ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015 Report

気温は零下。星空の下、映画談議で盛り上がる! 世界に1つの映画祭
今年も、冬の夕張に世界から映画好きがやってきた。今年で25年を迎えた名物映画祭、一度ハマったら抜け出せないその魅力とは? 2月19日から23日まで、北海道・夕張で行われた『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015』をリポート!
オフシアターの秀作からアカデミー賞作品までが集結

 1990年の第1回開催から、多くの映画人・映画ファンに愛され続けている名物映画祭“ゆうばりファンタ”。25回目のアニバーサリーイヤーを迎える今年は、映画祭のキャッチフレーズを新たに「世界で一番、楽しい映画祭」にリニューアル。今年も多くの映画人やファンが訪れ、文字通り「世界で一番」「世界でココだけ」の映画祭を満喫した。

 北海道夕張市において毎年2月に開催されるこの映画祭は、SF、ホラー、ファンタジーなどエンターテインメント性豊かなファンタスティック映画を対象としたもので、オフシアター・コンペティション部門から、公開前の話題作を上映する特別招待作品部門まで、インディペンデントとメジャーの個性的な作品が集う。特にオフシアター・コンペでは、メジャー系とは一味違う型破りな才能が見出されることも多く、立ち見が出ることも少なくない。今年、その注目のコンペで栄えあるグランプリに輝いたのは、AV撮影現場のメイクルームでの1日を描いたワンシチュエーションコメディー『メイクルーム』。自身もAV作品を手掛ける森川監督は会見後の取材で「劇場用だけ、ビデオだけというのではなく一人の映画監督がいろいろな作品を作ってもいいと思う。それぞれに違う面白さがある。今後も枠にとらわれず1人の映画監督として作品を撮っていきたい」と語った。審査委員長の大森一樹監督は「映画祭史上最高齢の50歳での受賞だが、若手だけでなく長年頑張ってきた人に授賞できるのはうれしい」とコメント。他、審査員特別賞に二宮健監督作『眠れる美女の限界』。メディア関係者らが選出する批評家賞・シネガーアワードの審査には、ヘッドライン編集者も参加。こちらは満場一致で韓国のナム・ギウン監督作『MIZO』に決まった。

 また、今年の特別招待作品部門には『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などアカデミー賞で注目されたハリウッド映画が勢ぞろい。ちなみに大ヒット映画『アナと雪の女王』も昨年のゆうばりファンタでいち早く上映されており、インディペンデントから大作まで“先取り”する映画祭でもある。
オフシアター・コンペティション部門の受賞一覧

グランプリ 『メイクルーム』(森川圭)
審査委員特別賞 『眠れる美女の限界』
北海道知事賞 『歯まん』(岡部哲也)
シネガーアワード 『MIZO』(ナム・ギウン)
スカパー!映画チャンネル賞 『私たちのハァハァ』(松居大悟)