大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)  第59回 その場を楽しむことが、ハッピーへの近道だ。

 今年もあと1カ月。2015年の総括、気になったニュースは?といった話題が増えてきました。今週の『キキマス!』は「○○するなら羽生選手?五郎丸選手?」っていう妄想メールを募って始まりましたが、先週末に大活躍した羽生選手、そして銅像もできちゃったラグビー日本代表の五郎丸選手。2人は間違いなく今年を代表する顔。やり遂げたことはもちろんすごいですけど、そこから広がったワチャワチャ感がものすごいですよね。止まらない妄想メールを読みながら、2人のキャラクターというか、タレント性のすごさを改めて感じました。笑いも止まらなかったです。

 今年の総括は、これからの番組内でもやっていくんでしょうけど、今、感じていることを挙げるなら、価値観が大きく変わったなってこと。前回のコラムで、ハロウィーンで仮装してパレードして騒いでいる彼らたちは「その場を楽しむこと」が自然にできるって書きました。彼らに対して目的とかゴールがと意見する人もいるけどそれが固定概念で、あえていうなら「その場を楽しむ」というのが目的で彼らはそれを遂行しているんだって。その価値観が支持されて実際にやり始めた。今年はそれを多く目撃した気がしています。

 先日、大みそかの紅白の出演者が発表されましたが、いろいろザワザワしています。なかには、選から漏れた人に対してオワコン!なんていう声もある。そういうのもまた固定概念ですよ。紅白は目標っていう見方もひとつあるでしょう。でもね、紅白ではない別なところで楽しんでる、その場を楽しむってことをやっているアーティストはたくさんいる。アーティスト自身も出られないことに悲観したりもしていないと思うんですよ。

 その場を楽しむ、その環境を楽しむっていう考え方。僕自身この価値観に大いに感化されているし、刺激を受けています。DJやったり、ラジオやったり、漫才やったり、いろんなことやって、いろんなところから意見されたり批判もされてきたなかで、何よりも自分が楽しむこと、ハッピーなほうに行くことが大事って思うようになりましたから。人と自分を比較したりするのはなんか違う。比べちゃうと、苦しいだけなんだから。

 こういう考え方、以前はもっと風当りが強かったと思います。でも今は、それでいいじゃないって。そういう考え方、価値観を持っている人がこれだけ増えてきたんだから、自分もそうしやすいと思うんですよ。“みんながやってるから”。これについては、そういう理由でもいいんじゃないかなって思います。

kikimasu.jpg大地洋輔との本格派漫才コンビ・ダイノジで活躍。個人でリポーターや司会、DJ活動なども行う。1972年生まれ。
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