ザックジャパンがフランスに初勝利 ブラジルには完敗

 サッカー日本代表は欧州遠征でフランス(12日=フランス・サンドニ)、ブラジル(16日=ポーランド・ウロツワフ)と国際親善試合を行い、フランスに1−0で勝利し、ブラジルに0−4で敗れた。
 フランス戦では前半は敵地特有の雰囲気と足場の悪さもあり、ボール保持率は40%にとどまり猛攻を許した。しかし後半、乾の投入で流れを引き寄せると43分、セットプレーのこぼれ球を拾った今野が速攻を仕掛け、パスを受けた長友の右クロスをゴール正面に詰めた香川が右足で流し込み先制。6度目の挑戦で初めてフランスを破った。W杯優勝国をホーム以外で初めて破る記念すべき勝利だった。
 しかし続くブラジル戦では圧倒的なスピードとテクニックの差を見せつけられた。
 フランスほど身体能力を押し出した戦いをしてこないブラジルに対し、ザッケローニ監督はスピードで対抗しようと、1トップにはハーフナーではなく、右ふくらはぎ打撲から復帰した本田を配置。2列目の清武、中村、香川との4人で敵陣を脅かし、主導権を握ろうと試みた。しかし前半12分、ぽっかりと空いたスペースからパウリーニョがつま先で豪快にねじ込み、26分にも今野がPKを与えて、早々と2点のリードを許した。後半開始直後にもネイマールに個人技から追加点。後半31分には所属先で出場機会を失っているカカが4点目を決めた。
 随所で細かいパス回しからチャンスを作り、惜しいシュートも放つ場面も見られたが、後半はカウンターを警戒するあまり有効な攻撃が影を潜めた。