東京タワーが世界に日本の元気を発信

スペシャル対談
日本電波塔代表取締役会長・水田廣行×初代東京タワーアンバサダー・吉松育美

1958年の開業以来50年以上、東京のシンボル、そして観光スポットとして人気の東京タワー。これまで東京タワーが多くの日本人の心のふるさととして担ってきた役割と、今後世界に向けてアピールしていきたいことを、東京タワーを愛してやまない2人が語る。
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撮影:蔦野裕

吉松(以下、吉)「こんにちは。今日はとても天気がよくて、展望台からの眺めがすごくきれいですね」 水田(以下、水)「そうですね。さすが東京タワーアンバサダー(笑)。吉松さんは、初代のアンバサダーとして活躍していただいているのですが、最初にお会いした時に、さわやかで明るくて、東京タワーのイメージアップに役立っていただける方だと思いました。それでアンバサダーという形で、広く東京タワーをアピールしていただきたいとお願いし、3月に初代アンバサダーに就任していただきました」 「ありがとうございます。私は2012年度ミス・インターナショナル日本代表でもありますので国土交通省・観光庁から日本を世界に広くアピールする観光親善大使という役割も担っています。ですから日本のランドマークである東京タワーのアンバサダーになれて、すごく光栄だと思っています」 「東京タワーは、東京に住んでいる人はもちろん、地方から東京に来た人、旅行者にとっても、日本人の心のふるさとみたいに、それぞれが癒されたりとか、勇気をもらったりとか、何かしら思い出に残っている場所だと思うんです」 「わかります。私も東京タワーにはすごく思い出があります。18歳の時に佐賀県から上京してきたんですけど、モデルの仕事をしていたので、大学でもなかなか友達もできず、生活も180度変わってしまい、とまどいとか不安で消化しきれない悩みがあったんです。その時に東京タワーの展望台に初めて上って、田舎では見ることができない、ダイヤモンドを散りばめたようなきれいな夜景を見た時に、東京にはこんなに多くの人がいて、私の悩みなんて、その何万分の一なんだって思ったんです。すごく大きかったはずの悩みがちっぽけに感じて、それに気付いた時、思わず展望台で号泣してしまいました」 「そこなんですよ。東京タワーは日本のシンボルとして都心に50年以上建っている。東京タワーだけが見える時代に来た人も、今ビルの間から東京タワーを見ている人も、その姿が東京のイメージになって思い出として残るので、それぞれが自分だけの東京タワーを持っているんですね」 「私が東京タワーを初めて見たのはテレビを通してなので、実際に見た時は、テレビの向こうの世界が目の前にあって、不思議な感じがしました。でもなんか懐かしいんですよね」
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水田廣行(みずた・ひろゆき)
1949年11月30日生。大阪府出身。
1974年、東京大学卒業後、協和銀行(現りそな銀行)入行。
2009年りそな銀行代表取締役社長退任。2011年日本電波塔代表取締役会長に就任

吉松育美(よしまつ・いくみ)
1987年6月21日生。佐賀県鳥栖市出身。
「Miss international.2012」日本代表。国土交通省/観光庁の観光親善大使としても活動。
今年2月「東京マラソン2012」に出場し、完走。
3月に初代東京タワーアンバサダーに就任

「この形もすごくきれいでしょ? 懐かしさもあるし、新しさもある。50年経っても少しも古い感じがしなくて、最初に建てた人の先を見通す力というか、将来を見る力がすごいですよね。日本の成長のシンボルにふさわしいと思いませんか」 「よく分かります。何度見ても飽きないですよね」 「吉松さんは英語も堪能なので、ぜひ東京タワーの魅力を世界中の人に伝えていただきたいと願っています」 「もちろんです。海外からのお客様にももっと足を運んでいただけるようにしたいと思っています。今年10月には、ミス・インターナショナルのファイナルが日本で行われることも決定しましたし、世界中のミスにも宣伝します(笑)」 「そういう大きな大会が日本で行われるというのは、震災で助けてくれた世界中の人々に、元気になった日本を見ていただく絶好の機会になります。自分たちが元気になることで周りも元気になる。だから東京タワーでもイベントなどを通して元気ですよってメッセージを出して行くことで世界中に元気の輪が広がれば素晴らしいことですよね。吉松さんには初代のアンバサダーとして、あなたの魅力と共に世界中に東京タワーと日本の魅力を伝えてほしいと思っています」 「はい。一生懸命がんばります」