L.A.NOIRE

ROCKSTAR GAMES PRESENTS L.A.ノワール

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時は1947年、ハリウッドの黄金時代。ハリウッドがもっとも輝き、と同時にもっとも深い闇も抱えた時代。あなたはこの街で、刑事コール・フェルプスとなってその闇に立ち向かう――。『Grand Theft Auto』『RED DEAD REDEMPTION』で世界を席巻したロックスター・ゲームスが贈る圧倒的クライム・スリラーの幕が上がる。

1947年、ロサンゼルスの光と闇。コール・フェルプスの戦いが始まる。

 ハリウッド黄金時代――。『風と共に去りぬ』のような大作から、やがて"フィルム・ノワール"が人気を集めるようになった。好況で栄華を極めるハリウッドで、あなたはコール・フェルプスとなってロス市警でパトロール課に配属され、そのキャリアをスタートする......。あたかも映画のようなストーリーの中、プレイヤー=コール・フェルプスは事件に遭遇、謎を解き、犯人を追いつめ、事件を解決していく。ゲームで起きる事件はすべて実際の事件に着想を得たものばかり。時代を感じさせる事件を解決するたび、プレーヤーはパトロール課から交通課、殺人課、風紀犯罪課へとキャリアを渡り歩く。そしてストーリーが進むにつれ、当時のロスが抱えていた深い闇にプレーヤーは飲まれていくことになる。緻密な謎解き、犯人追跡のガンアクションやカーチェイス、さまざまな要素が入り混じる中、フェルプスの人間的苦悩もまたストーリーの横糸となる。あなたはロスの闇を暴き、フェルプスが求める"正義"へとたどり着けるだろうか――。

パトロール課

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市民の安全を守るパトロール課。ここではフェルプスは制服姿だ。プレーヤーが初めて担当する事件のため、難易度は低いと見ていいだろう。操作方法や推理の仕方をマスターしよう。

交通課

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交通課は交通事故や違反の取り締まりだけではなく、ひき逃げなどの事件も追う。見事刑事に昇進したフェルプスは、映画女優が起こした交通事故からハリウッドの醜聞を知る。難易度はまだ軽。

殺人課

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ここから事件は一気に血なまぐさく、そして混迷を深めていく。シリアルキラーも登場、ロスの闇に一歩足を踏み入れていく。ちょっとしたミスで手掛かりを失うと先はない。難易度もグッと上がる。

風紀犯罪課

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賭博や売春、薬物などを扱う、L.A.P.D.でもっとも"派手"なセクション。その意味でロスの闇にもっとも近い場所でもある。"敵"が外だけでなく内側にもいることに気付いたフェルプスは...。

コール・フェルプス

ph_feature0205.jpg パトロール課から交通課に昇進、刑事となる。第二次大戦では沖縄戦に従軍、銀星勲章を受勲したが、戦争という罪を犯した自分を責め、その償いのために刑事を目指した。緻密な頭脳と、従軍歴からくる度胸と腕っ節の強さ、そして、なによりも正義を求める心が刑事としての彼を支えている。交通課での相棒、ステファン・ビコウスキー(右)とともにロスの闇に立ち向かっていく。


忠実に再現された当時のロスの街並み。オープンワールドの真骨頂。

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後ろは当時の伝説的ジャズクラブ『The Blue Room』

 ロックスター・ゲームスの特徴のひとつ"オープンワールド"が本作でも光る。オープンワールドとは、ゲーム空間内にひとつの世界を構築したもので、本作では1947年のロスの街並みを忠実に再現。ハリウッドのランドマーク、お店、看板......街並みの再現率は90%とも言われ、そのディテールの細かさには、ゲームマニアだけでなく、当時の映画の愛好者なども舌を巻かざるを得ないだろう。もちろん、現実に起きた事件をモチーフにしているため、事件現場も、当時の資料や写真に基づき細部に渡ってこだわって作り上げられた。掲載している写真はすべてゲームシーンをキャプチャーしたものだが、どれを見ても映画のワンシーンかのよう。ゲームに入りこむほど、匂いまで感じ取れるくらいに当時の空気がよみがえってくる。このリアルさが、ゲームのリアリティーを一層高めてくれる。


捜査、尋問、そして推理。鍵は被疑者たちの"嘘"を見破ること。

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 本作を出色のものにしているのが、新技術「MotionScan(モーションスキャン)」だ。CGではよく知られる「モーションキャプチャー」が人体の動きを骨格=内側から再現するのに対し、このモーションスキャンは、人間の顔の表面=表情をリアルに再現することに成功した。ゲームの登場人物はすべて現実の俳優がモデルとなっており、会話シーンはすべてこのモーションスキャンで撮影し、ゲームへと展開された。ひきつった笑み、悔しがる表情、ささいな動揺......。人間としてのリアルな反応がゲームで再現されるため、プレーヤーには、捜査や尋問で出会う参考人、被疑者の表情を読み取る能力が必要とされることになる。  ちょっとした表情の変化で、尋問の仕方も変わってくる。嘘をついていると思えば問い詰める。しかし誤った疑いは、プレーヤーをミスリードし、重要な手掛かりは失われる。その証言は真実なのか? それとも嘘か? 事件を解決するだけでなく、シナリオが進み、信用できる人間は誰で、信用できない人間は誰なのか、身内にいる敵を暴いていくためにも必須のスキルだ。

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モーションスキャンの撮影は、Depth Analysisルーム(写真左)で行われた。32台のカメラで同時撮影された画像を3Dメッシュに落とし込み(写真中)、その後、スタジオでゲーム画面に合成、展開される。400人もの俳優がここで撮影され、コール・フェルプス役のアーロン・ステイトン(『マッドメン』の人気俳優)の撮影時間は80時間以上。


