした。また「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」は議席を得られなかった。

 自民は神奈川13区から立候補した甘利明幹事長が選挙区で立民の太栄志氏に敗れ、重複立候補する比例代表南関東ブロックで復活当選を果たした。しかし選挙を指揮する自民幹事長が選挙区で落選するのは極めて異例のこと。甘利氏は岸田文雄首相に辞任の意向を伝え、岸田氏もこれを受け入れた。後任の幹事長には茂木敏充外相が起用された。

 また東京8区で長く「石原王国」を築いてきた石原伸晃氏も立憲の新人・吉田晴美氏に敗れた。石原氏は比例でも復活できず、落選。10期31年に渡って維持してきた議席を失った。今回、石原氏は恒例の石原軍団や父で元東京都知事の石原慎太郎氏の応援もなかった。

 立憲では大阪10区で党副代表の辻元清美氏が維新の新人・池下卓氏に敗れた。比例での復活もなく議席を失った。序盤は全国区の知名度と固い地盤を持つ辻元氏が優勢だったが、10月27日に自民元副総裁の山崎拓氏が辻元氏の応援演説に立ち、「選挙区は辻元清美、比例は自民党」とアピール。これに維新の松井一郎代表が国政で対立する自民と立民の異例のタッグを「とにかく野合」と批判。これを契機に保守票が池下氏に流れたとみられている。

 もっとも、大阪では自民の中山泰秀防衛副大臣も4区で維新の美延映夫氏に敗れ落選。維新は大阪では19選挙区中、公明に配慮し候補者を立てなかった4選挙区を除く15選挙区すべてで勝利しており、他の地域とは異次元の結果となっている。

 他の選挙区を見ても今回は大物議員の苦戦が目立った。

 立憲の小沢一郎氏は岩手3区で自民の藤原崇氏に選挙区で敗れた。比例で復活し議席は保ったものの、今後、存在感や求心力の低下は否めない。今回、小沢氏はかつてない危機感をあらわにし、異例のお国入りで引き締めを図った。他候補の応援に回るのが常だった公示日当日に選挙区入りし、自ら「今回の選挙戦は大変厳しい」と訴えた。終盤の3日間も地元をくまなく回って街頭演説を繰り返したが、4度目の顔合わせとなった藤原氏に世代交代を突き付けられた形となった。

 また「無敗の男」と呼ばれ、茨城7区で15選を目指していた立憲民主党の中村喜四郎元建設相も自民の永岡桂子氏に敗れた。中村氏は自民党時代の1994年(平成6年)にゼネコン汚職事件で斡旋収賄罪容疑で逮捕され、離党したもののその後も無所属ながら強固な後援会組織をバックに、「無敗」を重ねてきていた。

外交・安全保障だけじゃない。長島昭久氏が少子化対策へ掲げる2つの政策【東京18区】

2021.10.29 Vol.Web Original

 第49回衆議院議員総選挙は10月31日の投開票日に向け、各候補はいよいよラストスパート。これまでにも増して演説にも熱がこもってきた。

 今回の選挙では野党が統一候補の擁立に成功。各選挙区で熾烈な戦いが繰り広げられている。その中でも全国的にも注目を集めているのが、東京18区だ。ここでは立憲民主党の菅直人元首相(前職)と自民党の長島昭久元防衛副大臣(前職)、そして新人の子安正美氏が議席を争っている。

 長島氏は2017年に当時所属していた民進党が共産党との共闘路線に走ったことから同党を離党。2019年に自民党入りした。菅直人内閣では防衛大臣政務官を務めるなど、菅氏とは“上司と部下”といった関係だった。もともとは東京21区で出馬していたが、自民党には小田原潔氏がいるため18区に国替えし、今回の選挙に臨んでいる。菅氏は小選挙区制導入後、この18区で長く当選を重ねてきたとあって、今回の長島氏の国替えには心中穏やかではないところだ。

 菅氏は2010年の内閣総理大臣就任前の2009年の第45回衆議院議員総選挙までは対立候補に倍近い差をつけるほどの強さを見せていたが、2011年の総理退陣後の選挙では2012年、2014年と続けて自民党の土屋正忠氏に敗北。前回の2017年はわずか1046票差という僅差で当選と今回は崖っぷちといえる。

 実際ここまでの各メディアの情勢調査では両者はほぼ互角。ここまで注目を集めたうえで首相経験者が敗れたとなると、立憲民主党には大きなダメージ。逆に自民党にとっては大きなアピールとなるだけに、これまで岸田文雄首相、安倍晋三元首相や菅義偉前首相といったここ3代の首相に麻生太郎氏、萩生田光一氏といった党の重鎮、河野太郎氏、小泉進次郎氏といった大物議員が応援演説に訪れている。

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