竿本樹生が悲願のベルト奪取。「RIZINにも出たい。伊藤選手ともやりたい」【5・12 ZST】

グラウンドで常に先手を取った竿本(左)(撮影・福田賢太)
GRADIATOR王者を破り、団体の威信も守る

 総合格闘技イベント「ZST.60」(5月12日、東京・新宿FACE)のメーンで行われた「第4代ZSTフライ級王者決定戦」で竿本樹生と加マーク納が対戦した。昨年、第3代王者の伊藤盛一郎が王座を返上。これに伴い行われた決定戦だったが、加マークはGRADIATORフライ級王者ということもあり、竿本にとってはベルトばかりか団体の威信をかけた戦いとなったが3-0の判定で勝利を収め、第4代王者に輝いた。

 竿本はパンチからタックルへという戦法で加マークに尻もちをつかせるものの、加マークは左腕で巧みに竿本の動きを制して、逆に右のパンチで竿本を削っていく。それでも徹底してタックルにこだわった戦いを見せる竿本は徐々にグラウンドで自分の形に持ち込んでいく。加マークの固いガードに一本勝ちこそならなかったものの、ジャッジは3Rを通じてアグレッシブに攻め続けた竿本を支持した。

 竿本は試合後のリングで「3年前に和歌山からBRAVE GYMに内弟子としてやってきて、20歳までにベルトを巻くという目標があった。今、21歳になってしまったが、なんとか21歳でベルトを巻くことができて良かった」と話した。また試合後の会見では「取りあえず目標のベルトが取れて今はホッとしている。テイクダウンしても腕を固められてうまく攻められなかったので、どうしようかという思いはあったが、宮田先生がいろいろと指示をしてくれて、その通りに動いて、なんとか自分からいろいろと形を作っていけたのが良かった。試合前に最初は打撃でいって苦戦したらレスリングで行けと言われていたので、苦戦したらレスリングで行く頭しかなかった。打撃でプレッシャーをかけられてタックルにも行きにくかったが、パンチのフェイントからタイミングよくタックルに入れた」などと試合を振り返った。今後については「チャンピオンになって、防衛戦をしないといけないという思いはある。それをしてから上のステップに上がっていきたい。RIZINにも出たい。伊藤選手ともやりたい。僕がベルトを取るまでは伊藤選手がずっとベルトを持っていた。伊藤選手といずれやりたいと思っていたが、戦うことなくベルトを取ってしまったので、伊藤選手とはやってみたい。フライ級が一番盛り上がっていると思うので、どんどん引っ張って行けたらと思うし、全部の階級を合わせて一番引っ張って行ける存在になりたい」などと話した。
まだまだ進化の途上の竿本。その防衛ロードに注目が集まる(撮影・福田賢太)
師匠の宮田「こういう時は一番得意なやつを出さないと負ける」

 また師匠の宮田和幸は「相手は強かった。すべての面で落ち着いていたし、打撃でも手数では負けていた。1R目は取られていたと思う。1Rが終わったところでテイクダウンがしにくいという話も聞いたので、とにかく頑張ってテイクダウンをしろ、というしかなかった。こういう時は一番得意なやつを出さないと負ける。変に色気を出して打撃とか寝技で下からとかやると負けるので、とにかくレスリングを出せと言った。1R目は迷いがあったようだ。いろいろなことを見せたいというのは大事だけどタイトルマッチなので勝たなきゃいけない」などと試合を振り返った。そして「竿本はまんべんなくなんでもできるが、これというものがない。よく言うとオールラウンダーなんだけど、悪く言うと決めがないというか、レスリングでも打撃でもこれという武器がない。格闘技は時間がかかるが、これからそういうものを身につけなければいけない」などと話した。
下から三角絞めを狙う石井(撮影・福田賢太)
Nexusのタイガー石井が接戦制す裸絞め

 セミファイナルはZSTの佐々木亮太とFighting Nexusのタイガー石井が対戦。2R4分36秒、裸絞めで石井が勝利を収めた。

 佐々木がタックルからテイクダウンに成功すると石井は下から三角絞めを狙う動きを見せるなど、グラウンドで激しい主導権争いを展開。チャンスと思い攻め込んだスキを突かれ、攻守が入れ替わるなど目まぐるしい展開が続いた。しかし、最終ラウンド終盤、バックを奪ったものの、石井に上に乗られ下の体勢になった佐々木が強引に上を取りにいったところで石井が下から右腕を十字にとらえる。しのぐ佐々木だったが、石井はバックに回るとスリーパホールド。これがガッチリと極まり、佐々木はタップ。石井が激戦を制した。

 石井は試合後のマイクで「Nexusという団体から来たので、今日はZSTと対抗戦という形でやらせてもらったが、ZSTの選手、やられて悔しかったらNexusと対抗戦やりましょう」とアピールした。
島村(上)は足でアームロックを極め一本勝ち(撮影・福田賢太)
島村が必殺のローリングサンダーで一本勝ち

 第8試合では島村裕がこの日、ZST本戦初出場となる小川将貴と対戦。1R2分12秒、アームロックで一本勝ちを収めた。

 島村はパンチから組み付いてきた小川を組み止め、逆にコーナーに押し込むと足をかけてテイクダウンに成功。上のポジションを取ると回転してサイドに移行し、足で左腕をアームロックでとらえる得意技の“ローリングサンダー”を決めると、小川はたまらずタップした。

 島村は「前回、ZSTの復帰戦で負けちゃったんですが、もう1回フェザー級でチャンピオンを目指して頑張りたい」とアピールした。
◇第1試合ZSTルールバンタム級5分2R
△若林康浩(ドロー)上田直毅

◇第2試合ZSTルールフライ級5分2R
●中島康輔(1R43秒、肩固め)駒井嵩大◯

◇第3試合ZSTルールフライ級5分2R
●望月卓弥(1R51秒、裸絞め)小林優◯

◇第4試合ZSTルールフェザー級5分2R
●木下尚祐 (判定3-0) 加藤貴大◯

◇第5試合ZSTルールフライ級5分2R
◯田村淳(1R40秒、レフェリーストップ)ジョン・ウォンニ●

◇第6試合ZSTルールストロー級5分2R
◯児玉勇也(判定3-0)石綱テツオ●

◇第7試合ZSTルールライト級5分2R
○マックス・ザ・ボディ(判定2-0)ベン・ブッカン●

◇第8試合ZSTルールフェザー級5分2R
◯島村裕(1R2分12秒、アームロック)小川将貴●

◇セミファイナルZSTルールフライ級5分2R
●佐々木亮太(2R2分36秒、裸絞め)タイガー石井◯

◇メーンイベント第4代ZSTフライ級王者決定戦5分3R
◯竿本樹生(判定3-0)加マーク納●