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RECOMENDED VICE
1947年のL.A.の世界をリアルに再現 〜スチャダラパー・ANI〜

 ラップグループ「スチャダラパー」のANIは、日本未発売のゲーム「The Warriors」が好きというほど、筋金入りのロックスター・ゲームスのファンだ。「期待できそうですね」との言葉通り、発売前の『L.A.ノワール』を少しだけ体験するうちに、その世界にのめり込んでいった。

「初動捜査で失敗すると、意外に大変なんですよ」と言いながら、ゲームを進めていくANI。「世界観はロックスター・ゲームスの感じが十分出ていて、リアルなところが相変わらずいいですね」と街並み、人の動き、表情、どれをとっても超一流であることを認めていた。「細かいポスターも、落ちているたばこも、当時の雰囲気が味わえますね」と1940年代のL.A.を堪能。カタログや写真から、当時の風俗を徹底的に調査する専門セクションまで持っているロックスター・ゲームスならではといったところにも感心。音楽も「古い感じの渋いジャズで、結構いい」と聞き入り、「細かいところまで、ちゃんと行き届いているところがいいですね」とリアル感を体験。「発売されたら、もちろんやります」と、『L.A.ノワール』に夢中になっていた。

PROFILE:『L.A.ノワール』を発売直前に体験したANIは、日本を代表するラップグループ「スチャダラパー」のMCとして知られている。1990年にデビューし、1994年「今夜はブギー・バック」が大ヒット。以来、ヒップホップの最前線で、フレッシュな名曲を作り続けている。7月3日に主催イベント『スチャダラ2011「オール電化フェア」』を開催、会場限定でミニアルバム『3000』を発表した。


HISTORY OF ROCKSYAR GAMES

 本作『L.A.ノワール』を製作したロックスター・ゲームスは、もともとリアルでシリアスなゲームを生み出すことで評価が高い。日本での出世作は『Grand Theft Auto』シリーズ。現在�Wまでのナンバリングタイトルが発売されているが、派生タイトルなども含めると11タイトルになり、全世界で累計1億本売れた。日本に"自由度"の高さを広く認知させたシリーズでもある。その後再び話題を集めたのが『RED DEAD REDEMPTION』だ。開拓時代の西部を舞台にしたガンアクションゲームで、さまざまな武器を扱って敵を倒していく。かつての"友"を倒していくという過酷な物語だが、これも自由度が高く、オープンワールド内で、本編とは関係のないさまざまな事件に巻き込まれていくことなども人気の理由となった。オープンワールドと高い自由度。これがロックスター・ゲームスの魅力の秘密だ。『L.A.ノワール』にもその魂は熱く受け継がれている。

ph_feature0211.jpg そのゲームの自由度がついには「オープンワールド」というジャンルまで生み出した"Grand Theft Auto"シリーズ最新作。プレーヤーは緻密に再現された都市で、生きるためにさまざまな「稼業」に手を染める。映画のように奥深いストーリや、細かな人間模様の演出にも注目。

ph_feature0212.jpg 『西部劇風GTA(Grand Theft Auto)』とも称される、自由度の高いトリガー・ハッピーなタイトル。拳銃、ロングライフル、散弾銃、ガトリングガンなど使える武器の種類は30種以上。オンライン版では16人の同時プレイも可能。


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6月23日、『グランド・セフト・オート �W:コンプリート エディション』発売。ナンバリングタイトルに『エピソード・フロム・リバティーシティ』から2つのエピソードを収録した。(PS3、Xbox 360 6090円)


L.A.NOIREの系譜

『L.A.ノワール』の世界、そして主人公コール・フェルプスの姿は、1930〜1940年代にハリウッドを席巻した"フィルム・ノワール"を彷彿とさせる。悪漢が主人公となるピカレスクもので、暗く重苦しい閉塞感が特徴だ。ここでは、『L.A.ノワール』を理解するためにも、系譜と言えるいくつかの作品を紹介しよう。(※年号はアメリカでの公開年)

■『The Big Sleep』(1946年 邦題:三つ数えろ)...いわずと知れたチャンドラーの代表作『大いなる眠り』が原作。ハンフリー・ボガートとローレン・バコールがその魅力を遺憾なく発揮した。

■『Sunset Boulevard』(1950年 邦題:サンセット大通り)...若き駆け出し脚本家と、往年のサイレント映画の大女優の奇妙な共同生活を描く。女優役を名優グロリア・スワンソンが演じた。心理的ホラーのさきがけ的作品。

■『The Lady from Shanghai』(1948年 邦題:上海から来た女)...オーソン・ウェルズ主演・監督のフィルム・ノワールの金字塔。謎と裏切りの物語はニューヨークで始まり、サンフランシスコで意外な結末を迎える。有名なラストシーンは、後に多くのパロディーを生みだした。

■『The Killing』(1956年 邦題:現金に体を張れ)...スタンリー・キューブリックのハリウッド第1作目の作品。シャープな演出、同じ時間を別のシーンで繰り返す構成など、時代を先取りした大傑作。

■『Double Indemnity』(1944年 邦題:深夜の告白)...フィルム・ノワールの手法・技術がすべてが詰めこまれ、フィルム・ノワールの基礎となった作品。脚本にチャンドラーも参加している。

■『The Naked City』(1948年 邦題:裸の町)......ニューヨークで起きた殺人事件を追う刑事の姿を淡々と映し出したドキュメントタッチの作品。『L.A.ノワール』では、この映画で起きた事件をモチーフにしたエピソードがある。

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『L.A.NOIRE』7.7 Drop!

『L.A.NOIRE』(L.A.ノワール)【PS3、Xbox 360 7700円(税込)】  ※初回限定版には映画『裸の町』の事件をモチーフにしたエピソード"THE NAKED CITY"をパッケージ